2017年7月20日木曜日

厳しい8.2兆円の壁:財政再建か、財政出動か、現実を示せ

2020年PB黒字化は、常に言われている政府の財政健全化政策であるが、何時も8.2兆円の赤字がついて回る。不可能なのだ。それでも政府は言い続けるのは何故か。

他の先進国は財政赤字を規制しているが、日本の赤字は1050兆円、対GDP比220%で得意な存在だ。だから財政赤字の規制外に一時置かれているが、いつまで許されるのか分からない。

海外の著名な経済学者は「ここは消費税増税を止め、財政出動だ」と無責任な主張をする。安倍政権は財政再建と財政出動の両輪だが、財政出動で経済成長を目指し税収増が社会保障、公共事業投資に役立たせたい考えだが、一方で世界に公約した財政再建も付け加えなければならない苦しい立場にある。

だから経済情勢について期待感ではなく、「現実を示せ」という事になる。

アベノミクス、日銀の異次元の量的緩和策は「市場の期待感」を煽る政策であり、黒田総裁は期待を煽っているがその成果は疑問符がつく。2年で2%物価目標達成は先送りの連続で黒田総裁の任期が先に来てしまう。

今、考えられる1番確かな税収増は消費税増税だ。これほど確かな税収策はない。

消費税10%へ、後2%のプラスであるが折角拡大期に入った景気に増税がどう影響するか。景気後退、下振れを警戒する専門家が多い。たった2%増ではないかと思うがマクロ経済では難しいらしい。

そんな事ぐらい既に国民は織り込み済みではないかと思うのだが総理が決断することは、政治責任が発生し経済学者、評論家どころではない。

一方、未だかって経験したことのない3~4%の成長率が必要だと言う考えもある。今は1%前後でこれだって不可能に近い。


数字の一人歩き、期待感を煽るだけではなく「政府は現実を示せ」と言いたい。国民はバカではない。真実を提供すればそれによって行動することも出来るが今は「政府が信用されていない」のだ。

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