2018年8月9日木曜日

疑惑は晴れない山根会長の個人的辞任会見か


何だったのか、あの3分間の山根会長の疑惑を残したままの記者会見。同席弁護士が声明を読み上げるだけと言っていたが、声明もなくただ自分の個人的理由による連盟会長辞任の記者会見だった。

ただ、あの3分間の内容だけ聞いていると体調を崩して職責を全う出来ないので辞任するという意味しか分からないが、情報番組で経緯を合わせて解説されると「非を認めたかどうかは不明」だが責任を取っての辞任会見だと分かる。

連盟の関係者も同席していないのであくまでも「個人的な」辞任会見なのだろう。こう言う中途半端な会見が後どういう事態になるかは分からない。

「本日をもって辞任します」は分かる。

「理事会に一任され、家に帰って嫁に相談し「辞任したいと言った」ら「私が会長の面倒を見ていくから今は楽になってください」と言う事で決意したという。何やら個人的な理由だ。

「選手にこのような問題があったことに対し申し訳ない」とも言うがどんな問題かは言わず仕舞い。

会見を終わり自宅に帰って来たときの「会長も理事も辞めるのか」と記者が聞くとVサインで1+1=2の意味にも取れるサインを送った。

その時の映像を見ていると女性が理事長の口を手で塞いで「これ以上喋るな」という行動を示した。

警察がどう動くか分からないが、国税は調査に乗り出すだろう。素人が聞いていても裏に何かがありそうだ。

「東京オリンピックはダメでもその後もある。選手は頑張れ」という。IOCにおけるボクシング連盟の存在は危うい立場にあると言う。「山根さんが会長でなければ東京オリンピックへの参加は難しいぞ」と連盟を恫喝しているようにも聞こえる。

山根さんが辞任したからと言っても一件落着とは行かないらしい。新しい会長、今の理事の処遇、新しい理事で組織を立て直すか。今の理事の内にも山根さんの功績を評価している者もいるらしい。

ボクシング連盟は早く組織を立て直し東京で頑張って欲しい。



世代交代が進む自民党、信用できないが他にいないので安倍さん支持か


今回の自民党総裁選の前哨戦の状況を見ると、世代交代が進と同時に安倍さんの政敵潰しで次が見つからない。世論調査でも分かる通り「信用できないが他よりもマシ」で安倍支持が広がっているのだろう。

新聞報道では竹下派も支持候補を統一できず「自主投票」(?)になったようだ。平成研を前身として良きにつけ悪きにつけ総理を輩出した派閥だが、ここにも次がいない。

未だ影響力のある青木さんが参院議員を石破支持でまとめたようだ。古賀さんも宏池会構想もあり岸田さんで結集を図ったが岸田さんは次点にも届かない予想で出馬を断念した。麻生さんも「決断が遅すぎた」と批判する。

亡くなった野中さんも安倍政権には批判的だった。「戦争は起こしてはいけない」と安倍さんが主張する「憲法9条改正」に反対していた。

こういった長老達の動きも世代交代で軽量の中堅議員らが利権に群がり安倍支持に回っている。

元総理の小泉さんが「自分に反対する者は抵抗勢力」「自民党をぶっ壊す」と言えば拍手喝采で支持され、自民党長老達は萎縮した。

後で小泉さんが「自民党を何故、ぶっ壊さなかったのか」と質問され「自民党は変わったから」と答えていた。長老支配から抜け出たとでも言うのだろう。

しかし、その後の自民党は軽量さを否めない。内閣改造も軽さが目立った。その中で小泉政権で長老(?)の塩川さんが政権の重しとして財務大臣に就任したが、これが好評だった。「母屋ではお粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食っている」と一般会計では国会でギュウギュウ締められているのに特別会計は官僚のやりっ放しを説明した。

又、候補者に良い人材が見つからなくなった。出て欲しい人は「家族に迷惑がかかる」と拒否する。選挙制度もあって比例区に候補者の名前を連ねるが、自民党が獲得票から獲得議席数が増え泡沫候補程度の人材が当選することになった。そこで問題は23回生問題として不祥事が話題になっている。
今の派閥は利権がらみの烏合の衆だ。大臣待機組の議員は安倍政権を支持する派閥であって欲しいと思うだろう。一方で政策マンでなくても大臣は務まる。一時の法務大臣はひどすぎた。出身団体の政治資金が多かったために大臣になれたが専門用語も分からず国会答弁は無残だった。

でも国会答弁は予め質問が提出され官僚が答弁案を作成し大臣は国会で棒読みすれば良いのだが、それも出来ず質問毎に官僚のアドバイスが必要な防衛大臣もいた。

大臣になっても所轄官庁を統轄できているとは限らない。

防衛省は日報隠し、財務省は森友問題で文書改ざんの荒技に出たが政権NO2の麻生さんは「つんぼ桟敷」だったのか国会答弁は財務局長に任せっきりで他人事のように大臣席に座っていた。

厚労省もひどい。働き方改革ではデータの不正使用があったが法案にも影響し一部先送りしで強行採決してしまった。

文科省はひどすぎる。助成金絡みで裏口入学では局長の逮捕者まで出してしまった。文科省の新築工事では国民に「改行宣言」して殊勝な事を訴えていたが、中身は何ら変わっていなかった。

政策も「骨太の方針」など予算獲得では主張するが、官僚からの政策提案で党内で政策を議論している姿は見えない。

石破さんが総裁選で安倍さんにテレビ討論を提案しているが安倍さん側は受けていない。論争は嫌なのだ。自民党の派閥は政策は二の次で利権がらみの烏合の衆だ。政策を重視すると野党のようにまとまらない?

