2017年1月10日火曜日

今日の新聞を読んで(41):衆院選を戦えない自民党の公約不足

衆院選を戦えない自民の公約不足、だから1月解散見送りで今秋以降になったのか。来年になれば「追い込まれ」解散でイメージが悪くなる。だからといって大義名分なき解散ではメデイアに叩かれ、やれば議席を減らすことは確実で難しい選択になる。

今までは憲法改正の発議条件の2/3議席獲得が目標だったが、野党の不甲斐なさで達成出来た。安倍総理の野党潰しが成功したのだ。

自民党は何時も争点隠しで闘ってきた。前回の総選挙でも安倍総理がやりたい憲法改正を争点から隠し経済優先で戦った。一方の野党は憲法改正反対で肩すかしを食い敗北した。

選挙年齢が引き下げられたことで真面目に戦う民進党など野党に有利かと思ったが、若者は意外に「安定政権」を望んでいた。野党が政権交代を謳っても民主党政権の「ダメさ加減」が頭を横切る。

新聞は、欧州で蔓延る極右政党の台頭、米国トランプ次期大統領の政策が不透明で先進国首脳もピンチ、G7などでは比較的安定している安倍総理に期待が掛かっていると言う。

でも国内政治、日本外交を見ると決して安泰ではない。何故安倍政権の支持率が高いのか分からないのだ。

今までは経済問題優先とばかりに何でも「アベノミクス」にかこつけて発言してきた。今年も「アベノミクスをふかす」という。でもデフレからの脱出は出来ず、アベノミクスも提唱者である浜田内閣府参与が「考え直す」と言い出した。「思っていたようは成果が出ていない」と懺悔したのだ。

今、アベノミクスを信じて(?)異次元の金融政策を採り続けるのは黒田日銀だけだ。FRBはいち早く金融政策正常化に向け利上げに踏み切った。

安倍総理は憲法改正をやるという。「具体的にはどういう工程」かと疑問が残る。国会の憲法調査会に任せるというが対案の姿が見えない。自民党の憲法草案では無理だろう。
選挙でもやれば単独での2/3議席は無理になる。勢い他の政党と組まなければならないが、これをやると譲歩するために自民党の政策がゆがめられ本音が分かりづらくなる。

「働き方改革」がメーンになりそうだが、「同一労働同一賃金」でなければならず、経済界の合意を得られそうにない。今までの好調な企業経営は労働者への搾取の結果だ。

官製賃上げとして評判の悪い官邸主導の「賃上げ」、今は日銀も訴えているが成果はなさそうだ。アベノミクスもトリクルダウンを期待したようだが、著名な経済学者も過去にトリクルダウンの実証はないと言う。

安倍外交も散々だ。

カネをばらまく外交では歓迎されるが、主要国との外交は思うように言っていない。

同盟国のはずの米国とはトランプ新大統領出現で不透明さを増す。訪米を急いでいるようだが、難しい宿題をもらってかえって来るのが落ちだ。プーチン大統領との会談もプーチンの思うがままで「2本目」をとたれるのではないか。

前回のプーチンの訪日は安倍総理の選挙区に「総理の威光」を示しただけだ。

韓国とは慰安婦問題でギクシャクしてきた。韓国大使や総領事を一時帰国させる羽目になった。カネを出せば解決出来るという安易な安倍外交の結果ではないか。

対中国も尖閣諸島での領海侵犯、公海での公船の思うがままの行動は国連安保理の常任理事国のやることではない。今は警備補強合戦にもなってきたが、どちらが先に根負けするかだ。

北朝鮮の核開発、ミサイル発射問題は国際社会での問題に発展している。経済制裁も効き目がないようだが、イージス艦など整備も進めているのだから一度ミサイル発射の際に迎撃したらどうか。どこから発射されるか分からないのが問題らしいが役立たずの軍備拡張をやっているのか。

安倍総理は自民党総裁任期が3期、9年になったことで続投のチャンスが出て来たといい気になっているようだが、逆に、今まで約束した政策の成果が問われる厳しい立場に置かれることを分っているのか。

それとも体調不良で政権を放り出すのか。


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