2017年7月8日土曜日

日銀2%物価目標未達:それでもインフレは来るのか

日銀・黒田総裁の任期中には2%物価目標は不可能になった。日銀は欧米の中央銀行の緩和縮小の動き(米も区FRBは利上げ)に反して相変わらず量的緩和を維持するという。市場にジャブジャブおカネを流しているが何処に行ったのか、それでもインフレはやってくるのか。

日銀は80兆円(今は60兆円)の緩和策を実施、国債を買い入れている。日銀の国債保有は既に420兆円、国債発行残高の40%になる。以前、経済財政諮問会議で日銀の経営も注視していかなければならないと民間議員が提言していた事があった。

量的緩和の継続で、日銀の経営難が伝われば日銀の重要任務である物価のコントロールもうまく行かず、インフレを招くだろう。

日銀も量から金利へ政策を変えているが、2%物価目標達成には未曾有の成長率4%が必要だが、今のところ中国しか可能性はない(中国の数値も信頼性はないが)。

市場にカネを流せば円も安くなり(円高円安)、物価も上がるだろうと思っていた。確かに円は安くなり輸出産業を中心に企業は潤い株高になった。アベノミクスの成果と囃し立てたが今は頓挫、物価は上がらない。

イオンの岡田会長が「脱デフレは大いなる幻想」と言ってのけた。コンビニ、スーパーは生活必需品の値下げに踏み切った。私も時々スーパーに家内と行くが、安売りはすぐ売り切れる。チョット高めの商品を手にとって眺めているが、すぐ棚に返し今まで買っていた商品をカゴに入れるお客さんが多い。

企業の儲けも内部留保に回され、賃上げが思うようにいかず家計が潤わない。雇用は好転していると政府は言うが、経済の好循環は見られない。

朝日新聞(2017.7.8)の経済気象台「インフレはやってくるか」でも賃上げに到らない理由を挙げている。大企業は儲けを労働者に還元しない。組合がおとなしすぎる。非正規雇用を拡大し人手不足に対応している。要するにやりくりをしてストレートに賃上げに結びつかないようにしているという。

でも早晩、インフレはやってくる。そのインフレもスーパーインフレにならないように祈るばかりだという。


私も思う。日銀の金融政策が危なくなり日銀が信用を失い、経営難になった時がインフレの入り口ではないか。

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