2020年2月22日土曜日

無法者の安倍総理(3):それでも内閣支持率40%は何故だ、安倍総理の功罪


とてもではないが、賛成できない恣意的政権運用だがどういうわけかメデイアの世論調査で内閣支持率は40%を維持している。「安倍総理は信用できない」とまともなことを言うが、「他の内閣よりマシ」と消去法での支持だ。政党支持率が32%とすると青木方程式では50で内閣の存亡にかかわるが、安内閣は73で意外に安泰だ。

最近の安倍総理の功罪を拾ってみる。

「モリカケ」問題で丁寧な説明ができず国民は70%以上が納得していない状態が続いていたが、ここに来て「桜を見る会」でも公的イベントのはずが安倍総理枠で後援会活動と関連し政治資金規正法違反の疑いが出てきたが、自分を有利にする発言に周りを混乱させている。

東京高検・黒川検事長の定年延長は、検事総長人事とも絡み前例の法解釈を変更したごり押し人事で、自らの不祥事に絡む告発に暗に指揮権発動を期待する動きだ。野党の追求に「そういう意図はない」と否定するが、検察庁も我が物にするつもりか。

公文書にはまずい記録は残さない。追及を受けても証拠資料が無いし、責任回避だ。改ざんはもちろん隠蔽を平気だ。そのつど資料の存在を追及されるが「ないといえばない」、「探さない」で保管されている資料の存在もあやふやになる。

公文書管理の不徹底は民主政治の根幹を揺るがす行為を福田元首相が指摘するも平気だ。

パフォーマンスだけには余念がない。東北地方の復興なくして日本経済の復興なしと、機会あるごとに被災地を訪問し「力を入れている」姿を見せ付けるが、政府の復興計画にはチグハグサが目立ち、住民は戻ってこず、復興の支障になっている。「街は整備したが住民がいない」のだ。

今回の新型コロナウィルス対策でも対策本部会合をやるが、閣僚が集まってのたったの10分の会合だ。官僚が作成したペーパーを安倍総理が読み上げるだけで終わる会合で感染者の拡大防止、感染者の重症化防止など議論などやっていない。厚労省の担当者が官邸などと話し合って決めた内容を読み上げるだけだ。

小泉さん、森さん、萩生田さんらの大臣が欠席していたことで国会が追求しているが、対策本部会合がこの程度であることを知っての大臣の欠席ではなかったのか。

国会予算委員会での野次、不規則発言は安倍総理の幼稚さ丸出しだ。丁寧な説明といいながら「はぐらかし」発言、以前の発言の繰り返し、つじつまが合わなくなると官僚がつじつま合わせの答弁でフォローし逃げ切りを図る。

総理の器が小さく、小心者の行為が続く。野党の結束ができていないと見ると野党つぶしの国政選挙を繰り返す。自民党が再び政権を握ってからの選挙は結果として連戦連勝だが、何故勝っているのか分からない。

多くの場合、「争点隠し」で野党と正面から論争しない。論議すれども勝つ自信がないことはわかっている。野党が憲法改正反対の論陣を張っても安倍総理は肩透かしで、終わってみれば自民党圧勝だ。有権者は騙されたことにならないか。

官邸主導の政権運営は、民意を無視していないか。自民党の地位が低くなっている。岸田政調会長はどう存在感を示すか。ポスト安倍が問われている。国家公務員の人事にも絡んで官邸のやりたい放題ではないか。黒川検事長の定年延長など言い例だ。

憲法もよく理解していない総理が憲法改正に力を入れる。法改正、制度を無視する安倍総理に「新しい国創り」の憲法改正は何なんだ。岸家、安倍家の家訓(?)の憲法改正を言っているだけで、内容は無く、自分が最初に憲法改正に取り組んだという実績だけが重要なのかもしれない。

器の小さい、 小心者の安倍総理がリーダーシップを取る憲法改正が現憲法に勝るとは思えない。

緊急事態条項が必要というが、今の新型コロナウィルスの対応を考えてみよう。後手後手と批判され、隔離後の14日間の監視期間が過ぎ陰性であっても感染が出ている。クルーズ船内の安全区域と危険区域との分離対応も不完全といわれている。確かに予期せぬ緊急事態への対応は未経験でも対応が難しいだろうが各分野の英知を集めての対応が必要になる。

