2017年1月28日土曜日

今日の新聞を読んで(48):「物価2%」、遠い目標より近い目標を

消費者物価指数が4年ぶりで前年割れし「物価2%」目標には遠いと言うが、もっと達成可能な近い目標を国民に示すべきではないか。「2年、2倍、2%」のフロピーを掲げわかりやすい説明をした日銀黒田総裁の金融政策は4度、5度と達成時期が先送りされ18年度の物価上昇2%を目指す。

民主党政権末期、安倍政権での金融政策で政権の意に沿わらなかった白川元総裁を更迭しての「異次元の金融緩和」をかかげた黒田総裁の登場だった。

その時までの白川日銀総裁時代は、「取り敢えず1%を目指し、達成出来た時点で更に上の数値を目指す」と言うことで1%の目標を目指していた。白川総裁も緩和な金融緩和を実施していた。だから国、地方の合わせた借金は1000兆円までになっていたのだ。大学教授をやっている元日銀マンは必ずこう言う。

それが異次元の金融緩和でジャブジャブ市場にカネを流すことになった。

当初から経済界の人間は、銀行が「カネを借りてくれ」というが資金は必要ないのだと言う。設備投資は必要ないし、入ってくるカネで何とかまかなえているという。

一方で、日銀、政府は物価が上がらないから更に市場にカネを流すが、市場にはカネは余っているのだ。

アベノミクスの第一の矢は、時間稼ぎの政策ですでに役割は終わったとみられている。シムズ理論が登場し財政出動が大事だと言う。増税はしてはいけないとも言う。金融政策+財政出動が必要でエール大の浜田名誉教授も「アベノミクスを考え直す」という。

FRBは金融政策の正常化のために利上げに踏み切った。ところが日銀は出口戦略もないままに(?)、マイナス金利を導入「カネの量から金利をコントロール」する事に政策を変更した。長期金利は上昇しているようだ。

アベノミクスと距離を置こうとしている黒田総裁の任期が来年とみて、安倍政権は総裁更迭を目論んでいるようだ。

巷間のエコノミストは、18年度中の物価上昇2%は無理とみている。もっと近くで達成可能な数値を掲げるべきではないか。


白川総裁時代をなつかしく想う。

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