2012年7月24日火曜日

解散で国民に問うのは信か、民意か


どうでもいいことかもしれないが気になってきたことは、解散で国民に問うのは「信」か「民意」か。菅前総理や野田総理が「やるべきことをやった後で、国民に信を問う」と国会審議で言うので、そうだと思っていたが、法律書では解散で確認するのは民意なのだ。

解散は、衆議院が民意を反映しているか疑わしい場合に民意を確かめるための制度だという。

信と民意では少し意味が違う。

「信」とは騙さない、欺かない、言をたがえることがないこと。「民意」とは国民の意思になる。

野田総理が「国民に信を問う」とは、民主党政権始まって以来、社会保障と税の一体改革まで、国民を騙しているかどうか、欺いているかどうか、言ったことが違っているかどうかを問うのであれば国民の審判は、はっきり言うと「騙された」、「欺かれた」だろう。実現性の乏しいマニフェストでの政策提言、その大幅な見直しは国民を裏切ったことになる。

民主党に「NO」なのだ。

ところが、解散で「国民の民意を問う」というと、今までの社会保障と税の一体改革案にどう思うか。これから野田総理が意欲を示しているTPP,PKO法改正案、自衛隊の集団自衛権など新しい政策を新しいマニフェストでどう取り組むか。取り組みを国民に示す政策に対しての国民の意思を確認することになる。

民主党マニフェストへの信頼の失墜、明らかになってきた民主党の政策プロセスの欠如、政権政党としての無秩序さなどは、国民に信を問えば「NO」だ。

一方、新しいマニフェストで、今後取り組もうとする政策への国民の考え方を確認するのであれば、その内容にもよるが、選挙で民主党が大負けすることを回避できるかもしれない。

自民党時代の小泉さんは、郵政民営化で「民意を問いたい」といって解散・総選挙に打って出て、圧倒的な支持を得た。一方の民主党も「国民の生活が第一」、「政治の仕組みを変える」と訴えて圧倒的多数の議席を確保した。

そして今度、野田総理は今までやってきた野田政権を始め民主党政権を国民が信頼しているかどうかを問いたいのか。

逆に、自民党は「早期解散」を要求しているが、国民に何を問うのか。その準備は出来ているのか。3党合意も案院で否決の可能性が出ているが、これで国民の信を問えば「NO」にならないか。

民意を問うのも政党が信頼されてのことだと思うのだが。

0 件のコメント: