2021年8月31日火曜日

政局を読む(7):菅総理、総裁選前に党役員人事、内閣改造に手を付けるか

菅総理は自らの存在、政策が人気を落としていることを棚に上げて、「物議をかもす発言」「恣意的な党運営」で評判の悪い二階幹事長を更迭させる人事、党役員刷新の決断をしたと思ったら内閣改造まで手を付け、総裁選に打って出る考えを示した。

当初は、岸田つぶしの一手と考えていたが、内閣改造まで広く「自分のやりたい」ことをしようとしている。

そうなると総裁選どころの話ではなくなるが、まず総裁選がどうなるか。

下村さんは出馬をあきらめ、経済問題に取り組むという。いつも問題になるのが石破さんだ。地方党員党友にいまだ人気があるようだ。

いまだ「地方では期待もあるが今は全くの白紙」と煙に巻く。まが時間がある、菅さん、岸田さんの政策がはっきりした時点で「後出しじゃんけん」するのではないか。野党が要求する臨時国会が開かれなければその時考えるといっていたこともある。臨時国会は開かないことに決めたようだ。

総裁選は菅総理、岸田前政調会長、石破元幹事長の三つ巴になる公算が強い鵜。前回の総裁選では菅、岸田、石破の順で自民党内5派閥の支持を得て圧倒的多数で当選したが今回は事情が違う。余程のこと、党役員人事、内閣改造がうまくいかなければ菅総理は現職で最下位になる。

そんなことがわかっていれば、菅総理に出馬を辞退させる方法もあるが、誰が首に鈴をつけるか。

岸田さんと石破さんとの一騎打ちになるとどうなるか。岸田さんは話が面白くないという議員もいるが、宏池会を復興させる意欲があるのか。麻生さんがどの程度応援できるかにかかっている。

総裁選前の幹事長選任はどうなるか。菅総理には自分の派閥がないので、菅寄りの議員を選ぶことになるが、誰になるか。泥船に乗ろうとする議員がいるか。まさか、河野ワクチン担当相、小泉環境相ではなかろう。小泉さんは閣僚の中では「とことんやってみろ」という。

 総裁選に勝っての党役員人事、内閣改造ではなく、総裁選前の人心一新だ。どの程度国民の支持を得られるか。難しい政局に持っていくことになる。

政局を読む(6):後ろ盾を失い変わってくるか 菅総理の政権運営

 

菅総理再選をめぐる状況は、後ろ盾を失い菅総理の政権運営は変わってくるか。先日までは二階主導、安倍、麻生追随で菅総裁再選のシナリオを考えていたが、最近の各派閥の動きを見ると、派閥の長の意向で総裁が決まる可能性はなくなってきた。 

菅総理に対する「選挙の顔ではない」「菅総理では選挙に勝てない」という若手議員の批判は各派閥で起こってきた。安倍さんも麻生さんも表向きは菅支持でも裏では様子見だ。 

二階幹事長も最近「交代させる理由がない」「質問は愚問だ」と質問する記者を切って捨てていたが、党内、派内での批判も出てきた。 

このような背景から二階幹事長主導の菅再選の道は遠くなった。 

岸田さんが会見で党改革の一つに「幹事長の任期を一期一年、連続3期、3年」を上げて党内でも評判が良かった。菅総理はこれを先取りし総裁選での争点回避を図った。 

自民党には大きな問題がある。総選挙を前に大物議員が引退を宣言しているが、背後には長男、次男など親族を後継に押している。後継決定では幹事長の判断もあるだろうが、和歌山選挙区では自らの後継も絡んでいるが、参院議員の世耕さんが鞍替えを考えているし、山口では林さんが鞍替する。二階さんは自派に都合のいい言動をし批判されている。 

野党が要求している臨時国会も開催せず、解散権の行使も考慮せず任期満了の10月5日公告、17日投開票に決まったようだ。菅さんに力が残っていれば臨時国会開催冒頭での解散総選挙の手もあったが、そこまでは出来ないのだ。 

差し迫っている9月12日の緊急事態宣言の解除、延長がどうなるか。背景に菅総理の描く政治スケジュールがあったが、もうそれに拘らず感染状況で決めるべきだ。東京の場合、田村大臣は500人以下と言う条件では難しいと言う。政府は基準の見直し、病床の確保、抗体ワクチン療法の普及と努力しているが、東京では感染者数が減少(?)傾向も、地方では増加傾向だ。 

菅総理が「明かりが見えてきた」と発言していたが何が見えたのか。自分に都合のいいデータだけを見ているのか。

デルタ株以外に新しい変異株が見つかったと言う。世界で8例、日本では初めてと言う。感染力がどうか分からないが、感染者数が増加すれば変異株も増えてくる。人流を減らし感染者数を減らすことが大事だが、テレビニュースでは「気の緩み」と思われる行動が多い。 

コロナ対策では経済対策も必要だ。岸田さんは数10兆円が必要と言うし、野党も臨時国会で予算審議を要求している。菅総理は総裁選出馬を諦めた下村さんに「経済問題に取り組め」と指示したようだ。二階さんにも指示した。 

著名な作家が菅さんを「目はよさそうだが、耳は聞こえ難いようだ」と揶揄したが、耳は良く聞こえているようだ。岸田さんや野党の主張を先取りして失われた求心力を取り戻そうとしている。 

しかし、お膝もとの横浜市長選では推進したはずのIRを反対する候補者を支持したり、なりふり舞わない背後での支援も成果が無かった。一気に求心力を落とす結果になった。 

自分の派閥を持たない菅総理のピンチを支える人間がいるのか。これで総裁選でトップを維持できなかったら政治生命は終わったことになる。

2021年8月30日月曜日

政局を読む(5):30日の下村―菅会談で「経済」、菅ー二階会談で何が

 30日の菅総理の下村さんと二階さんの会談は重要だった。特に二階さんとの会談は何が話されたかわからないが、政局ついての話だろう。

下村さんとの会談では「出馬するか、政調会長にとどまるか」「出馬するなら辞職を」「とどまるなら経済問題をやれ」と言う話だったのだろう。会談後、下村さんは「経済問題に取り組む」と発言している。ギリギリまで出馬の意識があって、突然の辞退だ。相当の議論があったのだろう。

菅さんにとっては反菅票が岸田さんらに移ることは不利だが、現職政調会長が反旗を翻すことは避けることができた。

その午後、菅ー二階会談が行われた。生臭い政局の話があったことはうかがえるが、二階さんに「経済問題に取り組め」と指示したそうだ。安倍政権時は官高党低で主要な政策でも党に相談せず官邸が先行していた。当時の政調会長は岸田さんで存在感を出すために苦労していた。

その他には総裁選、総選挙の話もあっただろう。「ない」というほうがおかしい。

総裁選では菅総理の状況が話し合われたはずだ。不利な状況には変わりないが、ワクチン接種で状況が好転することも考えられる。岸田さんが国民の考えを吸い上げると言っても、いまコロナ対策では出来る限りのことをやっている。岸田さんに代わっても目新しい内容はないとみている。

総選挙も、あるいは野党の要求する臨時国会を開催し、所信表明後に解散に打って出ることも考えっラえる。安倍さんは所信表明もせずに解散に打って出た。おそらく安倍事務所を訪ねたのはそこのところを確認することだったのではないか。

彼らの動きに警戒だ。



政局を読む(3):下村氏出馬辞退でどうなる自民党総裁選

 ついさっきまで総裁選出馬を言っていた下村政調会長が菅総理との会談後に断念したという。最大派閥の細田派と言っても実質的派閥の長である安倍さんが表面上は菅支持(?)、また現政調会長と言う立場であれば、菅総理から「出馬するなら政調会長を辞任しろ」と言われても仕方ない。

20人の推薦人を集めるのも大変だろうし、今まで「総理にふさわしい人」に上がってもいない。出馬しても勝ち目はない。むしろ今後のチャンスを狙ったのだろう。

高市さんも女性初の総裁、総理とうたっているだろうが、今までも小渕さん、野田さんなど女性なら誰でもいいのだろう。20人の推薦人集めが大変だろう。

2人が辞退したことで反菅票が分散することがなくなり岸田さんにとっては有利だ。

ところが、一度は「この時期に総裁選をやることが国民に理解されるか」と出馬をしない考えを示していたが、相変わらずの地方の人気、反菅の声を聴くと出馬するかもしれない。

そうなると岸田さんにとっては不利になるだろう。

菅vs岸田vs石破の三つどもえ、先の総裁選と同じ構図になる。先の総裁選は7派閥のうち5派閥が菅支持で動いたので、菅さん圧勝だったが、今回は若手議員で反菅が多い。選挙を控え「菅さんでは勝てない」と訴えている。

現職総理が総裁選で負けることは本人にとっても自民党にとっても恥だ。そのことに気づき菅さんが出馬辞退するかだ。強行すれば石破、岸田、菅の順で、石破さん、岸田さんの決選投票か。

石破さんの経歴で自民党が野党で大変な時に離党し、その後復党したことがマイナスに働いている。

岸田さんは宏池会を復興させる責任を負っている。麻生派がどれだけ応援できるかだ。




今日の新聞を読んで(491):11歳以下がまだなのに、もう3回目の追加接種?

