2012年7月22日日曜日

野田総理は何故、解散先送り、難しい政策課題に挑むのか


「決められる政治」を目指す野田総理が、どうして解散・総選挙で国民の信を問うことが決められないのか。どうして国民の信を問うことなく難しい政治課題に取り組むもうとしているのか。マニフェストの総崩れで民主党政権への付託は大きく後退し、野田総理自体が直接国民の信を問うていない。

社会保障と税の一体改革は勿論のこと、TPP,集団的自衛権、PKO法案改正などしっかり党内議論し、意思統一しなければならない政策課題であり、ただ野田総理の趣味(?)で扱える問題ではない。

民主党には、その前提となる党内での政策決定プロセスがあいまいで整備されないままに委員会審議、国会採決に持ち込んでいる。

先の参院特別委員会で「国民の生活が第一」党の中村議員が「「何故、消費税増税が今必要なのか」の議論が不十分だった」と、つい最近までの民主党議員の時代の協議の実態を暴露していた。

そんな政策決定プロセスの不備な党に重要課題を託すことはできない。

野田総理が解散を避けるのは、惨敗が目に見えているためではないか。国民の信を問うことなく、「決められる政治」を進めることにより、少しでも国民の評価を上げたいと思っているのだろうか。

気持ちはわかるが、今の政治は民・自・公の3党連立(?)でないと進まない体たらくだ。
このまま3党合意のような格好での政治は反対意見が埋没し、民主政治に反するのではないか。

今、国民はスッキリした政治を望んでいるのではないか。とはいっても党議拘束で締め付けることは、反対意見を蔑にすることだ。

野田総理の「やるべきことをやった後で」ではなく、「今、やるべきこと」は解散・総選挙ではないか。

このまま無理をすると「政治機能不全」の状態に陥り、市場は警戒感を強めるかもしれない。「緊急性はない」という市場関係者もいるということだが、ファンドは儲けの糸口をつかもうと政権の行方を見ている。

野田総理は一人で悩まず、国民に信を問うべきだ。

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