2010年1月5日火曜日

これが望んでいた「政権交代」なのか




 民主党政権の姿がだんだん明らかになってきた。これが本当に私達が求めていた「政権交代」なのか。先の総選挙では、得票数比例以上の議席を確保し、小沢さんは多数の国会議員を引き連れての恣意行動を展開し、権勢を振るっている。

 不安に明け暮れる2010年が始まった感じだ。

 先の民主党代表選で、岡田さん優勢の大方の予想を覆し、鳩山さんが代表→総理の座に就いた。案の定、小沢さんとの権力二重構造が出来、小沢さんの思うままの政局運営が始まった。

 鳩山さんは「何とかマニフェストに沿った政策運営」を心がけているようだが、小沢さんは夏の参議院選があるため、「マニフェスト違反はやむを得ない」と言うことか。バラマキ予算、陳情処理による支持団体の強化も図っている。自民党は支持団体からも見放され再建どころか、解体への道を歩んでいるようにも思える。

 民主党は野党時代に自民党政権の政策に反対の一辺倒だった。当然のこと政策も180度転換したモノだが、政権に就いた途端に現実問題が大きくのしかかり、理想政治も吹っ飛んでしまった感じだ。

 税収減も相まって、予算編成では財政出動か、財政規律か。景気対策では需要サイドか、供給サイドか。根本的な政策の転換が問われる。

 政治運営も「政治主導」へ大きく舵を切ったが、肝心の国家戦略部門が未整備のために十分には機能せず、政務三役の仕事ぶりも良いニュースは伝わってこない。70人から100人に増員すると言うが、民主党内での権力の集中化もあり、本当に国民目線での政治が出来るのか。

 なんと言っても問題は、国会での審議が十分に為されないままに、「国民から信を得たマニフェストに書いてあるとおりに政策を推進している」では、説得力がない。国会で与野党が論戦を張って初めて政策の内容が明らかになるのだが、党首討論も逃げた先の臨時国会では、政策論争は不十分であった。今度は鳩山政権も逃げるわけにはいかないだろう。

 通常国会が、民主党にとっても、野党である自民党にとっても正念場である。

 ところが、谷垣さんは「政治とカネ」の問題で、内閣総辞職か再度国民に信を問うと発言している。しかし、景気対策、雇用の創出、普天間基地問題、JAL再建など与野党協調して取り組まなければならない問題は山積している。しっかり国会で審議し、現在考えられる一番良い方策を見つけ出していかなければならないのだ。

 その過程から、参議院選の争点が絞られてくる。国民が民主党を選ぶか、野党の自民党を選ぶか。小沢さんの選挙対策は争点がない。

 願わくば、その前に鳩山さん、小沢さんには辞して欲しいのだが・・。

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