 新聞報道によると、河野規制改革担当相がフジテレビの番組でワクチン3回目の追加接種について発言している。どういう気なのか。「俺が俺が」の河野さんだ、何か新しい情報を伝えたい一心で、検討過程での内容を公表し、「やってる姿勢」を見せた勇み足か。

その内容は、ワクチン3回目の追加接種を医療関係者は10月から、高齢者は来年1月から打ち始めることになるというのだ。

ところが、実際には11歳以下の小学生などは接種のスケジュールが立っていない。9月から新学期が始まるというのに子ども同士の感染、子供から親への感染で家庭内クラスターが多発している。

小学校での感染状況がわからないので登校させるかどうか迷う親もいるらしい。学校行事への参加も難題だ。

新学期が始まると学校でのクラスター発生は避けられない。文部省は一斉の休校は出ず、基本ルールを公開したので後は自治体ごとに判断せよという。児童の健康チェック、濃厚接触者の判断は学校任せなのだ。テレビ報道で保育園の職員が子供の遊びを動画に取っているのを見た。濃厚接触者の判断をするのに役立てるというのだ。

保育園、幼稚園、小学校での感染拡大防止で先制、職員はてんてこ舞いだろう。それ以上におやはたいへんだ。

若者の感染も拡大している。東京都が16~39歳で予約なしの接種会場を設けたら400人足らずの接種に2500人が集まったという。何か中途半端で小池知事の「やってる姿」をみせるためなのだろう。視察に来た小池知事に記者が質問したが何も言わず立ち去った。

集まった多くの若者は「地域ではまだ打てない」という。大学受験生は大変だ。受験気に感染しないように接種を急いでいると親が言う。

河野大臣は「予約なしは無謀」と言うが、予約が取りにくくなっているのだ。

「私が命じると動く」と菅総理は言っていたが、11歳以下の児童、保育園児、幼稚園児は接種のスケジュールも決まっていないのをどう思うのか。

国民の民意を政治に活かしてくれる総裁、総理が決まると政策の整合性が進むのか。


2021年8月29日日曜日

ワクチン接種狂騒曲(2):ワクチン神話だけに頼ってはいけない

 

菅総理が政治的判断で設定した緊急事態宣言の期限9月12日で解除できるかどうか。感染者数500人以下などとてもじゃないが達成できない。それを見越してか政府は基準の見直しを始めた。

菅総理は「明かりが見えてきた」と楽観論だが、東京は感染者数が減っている傾向だが、反対の地方は増加傾向だ。専門家の予測も同じだ。

菅総理は対策として「ワクチン接種」を推進、2回目の接種が終わった高齢者層では感染者や重症化が低いと期待する。しかし未接種者いるために専門家までテレビCM に登場させ「私も打ちました」と効用をPRする。 

しかし、ワクチン接種も難題が出てきた。 

接種済みの高齢者にも再感染が出てきた。デルタ型の感染力は強い。クラスターも1週間で34件発生、施設が問題らしい。 

専門家、医療関係者は病床逼迫を危惧する。東京では自宅療養が急増、療養中に急に悪化し死亡する例も増えてきた。東京では酸素ステーション、大阪では野猿病院構想が出ている。 

そんなときにあろうことかモデルナワクチンに異物混入の事例が発生、新聞報道ではすでに6月に分かっていたらしい。代替で何とかなるらしいがワクチン接種神話に汚点だ。 

それでも夏休みが終わり、学校が始まる時期になってきた。今は、子供が感染し、家庭内に持ち込み家族クラスターの発生が危険視されている。親は学校での感染状況が分からず子供を休ませるかどうかで迷っていると言う。 

今感染者数は20~50代の割合が多い。若者も接種と急ぐようになった。予約なしの接種会場には354人分の接種に対して2226人が殺到したニュースが流れた。

予約がなかなか取れないと言う。だから遠方からも集まってくる。感染防止に蜜を避けるように指導しているが、逆に接種で密になっている。

菅総理は総裁選、総選挙で有利な立場に立とうと目論んでいるようだが、それがコロナ対策を誤らせているのではないか。

菅さんが総裁選で負けて総理が代ることが国民の安全と健康を守ることになるのでは。総裁選を決して自民党内の問題と片付けてはいけない。

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2021.5.24掲載

ワクチン接種狂騒曲(1):菅作詞、河野作曲、都道府県知事編曲 yamotojapan.blogspot.com/2021/05/blog-post_24.html

「選挙の顔」?:議員は「自分の顔」で選挙をやらないのか

 

菅総理のお膝元である横浜市長選で菅さんが押す小此木さんが惨敗したことで、「菅総理では選挙に勝てない」「選挙の顔」が俄然注目されて来た。自民党でも若手議員に危機感が強く、迫る総裁選は正式なルールで実施することのなり岸田さんが出馬表明した。 

国民の声を吸い上げる政党、幹事長任期を3年にするなど改革を進めるという。「菅で行こう」と考えていた安倍、麻生、二階さんらは派をまとめることもでき難くなってきたようだ。派閥の締め付けをやると自民党に反感が広がるのだ。

「選挙の顔」ではないといわれると菅総理にも気の毒な感がする。「「俺の顔」ではなく、「自分の顔」で戦え」と言いたいところだろう。私に住んでいる街で選挙ポスターを貼られる場所がある。公明党、共産党、維新の会はそれなりの人がツーショットの写真に乗っているが、自民党菅さんの写真はない。 

前回の総裁選で選んだ菅さんの評価が急落している。名前を出すだけで票が逃げると考えられているのだろう。 

菅さんが評価を落としている要因に、記者会見での姿勢がある。不安げな感じで何かを棒読みするような姿勢では国民に通じないのは当然だ。誰かアドバイザーに指導を受けたらどうか。身振り手振りは自信の程をうかがわせる。

一人の患者が出たためにロックダウンしたニュージーランドのアーダーン首相は記者会見でも手を動かしている。英国のジョンソン首相もそうだ。日産の元会長のゴーンさんも身振り手振りがすごかった。日産を食い物にした経営は批判されるところだが、見ていて説得力があった。

菅総理の身振り手振りで記者会見をやってみたらどうか。神奈川新聞に「たたき上げ総理」の欄がある。「たたき上げ」だからそんなことは出来ないのか。

国会議員は「自分の顔」で選挙をやるのではないのか。大島さん、伊吹さんら自民党の大物議員が引退を表明している。こういった人は地元の有権者をまとめることが出来たので永年勤続できたのだろう。 

一方、○○チルドレンとして時の総理の顔で当選できた若手議員、比例区議員は「総理の顔」が重要になる。その総理の顔もパッとせず、地方選で惨敗している総理では心もとないのだろう。 

落選した次の日から「辻立ち」をはじめる候補者もいる。総理経験者の野田さんも駅前での「辻立ち」を欠かさないと言う。「自分の顔」で当選し国会へ上がってきてほしいと思う。

「菅さんでダメ」なら菅政権の政策を改善する政策を打ち出せばいいのではないか。

 

2021年8月28日土曜日

選手村で横断歩道での自動運転バスと選手の接触事故に思う

 

