2017年7月13日木曜日

今日の新聞を読んで(87):「メデイア真っ二つ」、政権寄りか、反政権か

朝日新聞(2017.7.13)の「メデイア真っ二つ」の記事を読み、私たち購読者がしっかりしなければと言う気持ちを新たにした。メデイアは確かに他紙との特徴を出し、スクープするために「中立的立場」を離れた報道をする事はある。社の考えを読者に伝える義務もある。

確かに、読売新聞の安倍総理単独インタビューでの憲法9条改正論に続き前川・前文科省次官の「出会い系バー通い」のスクープ記事(?)には驚いた。国会でも安倍総理は野党議員の質問に「読売新聞をよく読め」と答弁して顰蹙を買った。

加計学園疑惑事件では文科省に「官邸の圧力」(?)を思わせる文書を怪文書と片付けようとした安倍官邸に「あるものをないとは言わせない」と果敢に反旗を翻した前川さんに「出ない系バー通い」のスクープ記事を読売新聞が飛ばした。他紙が後追いしなかったのでおかしいと思っていたら菅官房長官の「印象操作」である事が分かった。

安倍総理単独インタビュー記事は、以前から交渉していた結果で、「公共の関心事」と読売新聞は社説で正当性を主張したが、出会い系バー通い記事は読売新聞はもとより他紙も批判した。「やってはいけない事」のようだ。

このことがあって読売新聞を契約解除した。

ところがその後、販売店から電話があり、新聞を継続してくれないかという。先の見通しが立たないのだとも言う。

理由に先の政権寄りの新聞記事のことを指摘すると、何処でもやっていること。朝日新聞だってやっているではないかという。

そう言われればNHK,産経新聞だって同じ事をやっていた。社会部vs政治部の構図もあるのではないか。

官邸の記者会見で菅官房長官を責め立てた女性記者は社会部の記者だという。政治部の記者は国会議員、政権との関係は友好(?)で、攻めきっていないのだ。そこは社会部記者と違う。
力関係でどっちの記事になるかで違いが出てくる。

でも、「メデイア真っ二つ」の中の大石慶大教授の意見の中に小さな対立が大きく誤認されていると言う意見は参考になった。

自衛隊問題での憲法9条、辺野古移設での沖縄の米軍基地問題、テロなど準備罪での「共謀罪」など、根底にある考え方は同じでも表面の問題で大きく報道に違いが出ているのではないか。

でも一方で、全部が同調する問題もある。安倍政権支持率の下落だ。いずれも世論調査で30%台で危険水域だ。下落の要因は「安倍総理が信頼されていない」ことにある。


私も新聞を読むときは注意している。一紙のスクープ記事と思われるとコンビニで数紙を購入し確かめる。比較しながら根底の問題に違いがあるかどうかをチェックするのだ。

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