2010年3月7日日曜日

健全な市民メデイアは幻想だった


オーマイニュースに次いで、市民メデイアの草分けだったjanjanも3月末で休刊(廃刊?)になる。私も市民記者として初めて登録したのが6ヶ月後だったので感無量だ。

 最初は編集者と記事内容を確認しながらの投稿であった。意見よりも取材に重点を置いた編集になったようだが、市民メデイアとは言え認知度は低く、取材もままならなかった。編集者としては情報源を確認し、記事の信憑性を得たかったのだろうが、秘密を守らなければならないと言うジレンマもあった。

しかし、市民メデイアの問題点は、いつも言われていたことであったが、偏った記事内容とマナーなき意見記入だろう。

国家権力に対する反抗は当然の姿であり、韓国ではオーマイニュースなどネットが大きな力を発揮していると言うが、我が国ではチョっと様子が違う。代表的なのは、小沢さんの「政治とカネ」の問題で、検察の情報リークによる世論操作の疑いで、小沢さんを擁護する記事が多く「政治とカネ」の問題を歪曲する結果になった。

 「ネットは怖くないか」と言うのが一般的な見方だ。書き込みにマナーがなく、誹謗中傷が横行していることだ。オーマイニュース創刊時にも記名か無記名かなど書き込みが問題になったが、市民メデイアの一番の問題点だ。

 こんなことでは、スポンサー、広告も付きにくいだろう。

 また、一般の世論調査とネット記事内容は違った傾向があったような気がする。ネットサーフィンだけで世の中を見ようとすると間違うことになる。

 市民参加型ニュースサイトの運営も苦戦が続いたようだ。

 「誰でも記者になれる」がうたい文句であり、当初は登録記者数1万人を目指したが、結局は5000人足らず。オーマイニュース、janjan両方に登録した記者もいたはずだ。ニュースサイトを見ていると、投稿者は限られている感じがしたが、実際に記事を書いたことがあるのは、5%程度らしい。

年齢構成などを問い合わせた結果、20代17%、30代33%、40代26%、50代13%そして60代6%ということだった。ネット社会は若者で持つようだが、団塊世代を取り込むことには成功しなかったようだ。
広告を載せる効果があるページビュー(PV)は一日100万PVと言われているようだが、創刊当初は100万あったが、コメント欄書き込み規制なども影響し35万、20万と落ち込む結果になった。

 PVと記事へのアクセス数、どんな記事が多く読まれていたのか知りたくて、オーマイニュースに問い合わせたが、企業秘密で教えてもらえなかった。

 記者の書く記事の「ニュース・ソースは何だったか」とも問いあせたが、それは公開していないという。新聞の危機を訴え「新聞はネットに殺されるのではないか」と言われる。市民記者の書く記事のニュース元は、新聞 → テレビ → ネットのニュースサイトになっているのではないだろうか。朝のテレビの情報番組は新聞記事の紹介だ。

ネットでのニュースサイトの維持は大変だ。大手新聞社だって苦戦している。休刊、廃刊は仕方ないことだ。

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