同乗していたオペレーターにミスか。パラリンピック開催中の選手村で横断歩道を渡っていた視覚障害の柔道選手が、右折してきたトヨタの大型電気自動車(eパレット)と接触し選手は頭と両足を打ち2週間の怪我をしたという。

詳細は良く分からないが2紙の新聞記事から推測した。私も今、車の更新で安全運転サポートシステムの進歩には驚いている。 

自動運転バスには2人のオペレーターが同乗し、一人は発進、停止捜査、もう一人がドアの開閉操作をしていたと言う。 

バスは右折後、手前でいったん止まった。オペレーターがアンゼンッカウ人後に手動で発進、自動運転に切り替えた際に接触したらしい。オペレーターは人に築いていたが横断をやめるだろうと思ったらしい。横断歩道の近くには警備員もいたが、いずれも横断者が視覚障害者であることには気づいていなかったと言う。横断者は白い杖も持っていなかったらしい。

電気自動車は騒音が小さいので横断者も気づかなかったのか。気づけば横断をやめただろうがそのままわたったらしい。 

バスは横断歩道手前で止まったと言う。恐らく歩行者に気づき止ったと思うが、横断歩道手前で必ず止まるようになっていたのか。私に住んでいる街では東急バスが運行されているが、左折、右折時はいったん停止している。安全確保だ。 

東京は危ない。広い交差点では信号ギリギリで横断歩道に飛び出す歩行者、自転車が多い。だから手前では徐行やいったん停止が必要なのだ。 

今回も健常者だと横断をやめただろうが、視覚障害者だ。特段の注意が必要なのだ。これからの技術開発で参考になればと思う。 

いくら技術が進歩して自動運転が可能になるとしても運転中にテレビを見たり、スマホ、パソコンをいじる時代は来ないだろう。 

安全運転の注意義務は人間にある。

FRB、年内緩和縮小着手;成否は市場とのコミュニケーションでは

 

長く続く日米欧中央銀行による非伝統的金融政策、量的緩和で注目はどこが最初に縮小に手をつけるかだったが、FRBのパウエル議長が「年内緩和縮小着手」と言い出した。大事なことは投資家を含む市場とのコミュニケーションだ。対話を重ねることで「想定内」にもっていければ市場は安定だ。

ただ、今回は金利に対してのコメントがないのが心配だ。長期金利ゼロ政策をどうするかだ。

リーマンショック後の13年に量的緩和縮小に向かったが、市場は混乱、新興国では通貨安、株安に襲われた苦い経験がある。 

ここ数ヶ月のFRB 量的緩和策についての新聞記事を見直して見た。 

7月には議会証言で「量的緩和縮小はまだ早い」と発言、「雇用の最大化と物価安定」が縮小への基本的条件なのだ。 

米国は6月に物価5.4%、インフレは一時的dえそのうちの和らぐと見られていたが、雇用統計はほど遠かったのだ。7月段階でも物価はもく穂ゆ達成、雇用は未達デ雇用最大化に努めると言い、市場は10月着手を想定していた。 

8月にはいって雇用統計でも94万人の増加、9月には「年内縮小着手」かと見ていた。 

8月28日の新聞で、雇用の創出が見込まれ、物価もワクチン接種、飲食業などが活発化、コロナ禍での供給源も要因だがGDPもコロナ前の水準に戻り、「年内縮小開始が適切」ということになった。 

市場も「想定内」だったこともあり、27日のNY株価は200ドルの値上がりだ。 

しかし長期金利は低水準、利上げについてのコメントは無かった。 

銀行の預金金利もすずめの涙。普通預金でも4~5%の金利のときがあった。年金を預けていればそれ相当の利息がつき消費にも回せるが、若者でも先行き不透明では消費は抑える。低金利で企業に投資を促し、消費を活性化することも大事だが、早く銀行金利を適正にすべきではないか。経済が狂うときは必ず銀行が悪いことをやっている。政府の政策は銀行を潰さないことで金利を低くする。でも今は長期の低金利が銀行経営の足を引っ張っている。 

銀行金利を上げることが消費、経済の活性化に役立つと思うがどうなのか。

 

2021年8月27日金曜日

菅vs岸田:「ふさわしい人」トップ3を除き、人気低位の2人の戦いか

 

自民党総裁選は正式なルールで実施と言うことになり、岸田さんが正式に出馬、下村さん、高市さんも出馬を目指すという。メデイアの世論調査では「次の首相にふさわしい人」で人気のあるトップ3が出馬せず、いつも4~6%の低位に名の上がる菅総理、岸田さんの一騎打ちとなるようだ。 

何故、理想と現実が違うのだ。河野さん、小泉さんは菅内閣での現職閣僚だ。出馬と言うことは菅総理のやり方に不満があるということで、出馬はない。 

石破さんは今回はコロナ禍で総裁選をやることを国民は認めるかと異議を唱えている。石破さんの属する派閥は17人、推薦人20人を集めるのは大変だ。おそらく今後も石破総裁の芽はないだろう。 

岸田さんは正式なルールでの党員党友投票の実施と言うことで出馬表明した。「国民の声が政治に届いていない。新しい政治の選択肢を示す」と抱負の一端をのぞかせた。 

新型コロナ対策での専門家のアドバイスとは別に政治的判断に拘り「後手後手」の批判を受けている菅総理を批判してのことだろう。 

自民党改革もにおわせた。幹事長任期は一期1年、連続3期3年と言う。二階幹事長はすでに5年、安倍政権時に幹事長になり、安倍さんが政権を放り出した時にすぐに「菅後継」を打ち出し、菅政権のレールを敷き、幹事長継続となった。今また、「菅続投」を発信したが、今回は若手を中心に異論がある。前回ほど容易にはまとまらないだろう。 

それにしても「総理にふさわしい人」調査で、4~6%の低位の人気しかない菅総理、岸田さんの一騎打ちだ。まだ、菅さんは出馬宣言を臭わすだけだが、相当のことが起きない限り現職総裁の出馬は確実か。 

9月12日の緊急事態宣言が解除できるかどうかがポイントだろう。 

菅総理は「明かりが見えてきた」というが、どんなデータを読んでいるのか。ワクチン接種率が上がれば感染者数は減少に向かう。新しい療法も導入、病床の確保など政策を打ち出している。

9月12日には解除できると期待しているのか。「出口戦略」のために基準の見直しも始めた。

現職はなんといっても強いが、岸田さんも従来の政策に乗っかり「さらに改善する」政策を打ち出せばいい。 

自民党は政党支持率では35%を確保しているが、野党が不甲斐ないからだ。「政治とカネ」では安倍政権以来問題を残しているし、広島選挙区では河井事件が残っている。岸田さんは安倍、菅、二階さんらに煮え湯を飲まされた格好ではないか。 

菅、二階体制では「政治とカネ」の問題は解決しない。 

菅体制を維持する安倍、麻生、二階派でも若手議員は衆院選に向け危機感を募らせている。「菅総理では選挙に勝てない」とは以前から言われていたことだが、菅さんはそれでも出馬するのか。世論調査でも「菅じゃダメ」といっている。 

自民党も国民の民意を反映した党運営をやらなければ有権者に見放される運命にあることを知るべきだ。横浜市長選は野党に「いい候補者」がいれば勝てることを示したではないか。 

自民党の党員党友も高齢化しているという。古い体質の自民党であってはならない。

2021年8月26日木曜日

岸田さん出馬表明:正式な総裁選で自民党は変わることができるか

 二階さんが目論んでいた無投票で菅さん総裁当選、主導権を握り再び幹事長続投の構想も崩れ、正式な党員党友投票が決まり、菅さんの対立候補として岸田さんが名乗りを上げた。

岸田さんは出馬表明で「自民党には国民の声が届いていない。新しい政治洗濯を示す」という。

菅総理のコミュニケーション不足、菅総理の声が国民に届いていない、新型コロナ対策でも国民の意見、専門家のアドバイスとは別に菅総理の拘る「政治判断」が優先し、「後手後手」の対策、整合性されない政策で国民に誤ったメッセージを送る事例が多かった。

信頼を落とし菅政権支持率は28%と危険水域、新型コロナ対策もワクチン接種、治療法の採用で「明るい見通し」が出てきたと言えば、尾身さんは「楽観的過ぎる」と警告する。

