2010年3月10日水曜日

見えてきた自民/民主の共通課題


期待された民主党政権で、一体何が変わったのか。
 中途半端だが記者クラブの解放に向けた動き、国家予算づくり、税金のムダ遣いを目の当たりにしてくれた「事業仕分け」、官房長官が右往左往する場面もあったが官僚答弁の禁止、外務省密約の検証と公開など今までとは違った政治の動きであった。

しかし、まだ政権について半年とは言え、脱官僚、公務員制度改革、景気/雇用対策、普天間基地問題、こども手当などマニフェストの実施と消費税増税が絡む財政再建などは、まだまだの感がするし、不安が残る。

 一方で、与野党共通の課題も見えてきた。

 自民党谷垣さんの「みんなでやろうぜ」は、全員が一致団結して党再生を目指そうとするキャッチフレーズであった。末端の国民の違憲を取り込むための地方行脚も始めた。民主党幹事長の小沢さんは、来る参議院選に向け「みんなで協力すれば単独過半数確保は達成できる」という。今まで強引に引っ張ってきたが、自分の力にかげりが見えてきたのか「みんなで」を強調するようになった。

支持率下落を受けて鳩山さんは「民主党らしさ」を出し、支持率好転を期したいという。「クリーンで斬新な政治」「開かれた政治」が民主党らしさだったと思うが、選挙第一、権力闘争の感がする小沢流政治で影を潜めた。自民党だって「自民党らしさ」が必要だ。党内でいろいろ議論はされても、最後はまとまることが自民党の良さだった。今は、あまりにパッとしない谷垣さんを降ろそうとする動きが顕在化してきた。政界再編にしてもまず自民党が立ち直らなければならないのでは。

私達が民主党に期待したのは、野党時代の民主党だったのではないか。

野党時代は直接政権運営に係わることはないから、相当過激なことを言っても問題なかったが、実際に政権を担うようになると、そうはいかない。国民から信を受けたとばかりにマニフェストを実行しようにも現実の大きな問題が立ちはだかる。これが「野党時代の民主党らしさ」の足かせになる。

逆に自民党は野党として、何を言っても良い立場になった。「政治とカネ」の問題では説得力のあることを言う。もっと若手に活躍の場を与え、フレッシュさが出せないのか。

結局の所、政権に就けば与野党そんなに変わらない(ここまで言って良いかは、今後の自民党の変身次第だが)。時々は与野党が交代し、前政権の政策をチェックをし、政治改革を進めていくのが良いのかも知れない。そのためには大衆迎合で大量議席獲得は控えなければならない。

取りあえず自民党にはがんばってもらって、今夏の参議院選での民主党単独過半数確保だけは阻止してもらいたい。ネットの傾向とは違うが、これが世論なのだ。

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