2021年8月17日火曜日

今日の新聞を読んで(490):カナダ・トルドー首相9月20日総選挙、菅総理の参考になるか

 

カナダのトルドー首相が任期5年なのに2年足らずで総選挙に打って出ると言う。争点は感染拡大策と財政出動による景気対策だろう。ロックダウン、休業補償、ワクチン接種も62%、一方コロナ後の景気対策としてGDPの3~4%にあたる約8,8兆円の財政出動すると言うが、債務が問題になるという。 

トルドー首相はこれでチャンスと見たのだろうか。与党自由党は155議席から175議席へ、過半数を目指すが保守党は119議席から100議席に減らすと言う。 

コロナ感染状況がどうなるか分からないが、悪化すれば戦略も裏目だ。今がチャンスと賭けに出たのだろう。 

日本も菅総理の9月の総裁選、10月の解散・総選挙が迫っている。参考になる政局ではないか。 

どの国の政府も自らが有利と判断すると総選挙に打って出るのだ。安倍政権では大義名分のない選挙を繰り返し、野党を弱体化させ圧倒的多数の議席を確保、その後は恣意的政権運営で私利私欲に走り、日本の民主政治の根幹を揺るがす結果になった。 

そして今、菅総理は総裁任期、衆議院任期もせまり「追い込まれ解散」の可能性も出てきた。主導権を握れるかどうかだが、内閣支持率は28%、危険水域入りだ。おまけに「選挙の顔」ではない。 

どの国の政権も争点は、新型コロナ対策、ポストコロナでの契機対策だろう。日本では更にオリンピックの評価、感染拡大との関連性、そして長雨と線状降水帯による自然災害対応がある。 

いずれも菅政権にとっては不利だろう。選挙予測では過半数割れが確実という。 

新聞報道によると、マレーシアのムヒディン首相も辞職の意向を示し認められたと言う。どうしたのかと思ったら政権基盤が弱く、与党議員の離反者も相次ぎ政権運営に支障を来たし政権を放り出したようだ。

新型コロナ対策のような政策は、国民の批判を受けやすく、強い支持者と政権基盤が必要だがむひ。デインディン首相にはそれが無かった。

菅総理も自分の派閥はなく、二階幹事長頼みだが、その二階さんも他派閥から批判を浴びている。自民党若手議員からは「菅おろし」の動きも出てきた。


カナダのトルドー首相、マレーシアのムヒディン首相の動きは他人事ではないはずだ。

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