2024年5月6日月曜日

今日の新聞を読んで(679):N,P規制 人為的汚染の防止か、魚類の生息環境の維持か

 N, Pの排水基準の強化できれいになった海で「イカナゴ」の不漁が続いているという朝日新聞(2024.5.1)の「春の味覚 細る水揚げ」の記事が目に留まった。排水基準強以下で河川や海がきれいになったが、きれいになりすぎて地魚の不漁が続き、その対策としてN,Pの排水基準を国の基準の上限まで上げる試行がされているという。

私が現役の時は工場排水のN, Pの排水規制を守るため苦労したことがある。当時は技術的に削減することも大変で、排水量を増やし希釈放流したこともある。今は技術の相当に進歩していることだろう。

新聞では伊勢湾でコウナゴの水揚げがなく「イカナゴ」が不漁だという。9年ほど前から夏眠魚が減少し、瘦せ始めて産卵ができない状況らしい。

要因は、河川や海を汚染するN、Pの栄養塩が減り、植物性プランクトン、動物性プランクトンが減って、海がきれいになったためらしい。

海の透明度が上がり、海水浴場適合の海浜が増えた。しかし、ある程度汚れている海でしか生息しないイカナゴなどの地魚が減ったのだ。

そこで排水基準でN,Pを国も基準の上限まで上げる試行がされているという。海水浴にもそんなにいかない時代だ。地魚の生育できる環境を作ることも時代にニーズだという。

40年ほど前とは時代も変わったものだ。

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