2015年1月19日月曜日

岡田・新民主党に何を期待するか、否期待出来るか

岡田・新民主党に何を期待するか、否、期待出来るか。大方の予想通り「若さ、世代交代」を主張する細野さんより「安定性、自主再建」を主張する岡田さんが選ばれた。「誰がなっても同じこと」と諦める意見も多かったが民主党は野党第一党として「一強自民」と対峙出来る政党に再建できるかどうかは民主政治の根幹にかかわる重大事項なのだ。

一番気になることは決選投票に長妻さんを担いだ労組系、リベラル系議員の多くが岡田さん支持に回ったことだ。そのグループから政策、人事に関して強い希望が出されたと新聞は伝えた。それが今後の党運営に悪影響を及ぼすことも考えられる。気にくわなければ分裂の危機の可能性もあるのだ。

民主党政権時、国民に見せつけたあの醜いゴタゴタだけは止めてほしいものだ。

党内で熟考し最終的にはリーダーが決める政党文化を築くことが出来るか、国民の信を取り戻すには、これが一番のポイントになる。

でも、保守系、リベラル系をかかえる民主党内にあっては政策も180度異なる。これを良い意味で「多様性」と言っているが党運営には支障を来す要因の一つだ。

その「多様性」を今回の代表選では原点回帰=中道路線として右の自民党との対立軸にするというのだ。中道=中途半端では国民の信は取り戻せない。それだけ自民党政権時のゴタゴタはイメージが悪いのだ。

「若さ」「世代交代」という無党派層の「風頼み」はサポーターなどの加わる第一回の投票ではそれなりの意味があり細野さん優位であったが、決選投票で細野さんが敗れたことで「風頼み」から脱却出来たのは良いことではないか。

岡田さんが選挙戦で主張したことを新聞から拾ってみた。

次の衆院選で政権を奪還するという。民主党単独では無理だろうから野党共闘になるだろうが、「原理原則主義者」と揶揄されている堅物で共闘できるのか。岡田さん自身「自分が変わらなければならない」と言っていたが、以前民主党代表選で不利だった小沢さんが同じことを言って挽回したこともある。

民主党は党自体が変わる前に、所属国会議員自身が変わらなければならないのではないか。
自主再建を目指し、野党再編での分裂は認めないと言う。細野さんは維新の党との再編を目指していたようだが、新聞報道によると民主党参院側から野党再編を批判され選挙戦では封印する羽目になった。しかし、自主再建を重視する岡田さんは討論で細野さんの野党再編策を持ち出し窮地に追い込んでいた。

自主再建と言うことは政策で中道路線を行くことか。今の安倍総理はあらゆる政策で強硬路線だ。YESでもないNOでもないでは判断のしようがないと言うことにならないか。

憲法改正は安倍政権では応じないと言うので読売新聞は社説で反論していた。憲法解釈の閣議決定は立憲主義にも反し好ましいことではない。リベラル系を抱えては憲法改正反対だろうが、きちんとした立ち位置を示すことが必要だろう。

経済政策では対立軸を示すという。格差、不平等是正、人への投資などでアベノミクスに対峙する政策を打ち出すべきだろうが、成長戦略はどの政権でも出てくる政策は同じだ。
問題はどこまでやる気があるかだ。マニフェストの見直しも必要だ。

2030年までの原発ゼロ、70年の歩みの中での日本の将来像も示すべきだろう。

岡田さんは自民党で派閥を嫌って離党した保守系と思うが、リベラル、労組系と主要政策、人事でどう調整していくのか。

「曖昧さ」が残れば、国会審議、党首討論、野党共闘に支障を来すばかりでなく、安倍総理は「曖昧さ」「民主党のダメさ」を突っ込んでくるだろう。対案を示し安倍総理に負けない議論を尽くすには相当の努力が必要になる。


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