2009年10月9日金曜日

鳩山政権はマニフェストで早晩行き詰まる危険


鳩山政権は、ここに来てマニフェストとの整合性に苦悩している。今後、臨時国会が始まり国会での審議が始まると、早晩行き詰まる可能性も出てきた。早い時期に正念場を迎えるだろう。

 沖縄の在日米軍基地問題では、県外または国外への見直しが掲げられていたが、時間というファクターで変化する可能性もあると県内移転も容認するような考えを表明した。すぐさま「3党協定に反する」と社民党の福島さんが発言したが、「基本的には3党協定をわきまえつつ、時間軸でどうしようかと言うことだ」と弁解した。

 マニフェストとの整合性は別にして、現実論での処理が必要なのだ。

 民主党の各閣僚は、政策論になると、「マニフェストに書いてある」とか「マニフェスト通り」或いは「マニフェストで国民の信を得ている」などと政策根拠をマニフェストに求め、新たな説明を回避している傾向にある。

 しかし、マニフェストに書いてあるでは通用しない臨時国会での審議が始まれば、どの様な論戦を繰り広げるのか。

 民主党政権は標榜するムダの排除、予算の根本的な見直しは国民皆が注目している。内需拡大政策の一つになっている子育手当、所得制限の話も持ち上がっているが、まだ統一されていない。財源だって確保されていない。税制改革では暫定税率廃止問題、無駄な公共事業中止でやり玉に挙がっている八ッ場ダム、川辺川ダム中止問題では、NTTの再編・分割、郵政民営化見直し、亀井さんのモラトリアム発言で一挙に注目されてきた貸し渋り・貸しは餓死防止法案など議論が尽きない案件は一杯だ。

 また、これらの政策を推進する国家戦略室(局)や行政刷新会議などの整備が遅れている。法整備が必要なモノもあるらしい。おまけに役割分担が曖昧であれば、答弁する所管は誰なのか。国会審議が始まると、野党はそこを突いて来るだろう。組織論でグラグラしていてはガバナンスの欠如にもなる。
 民主党政権に不安を覚えざるをえない。早晩躓く気がする。今の自民党に政権担当の力はないから、政権交代はないとしても政局の混乱は続くだろう。迷惑するのは国民だ

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