今は、政権寄りの御用学者と反対を訴える学者がバラバラの意見を言っているようでは対応など無理だ。福島第一原発の放射能汚染事故では時の民主党・菅政権が野党自民党からも批判されたが、今回は安倍総理が批判されている。

憲法9条に自衛隊を明記すれば「自衛隊違憲論」はなくなる」と安直に考えているがますます議論がこじれてくるのではないか。むしろ国防軍を設置したほうがすっきりする。国民にそのことを問うべきではないのか。

安倍総理はピンチになるとメデイアのトップと会食を繰り返すらしい。メデイアの一部には「総理の本心が聞けるいいチャンス」という人間もいるがどうか。むしろ安倍総理に利用されているのではないか。記者クラブの中には「会食なしで」と正論を主張するものもいるようだが総理サイドはNOだ。

でも一部のメデイアは政権とは距離を置くべきだと会食に参加しなかった会社もある。それが本当の姿だろう。海外からも日本のメデイアに疑問を呈している。

そんなことをしたら、「書きたいことが書けなくなるだろう」と。正論だ。権力者とメデイアが癒着したらどうなるか。

安倍総理の良い点はあるか。

良きにつけ、悪しきにつけリーダーシップはある。自分の利にかなうことしかやらない身勝手さはあるが。

対米追随は自民党政権では日米同盟、内閣支持率を保つには重要だが、安倍総理は度を過ぎていないか。オバマ大統領が伊勢湾サミットで来れば付きっ切りで広島訪問まで付いていった。トランプ大統領になると土産外交、ゴルフ外交、別荘での会食と特別な関係を見せつけた。

尖閣諸島問題で対中国政策に困ったときに「尖閣は日本の施政権の範囲内」とトランプ政権は日本に肩入れをした。オバマ政権では最後の最後まで渋っていたことだ。

自民党内とまとめているように見える。安倍政権にたてつく者はいない。民主党政権での小沢さんとの権力の二重構造の欠点を見せ付けられてはさすが安倍総理というだろうが、内実は強権で反対者を押さえつけ干し上げているからだ。

黙っていれば内閣改造でチャンスがあるとでも思っているのだろう。待望組が60人ぐらいいるというが、今まで入閣できなかった議員にはそれなりの理由があるのだろう。派閥推薦で閣僚にしたがその器ではなかった事例が多い。

ポスト安倍はどうなるか。

石破さん、安倍さん、小泉さん、岸田さんなどメデイアで名前が載るが「この中にはいない」が何時も30%だ。一体誰なんだろうと何時も思う。石破さんは地方では人気があるが永田町では人気がない。石破派は19人という少数政党だ。総裁選に立つにも他派閥から名前を借りなければならない。

中央で人気がないのは、自民党が下野したときに離党したかららしい。その後復党したのだが何時も正論ばかり吐いているので嫌がられているのか。禅譲ではなく、「大会を開いて選挙しろ」と石破さんは主張するが岸田さんは禅譲を狙っていたが、消極的過ぎると批判され方針転換したらしい。岸田政策を打ち出すらしい。

石破さんが総裁、総理になってどんな政権ができるのか。政権構想を発表してみたらどうか。もう干されることはないから皆が集まってくるか。国会議員には恥など感じないのだ。

当面の課題は何か。

やっぱり新型コロナウィルス対応だろう。中国についで2番目に多い感染者を出している。市中感染の疑いも出てきた。米国など4カ国が日本への渡航注意、禁止の処置に出た。これが広がると観光などで支障が出てくる。早く終息へ導かなければならないがその傾向は出ていない。

習主席の国賓での訪日、オリンピックが迫っているがどうなるか。イベントなどの縮小、取り止めが続けば否が応でも重大な決断をしなければならなくなる。

安倍総理で大丈夫か。YESMAN ばかりの集まりではどうなるか。


0 件のコメント: