脱炭素社会に向け2030年にCO2 46%減を掲げるが原発再稼動がなければ達成不可能と言われている。2050年までに実質ゼロを目指すとも言う。でも50年時点でも40年から60年に20年延長しても原発稼動は23基、総電力の20%どまりと言う。
13年に改正原子炉など規正法で40年過ぎても特別審査認可で一度限りだが20年延長された。
しかし、そのためには難しい問題を含んでいる。安全性、地元住民の同意、交付金、使用済み核燃料の中間貯蔵施設などだ。
特に40年も稼動させると金属劣化、コンクリート、ケーブルの経年劣化、更には中性子照射脆化などの安全性の問題がある。稼動状況により各原発で同じではない。
これを特別審査を合格すれば更に20年延長できると言うのだ。設置後60年稼動になる。アメリカは2度目の延長が認められて40年超が46基、4基は80年稼動と言う。安全性よりも経済性が重視されている。
日本ではどうか。
新聞報道では、関電・美浜原発3号機、高浜原発1,2号機を福島県知事は再稼動に同意、40年超の原発では全国初と言う。同意手続き終了で、6月には再稼動できるらしい。
九州電力川内原発1,2号機も40年を超える運転延長手続きを始めるという。
どうも背景には「地域振興」があるようだ。当初不十分で同意が遅れていたが交付金100億円に50億円追加で同意した例もある。
原発周辺の住民は同意するが、遠方の住民が再稼動反対だ。たとえば美浜原発に事故があり放射能汚染は琵琶湖にも達すれば関西圏の飲料水となる琵琶湖の水源が汚染されれば一大事だ。
使用済み核燃料の中間貯蔵の問題も残っている。関電は地元住民に23年までに県外設置で候補地を確約しているらしいが大丈夫か。中間貯蔵施設の建設も嫌われている施設だ。
以前にも候補地に名乗りを挙げた自治体があったが、交付金目当てで終わった。調査候補地には交付金が支払われるのだ。地下深く建設するらしいが地震で断層が動けば放射能漏れの原因になる。容易に同意は得られない。今、寿都町、神恵内村が文献調査で名乗りを上げているが、議会は真っ二つらしい。
新増設、建て替えは停滞している。再生可能エネルギーはコスト高、20年延長が認められても地元は反対ではどうなるのか。
0 件のコメント:
コメントを投稿