2024年5月14日火曜日

3月期決算増収増益:最高収益でも経営不安? 「素直に喜べない」と

 新聞に載る企業の3月期決算を見ると、各社増収増益の好成績だ。円安と値上げが業績を押し上げ、営業収益、純利益を増している。海外で事業を展開での円換算、円安で輸入原材料、エネルギーコストの上昇も価格転嫁が進んでいる。外国人は「日本は安い」と爆買いし日本企業の収益を上げる。

今年の春闘の満額回答、賃上げが物価高を超えた経済で企業収益に好影響をあたえているのはいいが、そうともいかないのだ。

円為替は機関投資家の意向で乱交下する。今は155円台だが160円までの円安で介入が始まる。企業の当初の為替は140~145円だが、経営者によっては厳しいという。

今の決算は経営者の力を表しているのではなく、海外生産とのバランス、円安が大きく作用しているのだ。

「素直にな喜べない」が本音だろう。これからは日銀の利上げ、FRBの利下げの動き、さらには沈滞する中国経済のリスクが経営を直撃する。

中小企業の経営を支援するためにも人件費増による製品、サービスの値上げの転嫁を認め、非正規労働者の正規化など若者が結婚でき子育てできる環境は企業が構築していかなければならない。

日本経済を増長するコストは大きいのだ。


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