米メデイアがトランプ政権の「偽ニュース」攻撃に苦心していると言うが、安倍総理(政権)だって同類で日本では既にやっていることだ。新聞報道によると大統領の意に沿わないニュースを「偽ニュース」と言えば、側近連中も「もう一つの事実だ」と開き直るという。
時の政権がメデイアを批判し始めると民主政治の根幹を崩すことになる。メデイアはいろんな見方を国民に伝えるが、政権にとって気にくわないニュースもある。そこを攻撃するとメデイアは萎縮する。日本のメデイアもそうだ。
先の総選挙で安倍総理が確かTBSのニュース23という情報番組(?)に出演したときだ。「アベノミクスの成果」とか言うことで街角インタビューを流した。
ほとんどの人が「身近にアベノミクスの成果は感じられない」と応じたとき、スタジオの安倍総理は反論に出た。「片寄り過ぎていないか」と言うのだ。
そこで安倍総理は通常引用される経済指標でなく、聞いたこともない指標を次から次に紹介しアベノミクスの成果は出ていると言ったのだ。
それ以降、安倍官邸のメデイアのチェックが厳しくなり、MCやコメンテーターの降板が始まった。「報道の自由」を掲げ政権に対峙するのではなく、経営者は政権の軍門に降ったのだ。
「もう一つの事実」は政治にはつきっきりだ。
国会の予算審議をNHKテレビで聞いていても、質問する野党議員はフリップで質問内容をテレビ画面に向けるので何を、何の根拠で質問しているかがよく分かる。
ところが一方で、答弁する閣僚連中は官僚の書いたペーパーの棒読みだから何を答えているのかよく分からない。質問者は「答えていない」と抵抗するのだから「もう一つの事実」で誤魔化そうとしているのだ。
東京都の舛添元知事の「政治とカネ」の問題は「余りにもせこすぎる」議案で笑ってしまったが、舛添さんの記者会見を見ると「噓のオンパレード」で取り繕うとしたのだった。
豊洲新市場問題での小池都知事vs石原元知事の論争も石原さんがどの程度本当の事を話しているかだ。
昨日、BPOがNHKの「調査報告 STAP細胞 不正の深層」番組が元研究員の名誉を傷つけ人権侵害があったと認めた。これだって可笑しいことばかりだ。誰かが元研究員の研究室に入って資料にES細胞を混入させたと言うのだが、誰かが分からない。常識で考えると元研究員しか分からないことだが、「知らない」「私はやっていない」では本当は何なんだと言うことになる。
文科省の天下り問題は偽ニュースではなかったようだ。「法をくぐる小細工」をしていたようだが、中央官庁の官僚が違法行為である事を知らなかったとは思えない。こんな連中に教育行政を任せていて良いのか。
防衛省の南スーダンPKOが作成した日報に関して、日報は破棄したと言っていたが、実は見つかったという。「戦闘はあったのかなかったのか」の野党議員の質問に「法的な意味での戦闘行為ではなかった」と苦しい答弁を稲田さんはしていた。
政治家は噓、偽のニュースを繰り返す。メデイアも一時追求するが、そのうちに下火になり誰も責任を取らないで済むことが多くなった。
今の報道番組、情報番組を見ていて政権に物申す気骨のあるコメンテーター、MCはいなくなった。政権を批判でもすればすぐに官邸からクレームが付き、経営者が揺さぶられるのだ。
トランプ大統領、安倍総理も同類だ。米国のメデイアが反論しているだけまだ健全か。
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