岸田さんは菅さんの政治姿勢を顧みて政策転換を目指すのだろう。

それにいsても何故、人気の落ちた菅さんが出馬に拘るのか。安倍さんだと政権放り出しの状況でHないか。

二階派、石原派が菅支持、安倍、麻生さんらは表向き菅支持だが、若手議員はそうはいかない。菅さんでは選挙は戦えないというのだ。選挙でもなれば派の拘束などなんともない。

前回は二階さんに主導されたが、今回はどうか。菅総理の政治姿勢、異常なまでの二階頼りは自民党内でも問題が出ている。

岸田さんの出馬で自民党は変わるか。注目だ。

総裁選は粛々と:菅総理に勝算があってのことか

 25日の自民党本部での菅ー二階会談で、総裁選について菅総理が「粛々と進めて」と発言したことで様子見をしていた岸田さんが出馬に動き出したという。高市さんや下村さんも出馬を宣言していたが、どうなるか。推薦人20人を集めるのも一苦労となると菅vs岸田になるのか。

人気が下落している菅総理は何とか、安倍、麻生、二階派の支持を得て勝ち名乗りを挙げたいところだろうが、領袖クラスが考えているほど楽ではない。安倍チルドレンと言われる風に乗って当選した若手議員が「菅ではかてない」と騒いでいるのだ。

でも今はだれがなっても大変な時だ。

まず、菅さんの不人気を吹き飛ばす制sカウを発表するしかない。コロナ対策であり、コミュニケーションをどうとっていくか、国民の民意に沿った政治、整合性のある政策、政権運用だ。

「様子見」で後手後手になっているコロナ対策を「先手」に持っていくことだろう。感染拡大の要因になったオリンピック、パラリンピックは終わる。残されたのは巨額な負債をどう処理していくか。

防衛費が急騰し5.4兆円になる。尖閣諸島への中国の領海侵犯、領空侵犯に対する脅威にどう対処するか。台湾有事への日米同盟、自衛隊の対応だ。

自然災害は脅威を増し広域での復興にどう対応するか。首都直下地震もいつ発生するかわからない。富士山噴火となれば世界的に影響が大きい。

すべてに対応することは難しいが、とりあえずは新型コロナ対sカウと経済の復興だろう。

誰が総理になってもワクチン接種率を上げること、医療体制の強化だ。菅総理の政策の欠点を補う対策を立てることが重要だ。菅総理は候補者も同じことを言うだろうと考えている。この点は現職が強い。「よりマシな政策」が求められる。

そして、国民とのコミュニケ―ションの立て方だ。不適を指摘すれば「承知している」と言う。それでも苦手なのか。都議会議員選挙、横浜市長選でも街頭には立たなかった。街頭に立てば批判の声が上がり逆効果と側近は考えたのではないか。

総選挙も近い。国民に近づける姿勢が重要だ。


新型コロナ対策の評価:「明かりが見えた」(菅)vs「やや楽観的」では(尾身)

西浦教授の新規感染者数のシムレーション
2021.8.25テレビ朝日 報道ステーションより

 

緊急事態宣言の拡大での24日の記者会見、分科会尾身会長の国会発言を見ると現下の災害クラスの感染拡大に当たって政権の「専門家よりやや楽観的」見方が明らかになった。 

自治体や医療関係者は「一段の強力な対策」を要望するが、菅政権は「ワクチン接種」「医療法での改善」に期待するしか方法はないようだ。背景にロックダウンなどを期待しているが法的に整備が遅れているし、「他国が実施しても感染が止まらない」と菅総理は語気を強めて拒否する。 

尾身会長は最近は政府との考え方の違いを明確にしている。「一層強力な対策」を謳えている。背後にはこのままでは感染が更に爆発的に拡大するのだ。京大・西浦先生の予測でも東京はやや減少傾向も、地方は拡大に一方だ。「首都圏から地方へ」の拡散の脅威は以前から指摘されていたこと。 

尾身さんが指摘する「専門家の判断よりやや楽観的」と。 

そして、国民の皆が思っていることを代弁してくれた。「バッハは何故来日したのか」、「オンラインでのメッセージだってあるではないか。国民に自粛を要請しながら・・」と組織委員会の対応に苦言を呈した。 

政策、対応に整合性がないのだ。一方では自粛を言いながら、他方では行動制限免除だ。テレビではJOC会長と各会場を回り、メダルのプレゼントをやっている姿が映った。西村担当相も国会での質問に「バッハ会長も国民の民意を考えろ」と苦言を呈した。 

驚いたのは、IPCとの記者会見に記者から「パラリンピック開催とコロナ感染拡大の関連性」を質問されたとき、同席した組織委員会(?)の広報官が、「質問の意味がわからない」と言ったのをテレビで見た。「バカじゃないか」と思った。こんな人間がオリンピック大会を運営しているのかと思うとゾッとする。 

そして、記者会見で菅総理は「明るさが見えてきた」と発言した。何のことかと思ったら、ワクチン接種も着実に進み、デルタ株のまん延で感染者を抑え込むのは容易ではないがワクチン接種は明らかに効果があり、新しい治療法は重症化を防ぐということで「明かりが見えてきた」と言うのだ。

しかし、ワクチン接種も1回目が終わったのが54%、2回目が終わったのは43%でまだワクチン接種の成果を云々するのは早すぎないか。ワクチン接種では問題が発生しているようだ。海外では誰でも自由に摂取できる対応をしているが、都はやっと着手した。 

また、いつも記者会見では質問が飛ぶのは「菅総理の責任」だ。今回も質問があったが、今まで経験のない感染、デルタ株の危機を何とかして乗り越えることが私の責任」と引責辞任に触れなかった。記者の質問ももっと踏み込んで「緊急事態宣言、まん延防止策も成果が見えない。ここは責任を取り辞任すべきではないか」と言えばよいのだろうが、恐らく責任言及は回避するだろう。 

一国のリーダーは、危機管理で「先手必勝」が大事だが、菅総理は危機管理ができていない。安心データを重視し「様子見」が多い。もうちょっと待てば状況も好転するのではないかと楽観的なのだ。 

不安データの下で「決断」すべき機会を失っている。

2021年8月25日水曜日

25日の菅―二階会談から:総裁選を控え力のバランスは二階さんにあるのか

 お昼のテレビのニュースで、11時から菅総理と二階幹事長が30分ほど会談したという。総裁選や衆院選での話し合いというが、自民党にとっては厳しい調査結果があるらしい。

おかしいと思ったのは、この話し合いだと二階幹事長が官邸に菅総理を招いての会談と思うが、逆の行動だ。しかも菅総理からの申し出だという。

窮地にある菅総理が二階幹事長を頼った結果だろう。何をやっても不利にみられる菅総理だ。

若者層への感染拡大防止対策:岐阜県の感染者のリスク行動の公表が役立つのでは

コロナ感染拡大が止まらない。今日の新感染者数、過去最多、年代別感染者数で20~40歳代の感染者数など妹尾日決まった情報が流れるが、その情報が感染拡大防止に役立っているのか。

医療機関は病床率、医療関係者の多忙に医療機関のひっ迫は明らかだ。

いかに医療体制が充実できたとしても感染者数が減らなければ今後も同じ状況が続く。都や政府は医療体制を強化すれば感染者数が増えても大丈夫という誤ったメッセージを置く民に送っていないか。

そこで参考になるのは昨日の岐阜県の事例だ。岐阜県は感染防止に役立ってほしいと感染者の行動事例を公表した。例えば、河川での多人数でのBBQ, 大阪に帰って友達と会食し、東京に戻って友人と会食例など具体的な行動を例示した。

もっと情報はあるだろう。感染者の仕事、職場での安全教育、学校での部活、寮での行動など共通できる環境を公表したらどうか。

50%の感染者が感染経路不明というが、皆が1週間程度の行動を記録したらどうか。危険な場所、危険な行動をやっているが「言うとまずい」「迷惑がかかる」と黙っている例が大きないか。

