2010年3月17日水曜日

内閣支持率:急降下ではなく、期待が大きすぎたのでは


朝日新聞(2010.3.16)の世論調査によると、内閣支持率が32%に下落したと言う。小泉内閣以降の5内閣の支持率を見ると、小泉内閣を除いて150日までに支持率は大きく下落し、250日辺りで福田内閣を除いて少し持ち直すのがパターンだ。

メデイアは急降下と言うが、そもそも発足時の期待が大きすぎたのではないか。

発足時の支持率を見ると、小泉内閣、鳩山内閣で70%台、安倍内閣が60%台、福田、麻生内閣は50%前後だ。小泉さんは「自民党をぶっ壊す」、鳩山さんは「政権交代」で国民の期待が大きかった。

メデイアは何かとセンセーショナルに持ち上げるモノだ。あの田中角栄総理誕生の時だって、今太閤とかコンピューター付きブルドーザーと言われ、取り巻きの官僚達が書いた「日本列島改造論」で高い人気を得たが、ロッキード事件が発覚するやメデイアは一斉に批判する立場になり、金権体質を糾弾した。刑務所から出てきた田中さんを自宅で派閥の有力議員が総出で迎えた光景は異様であった。それでも力を持ち続けたのは田中さんのリーダーシップなのだろうか。

人気が実力を覆い隠し多大な期待を抱かせることになるが、期待はづれになると支持が急降下する。その人気はメデイアが作り出すが、何かことがあるとメデイアは批判する側にまわる。その変化は、あの人気を煽った頃とは大違いになるから不思議だ。

鳩山さんは、「政治とカネ」、指導力不足が支持率を落とす大きな要因になっている。

小沢さんとの関係もあるのだろうが、鳩山さんは自らどうして政倫審や参考人、証人喚問に応じないのか。「知らなかった」、「贈与税の納付」だけでは解決できない背景があるとしか思えない。

「リーダーシップの無さには、賛否両論があるだろう。小泉さんのように、自分の意見と違う者を「抵抗勢力」とレッテル張りし、推し進めるカリスマ政治家もあれば、周辺の意見を良く聞いて、あらゆるケースを考え、「国益」にとっては何が一番良いかを判断する政治家もいるだろう(国益ではなく、利権?)。

麻生さんは、「ブレた、ブレた」と批判され信用を落としたが、鳩山さんは「ゆらぎ理論」で批判をかわそうとした。皆の意見を良く聞いて総合的に判断する政治手法か、独裁的に決定していく政治手法か。国民は今、独裁的政治手法を選んでいるようだが。

人気が高く、「オレが、オレが」の人では軽すぎる。発足時の支持率は50%台でも良いのだ。150日、250日経っても50%台の支持できる内閣が欲しい。

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