野党、立憲民主の安住国会対策委員長の臨時国会開催要請を森山自民党国対委員長が拒否したという。野党の国会開催要求を自民党が拒否する問題は安倍政権時にもあり、実際に裁判でも違反の疑いを認める判決が出ている。
しかし、自民党政権は一向に姿勢を変えていない。
今、コロナ禍の感染拡大で国民の安全、健康が脅かされている緊急事態でもあり、更に長雨と線状降水帯の形成で九州、西日本から東日本に懸け広範囲で自然災害が続いている。
そんなときに、国民の半分以上が反対していたオリンピックの大型イベントを開催、IOCはパラレルワールドと言ってオリンピックが感染拡大の原因になっていないと言うし、菅総理も「無関係」を主張する。
オリンピックはそれなりの成果(?)を出したと菅総理は「責任を無事に果たした」と評価するが本当にそれでいいのか。緊急事態宣言、まん延防止策の都道府県を延長、追加し感染防止に当たるという。
しかし新たな対策は見当たらない。従来の感染防止策、ワクチン接種の促進、そして医療体制の強化が挙げられた。それでも生命を守る対策だと言う。
記者会見でも「これほどまでに緊急事態宣言を出しながら感染拡大が収まらないのか」と聞かれるが肝心なことは何も分からない。しっかり検証しないから打つ手の成果も分からない。
ワクチン接種4割で感染者数は減少に転じると見られていたが、デルタ株で目標の達成は見えない。
専門家は人流5割り削減と言う。菅総理も人流は減っていると言うが感染は拡大中だ。
若者層で感染者数が増加している。政治家のメッセージが国民に伝わっていないのかと思うが、そうでもなさそうだ。提案する政策に整合性が見えないのだ。国民には不要不急の外出自粛、帰省の自粛を要求しながら、一方でオリンピックを強行している。オリンピックを強行することはそれなりに人出は動く。では出かけてもいいのではないかということになる。
二階幹事長ら政治家が5人集まって会食したことがばれると会食ではなく黙食だという言い訳する。自民党内には誰も批判しない。
自然災害での対応も喫緊の課題だ。菅総理は「人命第一」を指示したというが、被災地、被災者への復旧支援では財政審議が必要になる。
一方、オリンピック開催中に世界ではいろんな問題が噴出した。台湾有事は他人事ではないし、対中包囲網として米英独仏豪印による南シナ海の航行の自由と軍事訓練の開催だ。当然に日本も参加、外国艦船の日本寄港も続くだろう。
日米同盟、積極的平和主義、集団的自衛権行使などが政策課題として挙ってくる。
菅政権に任せるよりも、国会でしっかり審議する必要がある。今こそ国会審議の重要なときではないか。
自民党は緊急事態条項での憲法改正を提案している。それなのに何故、臨時国会を開いて国民に状況の説明が出来ないのか。
考えるに、どの政策を取ってみても菅総理にとっては説明し難い内容なのだ。否、菅総理だけではない。自民党政権にとってだ。
「閉会中審議」もあるというが本質的に違う。寧ろ政権党から開催を要求する姿勢がほしいものだ。
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