若者層、20~40代の人たちに役立つ情報を公表すべきではないか。 

コロナ感染拡大、菅総理の不人気、ともに災害級ではないか

 横浜市長選でも示された通り菅総理は自らの不人気、不支持が災害級であることをなぜ理解できないのか。それでも自民党総裁選に出馬するというのだから驚きだ。安倍さん、麻生さん、二階さんら実力者が「続投支持」というニュースが流れているが、それに期待しての出馬発言か。

だったら政策ではなく、力関係での動きの乗っているだけではないか。菅さんんは自らの出処進退を自分の頭で考え国民に訴えるべきではないのか。

この辺が引責辞任の時だと思うが、そうでないと考えるのであれば根拠を示すべきではないか。

引責辞任が難しいのであれば、自民党総裁選を正式なルールで実施すべきではないのか。その責任はあると思う。


2021年8月24日火曜日

菅総理に必要なのは、PDCAで国民とのコミュニケーション保つことでは

 

菅総理のこのままでの政治スタイルでは国民は離れていくばかりではないか(否、すでに離れている)。新型コロナウィルス対策を初め、これまでの政策をPDCA(品質管理)サイクルをまわし目標に向かって進むために国民とコミュニケーションを保ち必要はないか。

菅総理の政治の道のりは知らないが、菅政権発足時は60数パーセントという高い支持率で期待がもたれたが、瞬く間に下落、今は28%と危機的水準まで落ちた。今回の横浜市長選での小此木さんの敗退は菅総理のお膝元での求心力を失う結果になり、衆院選に危機感が漂っている。

安倍前総理が体調不良(?)で政権を放り出し、急遽自民党は次の総裁を選出しなければならなくなった。二階さんは正式な総裁選出ルールではなく国会議員だけの投票で選出するレールを敷き、安倍政権の継承と言う点で官房長官時代が評価され菅政権が決まった。 

官房長官として長期政権を支え、内閣人事局制度を悪用し中央官僚を掌握し行政を牛耳った。ここまでは、メデイアが作り上げた菅像ともいえる。メデイアはこういうことしか報道していなかった。

しかし、安部前総理が四苦八苦し挫折(?)したコロナ対策を引き継ぐもそんなにうまく行くとは限らない。小池都知事に尻をたたかれての「後手後手」が目立った。 

感染の拡大がとまらない新型コロナ対策、東京オリンピックでは有観客か無観客かでギリギリまでもめる。決断が出来ないのは、安心データで「様子見」を続け、不安データでの「決断」が出来ないのだ。自分に都合のいい人間を重用する。専門家のアドバイス、進言も最終的には政治判断として自分の都合のいい判断をする。 

「ブレない」という評価もあるが、一度決めたら状況が変わっても固持する欠点なのだ。状況、不利なデータが出ても無視する。 

優柔不断と言われてもPDCAサイクルをまわし決めた目標達成へ検証(チェック)を繰り返し国民とコミュニケーションをとることが必要ではないか。緊急事態宣言が何故、成果が出ないのか。方針の間違いがあれば国民に謝罪し新しい政策を実施する。 

民間会社が利潤の最大化を目指すように政治は「国民の安全、健康」を最大限守ることだ。今、菅政権はそこが出来ていない。東京オリンピック開催は「安心安全な大会」「下界の感染拡大とは無関係」と言い張る菅総理に国民の健康など守ることはできない。

すでに菅総理には「国民の安全と健康を守る」責任が果たされていないのだ。ワクチン接種の進み具合、ラムダ株のまん延など理由にするのなら国民にしっかり説明すべきだ。 

官邸での記者会見も一人一問、再質問は認めない、人数制限などとんでもないことだ。臨時国会も早急に開くべきだろう。「出口戦略」として感染基準の見直しがされそうであるが、間違ったメッセージを国民に与えないようしっかり説明すべきだ。 

強権を発することは得意でも大事な国民との対話が下手では「良い政治家」とはいえない。

 

政局を読む(2):誰が菅総理の首に鈴をつけるか

 各選挙に敗北し、その極みはおひざ元である横浜市長選での小此木さんの落選は菅政権の新型コロナ対策が横浜市民の不評を買っているのは理解できる。「菅では選挙に勝てない」ことは自民党ばかりでなく国民も感じているところだ。

それでも記者に「総裁選出馬」を問われると出馬の意思が固いようだ。何故だ。

ここでは「出馬」発言しなければ、さらに求心力失い、政局になるからだろう。それだけは避けたいのだ。

しかし、このまま総理の座にしがみついていても展望が開けるわけではないが、ワクチン接種が進み10月から11月末で接種率が80%になれば感染拡大にブレーキがかかることを期待しているのだろう。

「出口戦略」を念頭に基準見直しも進んでいる。またご都合主義の考えで、国民に間違った情報を与えることにならないか。

自民党総裁選に向け候補者も名乗りを上げているが、細田、麻生派の動きが焦点になりそうだ。今、誰が総裁、総理になってもこの難局を乗り切ることはできない。ここは最後まで菅に任せようという考えもあるのではないか。

菅続投→衆院選惨敗→自民党総裁選→新しい保守リベラル総理実現ということも考えられる。

2021年8月23日月曜日

それでも菅さんは総裁選出馬?:国民は「あんたじゃダメ」と言っているのに

 

横浜市長選は、市民の不満が菅総理にかかっていると言うのに、菅総理はそれが理解できていないのか、自民党総裁選に出馬するというのだ。普通の人だったら「おめでたい人」で終わるのだが、一国の総理ともなれば「大丈夫か」と心配になる。

最近の菅総理に関するメデイアの報道は芳しくない。「考え方がブレない」と評価(?)している人もいるが悪い意味でだ。 

新型コロナ対策でも「後手」批判が多い。情勢の変化に応じず感染者の拡大が爆発的なのだ。背景には菅さんなりに安心情報で「様子見」が多く、不安情報での決断がかけているのだ。東京オリンピック強行開催も経済のことを考えて有観客にこだわり最終的には無観客になったが、組織委員会の業務の混乱はひどすぎる。 

おまけに主催者ではないと言い、一つの民間団体であるIOCに国家主権をも省みず振り回される結果になった。 

あらゆる面で菅総理は自分の責任が問われているのだ。普通の人間だったら責任を感じ引責辞任すべきところだが、何故か総裁選に出馬し続投の考えだ。 

官邸はyesmanに囲まれ、誤った情報が蔓延していないか。菅総理の挨拶、記者会見でのコメントのチグハグサはそのためではないか。 

最高権力者に忠告する人間はいる、厳しい意見を浴びせる人間を側近にすべきではないのか。今のままでは菅さんは持たない。

横浜市長選をどう読むか:自民は実績で不支持でも、野党は未知数でも支持か

 

22日投開票の横浜市長選は自民、小此木さん32万票に対して野党推薦の山中さん50万票の大差で勝利しNHKは20時山中さん当確を打った。接戦か、再選挙も予想されていたので意外な感がしたものだ。 

どうしても実績が問われる自民系候補は不利で、実績未知数でも支持を得た野党候補が有利だった。争点はIRの誘致だと思っていたが、新型コロナ対策への不満が大きかった。 

それでも自民党支持が35%あるのだから、菅政権の政策に批判的立場が大きかった。菅総理のお膝もとの選挙だから菅総理もなりふり構わぬ小此木支援に市民は反感を持ったのだ。 

特に官房長官時代はIRの旗振り役だった菅総理が、小此木支持でIR反対の立場になったことを市民はどう感じたか。IR賛成なら現職の林さんを支持する立場にはなかったのか。

最近の選挙では菅自民は全敗だ。その最後の結果が菅総理のお膝元で起こった。 

当然に「菅では選挙に勝てない」「菅総理は選挙の顔ではない」と自民党内は浮き足立っているはずだが、新型コロナ対策、東京オリンピック強行、さらにはコロナ後の経済で自民党政権が批判されているのだ。 

とりあえずは「自民にお灸を」と言う考え方が多いのではないか。このまま野党連合が支持を受けるとも思えないのだが・・。 

関連記事

2021.8.22掲載

政権交代は難題:外交で現状維持、内政で現状の修正をめざせ yamotojapan.blogspot.com/2021/08/blog-post_22.html

2021年8月22日日曜日

22日は横浜市長選:20時当確を打つのは小此木さんか山中さんか

20時山中氏の当確を伝える NHK 

 横浜市310万人の有権者に問われる「IRに賛成か反対か」だけでなく、「菅総理で行くかどうか」の衆院選の前哨戦でもある。菅総理の足元が揺るぐ結果になったら政治生命もたたれることになる。

