2012年7月25日水曜日

読売新聞の「政党文化」って、お粗末過ぎないか


讀賣新聞が言う「政党文化」ってあまりにお粗末すぎないか。最近、讀賣新聞で2つの文化が記事に出てきた。722日の社説「離党相次ぐ民主」での「政党文化」と724日の政府事故調最終報告での「安全文化」だ。

「安全文化」は、東電・福島第一原発事故に関する政府の事故調査・検証委員会が、東電と政府の対応を厳しく批判し、原発事業で再構築を求めたのが「安全文化」だ。理由もなく安全神話が蔓延り、本来は危険で、その回避のために可能性な限り安全対策をとることを東電、政府ともに疎かにしていた結果、発生した大参事だ。

あくまで想定外、予見可能性がなかった不可抗力と主張し責任回避する東電、あらゆる面で危機管理に不手際を暴露した政府と関連行政機関に安全の根本に返って安全意識の再構築を求めたのは当然の帰結だ。

一方、「政党文化」では、民主党執行部は、時には毅然とした態度を示し、所属議員が政府の決定や党議拘束に従う「政党文化」を育てていかなければならないと主張する(讀賣新聞2012.7.22社説)

今回の消費税増税論争では、讀賣新聞に限らずメデイアは賛成一辺倒の論陣を張り、反対者、造反者は厳重に処分/排除せよとの論調だ。

これが「新聞という公器のやることか」とあきれ返るばかりだ。

国会議員は、国民の意見をくみ取り、国会の立法などに反映させる役目を負い、一人一人が自分の考えで行動することが期待され、党議拘束などで考え、行動に制限を加えることは厳に慎むべきではないのか。

寧ろ、今回の採決での民主党のゴタゴタの要因は、民主党の政策決定プロセスに不備があり、党内で十分に議論されないままに、委員会での審議にかけられ、国会での採決に至ったことではないのか。

野田総理も口先だけの代表であり、総理だ。

「丁寧な議論」をおうむ返しのように国会審議で言うが、先日の参議院特別委員会で民主党を離党したばかりの「国民の生活が第一」の中村議員が、「今何故消費税増税か」と民主党内で発言したが、一向に説明がなかったことを暴露した。

民主党内の運営も稚拙なようだ。鳩山政権の時の政府と党の在り方で当時の小沢幹事長に引っ掻き回されたのは、まだ記憶に新しい。

先の2009年の衆議院選、そしてその後の参議院選を見ても、知名度がそれなりにあり、関連する団体で票が確保でき、選挙費用もあまりかからない候補者が選ばれる傾向が強い。

政治より数の確保だ。

そんな候補者選びで、政党文化など育てることができるはずがない。次の選挙でそういう政治家の淘汰が期待できそうだが。

それにしても消費税増税での偏った報道には困る。

安住財務相が、参議院特別委員会で「新聞は皆賛成している」という趣旨の発言をして消費税増税を正当化しようとした。そんなことに利用されるメデイアも反省すべきではないのか。

政党文化は、有権者とメデイアが育てていかなければならないのではないか。

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