2010年3月1日月曜日

自民大敗の要因トップは「政権の投げ出し」

自民党は、先の総選挙での敗北の総括も出来ないうちに、地味で、国民受けする顔とはほど遠い谷垣さんを総裁に担ぎ再出発したが、参議員候補者選び、国会審議・戦術では旧態然としたままのようで、予算審議、「政治とカネの問題」では民主党への攻撃も精彩を欠いている。議席数の大差は、いかんともしがたい状態である。

 総括が出来ないために、自民党再生も覚束ない中で、自民党群馬県連が、17700人の党員を対象に「自民党再生アンケート調査」を実施し、ホームページで公開した。

 自民党が歴史的敗北を喫した原因として、「首相の政権投げだし」21.5%、「生活者の視点が足りない」17.5%、「古くさい体質」16.3%、「小泉構造改革の付け」11.1%、「マスコミの影響」9.7%、「派閥政治が良くない」9.4%、「候補者の人材不足」6%、「小選挙区の弊害」4.3%となっている。

大方の国民が想定した要因だろう。安倍→福田→麻生への政権交代は確かに異常な状態だった。小泉郵政民営化選挙で圧倒的多数で信任された自民党が、総裁、総理を選ぶのだから、この政権たらい回しも何ら問題はないとの見解だったが、総裁選びが「実力よりも時の人気者に移った」ことは反省すべきである。

新政権について、政策推進に当たっての「財源への説明不足」、「連立のほころび」が指摘されているが、一方で「脱官僚や政策」への期待がされている。「政治とカネ」の問題を抱えているが、鳩山首相を信頼し、小沢さんの手腕に期待する向きもある。

 ある党員は「今の生活は最悪、何か変わって欲しい」と「国民目線での政治」の必要性を説いている。自民党員も何らかの変化を求めているのだ。「今回は民主党が良くて投票したのではなく、お灸を据えるためで、負けたのではなく飽きられたのだ」という意見には自民党、民主党もよく考えるべきである。

では、「今の自民党に必要なモノは」との問に、「党再生のイメージ」(28.8%)、新鮮さ(22%)、若さ(17%)が上げられている。

  自民党の古くさい体質は、世襲議員や長老議員の多さ、新人候補者の人材不足、世代交代が遅れたことだろう。若者を政治に参加させる努力が足りなかったことも若者にそっぽをむかれた原因に上げている。

 私の知っている衆議院議員も先の選挙で落選した。地方の旧家の出身で代々国会議員であったが、有権者の世代交代に対応できていなかったことが敗因だと指摘されていた。
また、自民党の候補者は殿様のようで、住民にとけ込んでいないし、国会議員よりも秘書が威張っている。一人の人間として自覚が足りないと指摘する人もいる。議員が政府や党の要職についたり、党の実力者と言われるようになると秘書の態度も大きくなり有権者に反感を買うこともあるのだろう。「候補者が悪く、選挙民がバカすぎる」とまで言う人もいる。

 国会審議で年配のかって実力者が質問に立ったり、参議院選候補者に先の衆議院選で落選した人の名前が挙がるたびに、人材不足を感じる。

 兎に角、自民党には、若くて力ずくでもグングン引っ張っていく人材が求められているようだ。

 「候補者が悪く、選挙民がバカすぎる」では、自民党どころか、国民が浮かばれない。

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