菅総理は自分の任期中に新型コロナ対策の「出口」に目安をつけ社会経済活動を正常化させようとしている。しかし菅総理の任期は後半か月、ワクチン接種進展が基本になるのだろうが、「功を焦って」整合性にかける政策を打ち出していないか。
「明るい見通し」を示すことで国民の協力が得られることは確かだ。しかし、今まで1年間、国民にどんなメッセージを送ったのか。無味乾燥な記者会見、質問をさえぎって逃げる姿が私たちには移っていた。しかし最後の記者会見では本音も覗かせた会見だったが、何故今まで出来なかったのか。
気をつけなければならないのは、新しい総裁、総理の下で国民と対処することではないか。後任者の足かせになるようなことは厳に慎むべきだ。弁解に時間がかかる無駄になる。
ところで今回発表された緊急事態宣言下での制限緩和だが、ご他聞にもれず、経済界は歓迎、専門家は「時期尚早」と真っ向から考えが違う。
経済活動を正常化するために、酒の提供、大型イベントなどでの人数緩和、学校での部活や課外活動などの緩和策だ。
緊急事態宣言も9月末まで延長になった。接種率も現在やく50%、新感染者数も1週間平均で減少傾向で東京では0.64倍と言う。
更に宣言解除条件も明らかになった。新しい指標も追加された。今問題になっている救急車での搬送が困難な件数の減少、自宅療養者の減少などだ。10万人当たり60人と言う。東京では何と8000人になるのだ。初期医療など対応が改善されているようだが8000人まで許容できるのか。一方で上級国民と言われている人たちは即入院が出来る、格差が出てきている。
専門家は、宣言延長なのだから行動抑制を継続しなければならないのに矛盾したメッセージを送っていると警告する。
ワクチン接種が終わっても再感染が続く。大規模イベントの実証実験でも感染者が出ている。変異株によってはワクチンの効果が落ちている。
現在、感染者数が減少しているのは、ワクチン接種が進んでいるよりも国民が注意して行動するようになっているのではないか。だから正しいメッセージを送ることが必要なのだ。自民党総裁選候補者は国民との対話を重視している。
それでも総裁、総理になると気に食わない質問は無視したり、記者会見を避けたり、国会を軽視したりしないか。うまいことを言う候補者こそ危険だ。
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