菅総理が官房長官時代にIRの旗振り役を務めていた菅総理が何を思ったのか、国家公安委員長だった小此木さんが「IR反対」を掲げて立候補したのだがその推薦に回ったのだ。

野党の立憲民主は元横浜市立大教授の山中さんを押した。もちろん「IR反対」だ。現職の林さんも「IR賛成」で立候補した。現在75歳、4選を目指すという。

ところが、それどころではなくなった。長野県知事だった田中さん、神奈川県知事だった松沢さんも参戦したのだ。目的はおそらく菅総理の地元を揺るがし引責辞任させることだろう。

田中さんは長野経済界からの要望で知事選に出当選、県庁改革に始まり「脱ダム宣言」とその後の日本の行政に変化をもたらしたが、最後は他人の言うことも聞かず経済界からも支持を失い知事選に敗れた。

松沢さんも石原さんが都知事を辞任する時、後継者とされたが、意外に人気がなく石原さんが戻って立候補したことがある。

2人ともに波乱の政治人生だったが、反菅総理で立ち上がったのか。林さんがIR賛成で、他はみなIR反対ではIR反対の票が割れる恐れも出てくる。

誰が「20時当確」を打てるか。小此木さんかそれとも山中さんか。最多得票者が1/4以上を獲得できなければ再選挙らしい。


政権交代は難題だ:外交は現状維持、内政は現状の修正を目指すことか

 

枝野さんよく聞け、政権交代は難しい。安保、外交では現状維持、内政にあっては現状の政権の政策を修正し有権者の支持を得ることが出来るかだ。自民党政権から民主党に政権が移ったとき、確かにポピュリズムにのって「政権交代しませんか」と民主党は訴えた。

しかし、民主党の選挙公約は大風呂敷で財源の根拠もなくそのうちに信用を失うことになったが、国民の多くは「この辺で一度自民党にお灸を」の意識が強かったと思う。当初から指摘されていた小沢さんとの権力の二重構造、民主党議員が一人ひとり勝手に言動しまとまりのない政権となった。いざと言うときは「我先に」脱走するのだ。 

今、衆院議員の任期が迫る中で、菅政権の支持率は28%に下落、危険水域に入ったことは確かだ。菅総理はコロナ対策でワクチン接種に期待するが、数度の緊急事態宣言後も一向に感染者数に改善がない。 

オリンピックの強行開催が感染者数の爆発的拡大の要因になったことを頑なに否定する。責任を問われると感染防止に全力を尽くすとはぐらかす。国民の民意が理解できていないのか。 

誰が見ても菅政権打倒のチャンスだが、野党第一党の立憲民主党が率いる野党連合構想にもいかんともしがたい問題がある。 

新聞報道では、立憲民主党単独で議席数の過半数にあたる小選挙区211人、国民民主、社民を合わせると236人を擁立し3党で過半数を目指すと言う。共産党とも200の選挙区で一本化できたという。 

しかし、国民民主、共産党、連合との間では主要政策の違いが尾を引き、更には枝野さんは民主党政権時の悪いイメージを引きずっている。 

世論調査での政党支持率が自民党30%超でありながら立憲民主などは5~6%の低い支持だ。「他に良い内閣がない」「他の内閣よりマシ」が支持率の高い要因だ。 

一時、非自民党政権、民主党政権になったが、有権者の根底には自民党支持が強い。政権のわがままに「お灸をする」ことが目的だったのだ。 

しかし、今回はどうか。前安倍政権は7年と言う長期政権を築いたが恣意的政権運営、民主政治の根幹を揺るがす結果になったし、その後を継いだ菅政権も国民の民意が通じない、自らの政権の座に拘る政策は国民にそっぽを向かせる結果になってきた。 

そんな時、読売新聞(2021.8.22)の「本よみうり堂」で山本健太郎氏の「政界再編 離合集散の30年から何を学ぶか」の橋本五郎さんの書評が目に付いた。

それによると、自民党に勝つためには大同団結が必要だが、各党の出自、政策の違いが路線対立を激化させ分裂、自民復活につながると言う。 

野党にとって大事なことは大同団結した後の政権の姿を明示するとともに政権の決めたことを全員で守る規律の維持が重要と言う。 

確かに非自民党政権ではそうだったし、民主党政権でも権力の二重構造、皆が皆勝手な言動では政権の維持など出来ない。自民党が長期政権を維持できたのは、政策の違いがあっても最後は団結できたことだ。 

そして、中道に位置して、外交、安保では現状維持、内政では現状からの修正を目指し、「よりよき統治」を目指すことだと言う。 

難しい面もある。非自民党政権時、村山さんが総理についたが、当時の社会党は今までの安保政策を変更した。それがその後の社会党衰退の要因になったのではないか。 

内政では現政権の政策をよりよく修正する必要があることは当然だ。今問題は新型コロナ対策だ。立憲民主は急増する自宅療養者の支援強化、抗体ワクチン療法の外来使用体制の整備を挙げている。今、菅政権でも手をつけた政策だ。 

そして、リベラル政党としてのイメージを発展的に脱却し、いかに中道を目指すかだと言う。 

昔、保守は自民、リベラルは社会、中道は民社と言われた時代があった。しかし、自民以外はかすれてしまった。少数、弱小政党・派閥として相変わらず政策を固執しているだけだ。

中道は難しい。安全保障を考えても自民で日米安保を堅持し中国に対峙するか、日米同盟を破棄して北朝鮮、中国にどう対峙していくか。話し合いの外交で対応できる時代ではなくなった。アフガニスタンからの米軍の撤退でタリバンが制覇した。日本でも米軍が撤退することがあるのか。バイデン大統領はアフガンとは違うという。 

対中、対北を念頭に置くと在日米軍はアメリカの前線基地だ。日本にとっても傘の下だ。 

原発問題も悩ましい問題だ。地球温暖化防止でのCO2削減を考えると原発は残された存在であるが、自民党は卑怯にも選挙では争点にせず交わそうとしている。英国でのCOP 26を前に「日本の石炭火力の全廃」を要求されている。  

野党が政権交代を目指すのであれば主要政策で統一した内容のものを提案すべきだ。一度提案したら全員が守ることも大事だ。最初から反対であれば離党すべきである。ゴタゴタは絶対に避けるべきだ。

2021年8月21日土曜日

東京新聞の「東京五輪関連記事」は、ストンと腑に落ちる内容だった

 

東京パラリンピック開催のためにIOCバッハ会長が23日に来日、26日の離日する計画があるらしい。今回の新型コロナの爆発的感染拡大の状況下で五輪を強行する精神、行動規範が五輪憲章にあっているのか。スポーツ、平和の祭典が政治目的に利用され国威、国力を世界にアピールすることに利用されている。 

一度原点に返り、オリンピック貴族を葬り去り、一民間機関のIOCがこれほどまでに開催国の主権に影響を及ぼすことを反省してみないか。 

アスリートも新しい大きな施設で技術を競うことを多数の観客に見てほしいというエゴを反省すべきではないか。 

今回の大会はオリンピックの世界ではメダル奪取に沸く一方で、下界では新型コロナウィルスの感染拡大で苦しみ国民の姿が目立った。メデイアも大変だったのではないか。新型コロナ感染拡大、長雨と線状降水帯による豪雨による被害を真剣な顔で伝える一方、スポーツになると一転にこやかな顔で対応しなければならない2面性をどう評価するのか。 

無観客で無理やりに強行された五輪もそれなりの成果を収めたが、菅政権の支持率は28%と危険水域まで下落、菅総理の描くシナリオは崩れた。 

この期間中、実家に帰ったためにコンビにでは東京新聞しか購入できなかったが、東京新聞の東京五輪に対する評価は、ストンと素直に腑に落ちる感じがした(勿論、他紙を読む機会が無かったので朝日や読売がどう評価したかは分からない)。

