2021年8月31日火曜日

政局を読む(7):菅総理、総裁選前に党役員人事、内閣改造に手を付けるか

菅総理は自らの存在、政策が人気を落としていることを棚に上げて、「物議をかもす発言」「恣意的な党運営」で評判の悪い二階幹事長を更迭させる人事、党役員刷新の決断をしたと思ったら内閣改造まで手を付け、総裁選に打って出る考えを示した。

当初は、岸田つぶしの一手と考えていたが、内閣改造まで広く「自分のやりたい」ことをしようとしている。

そうなると総裁選どころの話ではなくなるが、まず総裁選がどうなるか。

下村さんは出馬をあきらめ、経済問題に取り組むという。いつも問題になるのが石破さんだ。地方党員党友にいまだ人気があるようだ。

いまだ「地方では期待もあるが今は全くの白紙」と煙に巻く。まが時間がある、菅さん、岸田さんの政策がはっきりした時点で「後出しじゃんけん」するのではないか。野党が要求する臨時国会が開かれなければその時考えるといっていたこともある。臨時国会は開かないことに決めたようだ。

総裁選は菅総理、岸田前政調会長、石破元幹事長の三つ巴になる公算が強い鵜。前回の総裁選では菅、岸田、石破の順で自民党内5派閥の支持を得て圧倒的多数で当選したが今回は事情が違う。余程のこと、党役員人事、内閣改造がうまくいかなければ菅総理は現職で最下位になる。

そんなことがわかっていれば、菅総理に出馬を辞退させる方法もあるが、誰が首に鈴をつけるか。

岸田さんと石破さんとの一騎打ちになるとどうなるか。岸田さんは話が面白くないという議員もいるが、宏池会を復興させる意欲があるのか。麻生さんがどの程度応援できるかにかかっている。

総裁選前の幹事長選任はどうなるか。菅総理には自分の派閥がないので、菅寄りの議員を選ぶことになるが、誰になるか。泥船に乗ろうとする議員がいるか。まさか、河野ワクチン担当相、小泉環境相ではなかろう。小泉さんは閣僚の中では「とことんやってみろ」という。

 総裁選に勝っての党役員人事、内閣改造ではなく、総裁選前の人心一新だ。どの程度国民の支持を得られるか。難しい政局に持っていくことになる。

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