グローバリゼーションの拡大で企業経営も海外への展開が必要になり、創業家、実力をつけてのし上がってきた社員、そして海外の経営者を加え海外展開をする企業が増えて、日本型経営で伸びてきた企業も油断はできない。
一番目立ったのが日産とルノーとの経営関係だ。
会社法違反で、2018年当時会長だったカルロス・ゴーン会長が起訴され、海外へ逃亡した後、日産は経営立て直しで日本人9人、外国人2人を含む社外取締役3人の「集団須藤体制」でやってきたが、これに終止符を打つというのだ。新任1人を加え10人の体制らしい。
2兆円と言う借金と経営内容から日産が経営再建を目指す時、日本の企業グループは救いに手を差し伸べなかった。その時フランスのルノーが經濟支援を申し出、経営陣を送るコンできた。余り名のと通っていなかったルノーと聞いて驚いた者もいたのではないか。
しかし、ゴーン氏は主力工場、海外工場の閉鎖、従業員の首切り、経営統合などで2年間で2兆円を返済、三菱自動車も統合し、毎日テレビに顔を出すカリスマ経営者として知らぬ者はいない。画面に映る壇上を大きな手ぶりで右左に歩きながら演説する姿は日本の経営者には見られなかった。
日産内での経営、仕事のやり方も独特だったようだ。気に入った弁護士を重要な地位につかせゴーン会長の経営、行動を法的に適正かどうか監視させた。勿論会芸の経営者だ、日本の法令、慣習に従っているとは限らない。
2年が過ぎるとやる事がなかったのか、自分や友人達の財産を増やす私利私欲にはしり会社の金を海外へ振り込む悪事を企てるようになった。マネーロンダリングにもたけていたようだ、こんな経営者は日本人にはいない。
案の定、司法取引で日産と検察により会社法違反(特別背任)罪で起訴されたが、日本の司法のやり方に不満タラタラで強引に保釈を勝ち取ったが保釈中に海外逃亡、密出国を企て、日本の司法の手が届かない逃亡犯となった。
ホテルから新幹線で大阪、国際空港から密出国の予行演習に来ていたトルコのプライベートジェットで驚いたことにそのまま密出国し、トルコ経由でレバノンに入国したというのだ。
世界を股に駆け回った国際派(?)経営者カルロス・ゴーン被告でなければできないことだったか。密出国を企画したアメリカ人は有罪だったが、トルコのプライベートジェット経営者は無罪だ。
カルロス・ゴーン被告が日本で裁判を受ける機会は、政府間の経済支援などで取引しない限りないだろう。
そのゴーン被告が、レバノンで、日産3社、関係者12人を相手に10億ドルの訴訟を起こしたというのだ。どうなるか。
日産は会社再建はできたが、怪しい海外経営者のために各所で資産の取り戻し、海外での裁判に一苦労することのなる。
さらに、資本関係の見直しとともに、ルノーが新設する電気自動車に対する出資比率、日産の持つ知的財産の保護など国際間の難しい契約関係がある。
海外の経営者の採用、海外企業との協業など大変な仕事をこなしていくことになる。
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