東京新聞は次のような記事を掲載していた。 

(8月7日)元NHK相沢氏の「「命よりカネ」の五輪、お先棒を担いだテレビ」を掲載。五輪の商業化がついに東京で一線を越えた。「命よりカネ」、IOCの化けの皮がはがれた。罪深いのはテレビ、手のひらを返したように「日本に金メダル」とお祭り騒ぎ、気恥ずかしくなるという。 

(8月8日)東大教授の宇野氏の「不信と亀裂を深めた祭典」、パンデミックの真っ最中に無観客で開催される五輪は間違いなく歴史に残る異常な事態、多くの矛盾をはらんだ。複雑な状況において「スポーツの祭典を行った意味は今後長く検証されるはず。日本は新型コロナで国民と政府の間の信頼が決定的に損なわれたと言う。

(8月9日)大会閉会に当たり、バッハ会長は「五輪開催は正しかった」、ウィルス禍にありながら「成功裏な大会を経験した」と自信を見せた。橋元会長は「安心安全を確保しながらやるのは難しい。完全だったかと言うとそうではない」と本音を覗かせた。 

恐らく今後何かあるたびにバッハ会長は東京五輪の事例を出してオリンピック開催に苦難はないとでも言うのだろうか。今後の開催国はしっかり実情を把握するべきだ。 

(8月9日)海外スポーツ事情に詳しいマーテイ・キーナード氏は、安心安全を掲げた大会で感染者は400人超え、気候は猛暑、7000億だった大会予算は16000億円に、競技施設も今後は赤字が懸念される。「嘘で固めた大会、史上最高額の五輪になる可能性アリ、IOCとテレビ局の大会だったと言う。 

(8月9日)社説「大会で学ぶべきこと」では、承知のあり方からかんせんしょうが拡大する中での大会開催まで私たちが学ぶべき教訓は多い。無観客、バブル方式、感染すれば排除され、観光に外出すれば批判される。こんな状況を見れば開催する意味が本当にあったのか。 

五輪スローガンも「復興五輪」→「ウィルスに打ち勝った証」→世界の団結の象徴」と変遷。

国連機関でもなんでもないIOC、国家主権をも省みない独善的体質にもっと早く気づき学ぶべきだった。IOCとともに五輪と感染拡大との関係を否定し続ける菅総理を始め日本政府の責任は特に重いという。 

当然の主張だ。菅総理は「私は主催者ではない」と言いながら「国民の安全と健康を守ることが私の責任」とも言う。何ら国民の健康は守られていないではないか。責任を果たせていないから、臨時国会の開催にも消極的だ。 

(8月9日)こちら特報部では「五輪開催賛意「増」も内閣支持率「減」」では開催でよかったと国民の50~60%は思っているが支持率は28%で危険水域に入ったと言う。 

(8月11日)こちら特報部で「「五輪で緩んだ自粛→パラで拍車?」、菅総理は五輪と感染爆発の関連性を否定するが大会前日の7月20日の感染者は1387人、五輪開催中は約3倍に増加と言う。パラの「多様性と調和」を考えてもカンセンッカウ題する中であえて開催すべきなのか。改めて意義が問われると言う。 

(8月17日)「開催ありきで「安全」の根拠は」では東京五輪に引き続き政府や組織委員会は再延期、中止をめぐる議論もなくパラリンピックは原則無観客で開催され、安全に対する裏づけは乏しいと言う。 

東京新聞の主張は当然だ。官邸記者会見で東京新聞の記者の質問が嫌われている理由が良く分かる。政府を批判する姿勢を忘れてはメデイアの存在価値はない。 

日本のメデイアの弱腰がバッハ会長に甘く見られている。政府も主権者であることを忘れIOCの言いなりになったことを猛省すべきだ。

 

小さな記事の大きな課題(48):石破氏総裁選不出馬、これで石破総理の芽はなくなった?

 いつも世論調査では総理にふさわしい人材としてトップに名を連ね総理として期待の大きい石破さんだが、今回の自民党総裁選では不出馬を表明した。こうれで今後の石破総裁の芽はなくなったことにならないか。

理由の一つに、感染拡大中に名乗りを上げる表明には違和感を感じるという。この大変な時こそ菅総理に協力するのが党員として当然の行為ではないかと考えているのだろう。

しかし、菅政権の支持率は28%と危険水域に入った。菅総理で手詰まりなら自分はこうすると積極医的に打開策を提示すべきではないのか。本音は自分にも良い政策がないということを認めているのか。

2つ目の理由に菅総理では選挙は戦えない。顔を変えることに国民に理解されるかという。確かに国民に訴える力は弱いし、顔も持てる顔ではない。しかし石破さんで「持てる顔」になるのか。本当のことはわからない。テレビでの質問にもネチネチ答える上から目線は歓迎されないだろう。

石破さんが永田町で人気がないのは、「いつも正論を吐くが、正論を吐くことで犠牲になる人間も入りことを忘れるな」と竹下さんから諭されたことで批判を抑えているためではないのか。

政治家である限り、今の難局をどう乗り切るか。国民に訴えてこそ政治家だ。不出馬は今後石破総理の芽はなくなったことになるのだ。


IOCバッハ会長再来日?:恒例と言うが何しに? 五輪評価を質したらどうか

 

東京パラリンピック開催のためにIOCバッハ会長が23日に来日、26日の離日する計画があるらしい。今回の新型コロナの爆発的感染拡大の状況下で五輪を強行する精神、行動規範が五輪憲章にあっているのか。スポーツ、平和の祭典が政治目的に利用され国威、国力を世界にアピールすることに利用されている。 

一度原点に返り、オリンピック貴族を葬り去り、一民間機関のIOCがこれほどまでに開催国の主権に影響を及ぼすことを反省してみないか。 

アスリートも新しい大きな施設で技術を競うことを多数の観客に見てほしいというエゴを反省すべきではないか。 

今回の大会はオリンピックの世界ではメダル奪取に沸く一方で、下界では新型コロナウィルスの感染拡大で苦しみ国民の姿が目立った。メデイアも大変だったのではないか。新型コロナ感染拡大、長雨と線状降水帯による豪雨による被害を真剣な顔で伝える一方、スポーツになると一転にこやかな顔で対応しなければならない2面性をどう評価するのか。 

無観客で無理やりに強行された五輪もそれなりの成果を収めたが、菅政権の支持率は28%と危険水域まで下落、菅総理の描くシナリオは崩れた。 

この期間中、実家に帰ったためにコンビにでは東京新聞しか購入できなかったが、東京新聞の東京五輪に対する評価は、ストンと素直に腑に落ちる感じがした(勿論、他紙を読む機会が無かったので朝日や読売がどう評価したかは分からない)。 

東京新聞は次のような記事を掲載していた。 

(8月7日)元NHK相沢氏の「「命よりカネ」の五輪、お先棒を担いだテレビ」を掲載。五輪の商業化がついに東京で一線を越えた。「命よりカネ」、IOCの化けの皮がはがれた。罪深いのはテレビ、手のひらを返したように「日本に金メダル」とお祭り騒ぎ、気恥ずかしくなるという。 

(8月8日)東大教授の宇野氏の「不信と亀裂を深めた祭典」、パンデミックの真っ最中に無観客で開催される五輪は間違いなく歴史に残る異常な事態、多くの矛盾をはらんだ。複雑な状況において「スポーツの祭典を行った意味は今後長く検証されるはず。日本は新型コロナで国民と政府の間の信頼が決定的に損なわれたと言う。 

(8月9日)大会閉会に当たり、バッハ会長は「五輪開催は正しかった」、ウィルス禍にありながら「成功裏な大会を経験した」と自信を見せた。橋元会長は「安心安全を確保しながらやるのは難しい。完全だったかと言うとそうではない」と本音を覗かせた。 

恐らく今後何かあるたびにバッハ会長は東京五輪の事例を出してオリンピック開催に苦難はないとでも言うのだろうか。今後の開催国はしっかり実情を把握するべきだ。 

(8月9日)海外スポーツ事情に詳しいマーテイ・キーナード氏は、安心安全を掲げた大会で感染者は400人超え、気候は猛暑、7000億だった大会予算は16000億円に、競技施設も今後は赤字が懸念される。「嘘で固めた大会、史上最高額の五輪になる可能性アリ、IOCとテレビ局の大会だったと言う。 

(8月9日)社説「大会で学ぶべきこと」では、承知のあり方からかんせんしょうが拡大する中での大会開催まで私たちが学ぶべき教訓は多い。無観客、バブル方式、感染すれば排除され、観光に外出すれば批判される。こんな状況を見れば開催する意味が本当にあったのか。 

五輪スローガンも「復興五輪」→「ウィルスに打ち勝った証」→世界の団結の象徴」と変遷。 

国連機関でもなんでもないIOC、国家主権をも省みない独善的体質にもっと早く気づき学ぶべきだった。IOCとともに五輪と感染拡大との関係を否定し続ける菅総理を始め日本政府の責任は特に重いという。

当然の主張だ。菅総理は「私は主催者ではない」と言いながら「国民の安全と健康を守ることが私の責任」とも言う。何ら国民の健康は守られていないではないか。責任を果たせていないから、臨時国会の開催にも消極的だ。

(8月9日)こちら特報部では「五輪開催賛意「増」も内閣支持率「減」」では開催でよかったと国民の50~60%は思っているが支持率は28%で危険水域に入ったと言う。 

(8月11日)こちら特報部で「「五輪で緩んだ自粛→パラで拍車?」、菅総理は五輪と感染爆発の関連性を否定するが大会前日の7月20日の感染者は1387人、五輪開催中は約3倍に増加と言う。パラの「多様性と調和」を考えてもカンセンッカウ題する中であえて開催すべきなのか。改めて意義が問われると言う。 

(8月17日)「開催ありきで「安全」の根拠は」では東京五輪に引き続き政府や組織委員会は再延期、中止をめぐる議論もなくパラリンピックは原則無観客で開催され、安全に対する裏づけは乏しいと言う。

東京新聞の主張は当然だ。官邸記者会見で東京新聞の記者の質問が嫌われている理由が良く分かる。政府を批判する姿勢を忘れてはメデイアの存在価値はない。 

日本のメデイアの弱腰がバッハ会長に甘く見られている。政府も主権者であることを忘れIOCの言いなりになったことを猛省すべきだ。

 

 

2021年8月20日金曜日

ただの防衛省の「焼け太り」?:中国の脅威をあおり防衛費5.4兆円に

 北朝鮮のミサイル防衛でイージス艦を導入したが、これでは不足とばかりに地上配置の「イージスアショア」建造を考えていたが、技術的問題が判明しさらなる改善に膨大な費用が掛かることを考え断念「イージスシステム搭載艦」計画が進んでいる。

このほかにF15戦闘機の回収、ステルス戦闘機F35追加取得、F2に代わる後継機の開発、国産長距離ミサイル開発などで2022年の防衛費の概算要求は5兆4000億円計上で、中国の軍事力増強に対し自衛隊の能力向上を目指すと新聞が報道した。

確か以前に高騰する防衛費を抑えるためにGDPの1%以内という枠がはめられていたはずだが、遠の昔に反故となったか。

安倍政権時は安倍さんが米国に頼みごとをするときは必ず「おもやげ」が言った。米国製の高価な兵器の購入だ。当時のトランプ大統領が「何か言うと必ず買ってくれた」といったほどだ。

その結果が、日米同盟では「尖閣は日本の施政権内」と認めさせた。オバマ大統領の時はなかなか認めなかったが、トランプ大統領になってからは簡単だったようだ。

しかしそれでも尖閣に対する中国の領海、領空侵犯は改善しない。ほとんど毎日数隻の海警局の艦船が尖閣周辺の海域で日本漁船を追い回す。その間に巡視船が割って入る事態が続いているのだ。長時間の領海侵犯も発生している。最近は武器の使用も認めたようだ。

中国は尖閣を自国の領土と主張し管理しているのだが、日本も自国の領土として管理することになる。民主党野田政権の時、当時の石原都知事が東京都が買い取る話を進めていたが、野田総理が国が買い取ることを決めた。従来一個人の所有だったが、日本の所有になったのだ。

中国がこれほどこだわるのは、確か2025年まで中国の国土を守る実績を作らなければならないらしい。

尖閣問題も中国の覇権主義と関連している。今、南シナ海、東シナ海は米英独仏豪印による開かれたインド太平洋構想で「航行の自由」を維持するために共同行動を行っている。軍事訓練も計画されている。「台湾有事」も現実味を帯びている。

台湾は度重なる中国の領空侵犯に緊急発進する機会が増えもうギブアップ状態だという。中国の狙いどうりか。

尖閣での領海侵犯、領空侵犯も同じことを狙っているのだろう。挑発行為を重ね、日本が防衛を一歩進めると中国が戦闘状態に入ることも想定できる。むしろそう願っているのではないか。

日本も日米同盟があるのだから尖閣あたりで日米共同の軍事訓練をしたらどうか。以前はやっていたという。復活させたらどうか。

中国は、「日本は何もできない」と思って挑発行為を続けているのではないか。いい加減に一歩進めた手段に出ることが必要だが日本にも親中派がいるし、経済は中国に頼る面も多い。そこのところも知っているのだ。



小さな記事の大きな課題(47):菅総理の挨拶「読み飛ばし」、「言い間違い」

 安倍さん、麻生さんも総理時代にあいさつで漢字が読めなかったことが暴露されたが、菅総理も広島での挨拶で重要な部分を「読み飛ばし」たために後の記者会見で謝罪したが、原因は事務方のミスでかたずけた。

そして今回、衆院院の解散時期について問われ、「感染拡大を最優先にして考えている」と答えたが報道機関の指摘で「感染防止を最優先に・・・」と訂正した。

菅総理は、「今感染拡大中なので最優先で防止に努める」と言いたかったのだろうが、最近読み飛ばしもあり菅総理の挨拶が報道機関で厳しくチェックされていた結果ではなかったか。

どちらでもいいような気がするが、菅総理の人徳のなさか。

総理は大会に出て「挨拶」するのは通例だが、事務方の用意したペーパーを棒読みしているのではないか。一度あらかじめ読んでみて、漢字には読みかなを付けたり重要な部分には赤で印をつけて自分で注意を喚起する手もあるのではないか。

出席がただの実績づくりであれば代読ではどうか。そうでなければ自分の考えを事務方にあらかじめ伝えておくこともできるのではないか。

広島と長崎でのあいさつが全く同文であった事例もある。事務方も毎年同じことの繰り返しでは面倒なのだろう。

総理を大会に呼ぶことが主催者の力を示すことであれば、こんなことでは「ありがたみ」も失せないか。

コロナ感染指標見直し:菅総理はまたご都合主義で間違ったメッセージを送るのか

 緊急事態宣言を発出しても一向に感染者数は減らず、逆に医療機関ひっ迫のニュースが続く。保健所員の業務は混乱、自宅療養が急増、療養中に死亡する事例まで出てきた。これではいくら菅総理が新たな政策といってもワクチン接種の推進、カクテル療法の整備などでは追いつかない。

緊急事態宣言発出の基準である1週間の10万人当たりの感染者25人でステージ4だが、東京は236人、これじゃ当分は宣言解除もできないし、菅総理の描いている総裁選、解散総選挙へのストーリーも消え失せる状況だ。

これじゃまずいと見たのか、基準5項目を見直し医療体制、ワクチン接種、病床利用率、重症者数に重点を移すことが検討されているという。

医療体制を整備、強化し医療機関のひっ迫を回避できれば感染者数が爆発的に増えても問題ないというのか。まず感染者数を減らすことが重要で、それができないから基準を見直すでは本末転倒ではないか。

こんなことをやるから菅政権は間違ったメッセージを国民に発することになるのではないか。

感染者数を減らすには不要不急の外出、人流の抑制をすることだが、国民一人一人が危険な場所には近寄らない、感染の危険のある行為は避ける、感染防止の基本を守ることではないのか。

最近はデルタ株の蔓延で感染が拡大している。クラスターの発生も16日時点で10088件、高齢者、障碍者施設2708軒、企業2171件、飲食1780件、学校施設関係1413件という。病院でもクラスターが発生している。

4時45分ごろには東京の新感染者数の発表、曜日ごとにみると過去最多というニュースをいつになったら見なくなるのか。

菅政権はご都合主義で間違ったメッセージを国民に送ってはいけない。