それでも官高党低が問題化している。全て官邸が牛耳るので自民党の存在感が希薄になることを警戒しているのだ。岸田さんは政策調査に力を入れるようにボトムアップで強化すると言い出した。

又、小泉進次郎さんは若手、中堅で国会改革案を提出しが、逆に読むと今の自民党議員の体たらくを露わにしたようなものだ。

ところで安倍総理の政策の何処が良いのか。安倍政権を何故、支持するのか。
6年の総括と今後3年(?)の政策はどうなるのか。石破さんは政策を出版したらしいが、安倍さんは出馬会見で説明するのか。

得意な外交と言うが、カネをばらまいているだけ、対北、対中国は外交成果が出ていない。小泉政権時の外務省審議官だった田中さんは「北へ独自のパイプ
を作れ」と言うし、中国は尖閣諸島への領海侵犯を繰り返している。海保はきりきり舞いだ。

一方アメリカ頼みは危険水域にある。トランプ大統領は国際ルール無視でG7, G20でも一人浮いている存在だ。日本の安全保障を維持しようとすれば軍備補強にアメリカの兵器を導入しなければならない「国難」にあう。

経済面では成果を主張するだろう。アベノミクスは破綻しているが、雇用は改善、各種経済指標は、先行き不安もあるだろうが好転している。2%物価目標達成は日銀を縛り、出口戦略が出てこない。出口戦略で日本経済は大きく替わる可能性もあるが、それが見えてこない。

GDPを600兆円に伸ばそうとするが6割超を占める個人消費が低調だ。アベノミクスではトリクルダウンを期待しているが、企業の儲けを家計へ再分配する財政改革が必要だが、企業、富裕層を優遇する自民党政権ではどうか。

政治面では「モリカケ」問題を初め民主政治の根幹を揺るがす不祥事が続発し、安倍さんは「責任は私にある。立て直しに最善を尽くす」と言うが、自分が引責辞任することが一番の解決策である事が分かっていない。

自分の不祥事を攻撃するメデイアに対しても不当な干渉を繰り返す。アベノミクスの成果に論究すれば数々の経済指標を並べて反論し、MCが交代する結果にもなる。メデイアも萎縮している。

何やらトランプ大統領vs米国メデイアの構図にも似てくる。

どんなことをやっても支持者が付いてくるのだ。今、世界で台頭しているポピュリズムだ。

「しっかりした主張し、人を引き付ける」政治家が出てこないのか。
今、世論調査でも「次の総理は誰か」との設問に安倍さん、石破さんが20%台で名を連ねるが、30%超は「ここにはいない」という。

恐らく小泉進次郎さんだろう。でも小泉さんはまだ若いし、自民党は「出る杭は打つ」のだ。自分より若い者が出てくることに抵抗する。

小泉元総理が「自民党をぶっ壊す」結果、自民党議員は軽量の若手、中堅になってしまった。長老も引退し重しがなくなった。そこに安倍さんが力を付け一強独裁政治になった。

安倍さんが長くて今後3年続くとして、3年後の自民党はどんな政権を用意しているのか。

アクセル、ブレーキの踏み間違いを言われる石破さんか、優柔不断で禅譲を願う岸田さんか。それじゃ今と変わらないではないか。





2018年8月8日水曜日

自民党総裁選:竹下派は自民党の良識を示せ

竹下派の皆さん ここは自民党の良識を示そうではないか。自民党総裁選で多くの派閥が安倍支持を表明している中で、第3派閥の竹下派(55人)が、石破支持か、安倍支持かそれとも自主投票かで迷っているようだ。

参院議員の21人は間近に迫る参院選もあって、安倍総理では戦えないとみている。一方で衆院議員は安倍支持だ。大臣待機組が入閣を期待してのことだろう。

安倍総理も今までは岸田さんのように「出馬すれば面倒見ない」と恫喝していたが、竹下派の石破支持者には「総裁選が終わったら挙党一致が大事」と言っているようだが、誰が信じるか。

今までの自民党総裁選では次を狙う議員が出馬し、次点でその後の党内での立場を優位にしてきた。登竜門の1つだったのだが安倍さんはことごとく干してきた。

独裁国家ではないのだから開かれた自民党総裁選であって欲しいと思うが、一政党の選挙とは言え総裁に直結する選挙だ。公職選挙法違反行為があってはならない。

安倍総理は3選を果たしたとしても国政では国内外に問題が山積している。チョットしたことで求心力を失い「死に体」内閣になる可能性が高い。

その時、自民党は党内政権交代をするのか。だったら「今でしょ」。

山根会長引責辞任問題:理事会が本人一任とは、何処まで山根頼りか

日本ボクシング連盟の山根会長の不祥事が告発され、引責辞任の動くも出て来た。肝心の臨時理事会は「会長一任」でまとまったと言うが、何処まで会長頼みの連盟なのか。主体性のない理事会では後が思いやられる。

個人への助成金の不正使用
暴力団との関わり
グローブの独占契約での利益の中抜き
判定の「奈良ルール」
その他連盟の私物化

これだけ悪事が明らかになれば、「辞任」すべきだと思うが、テレビの情報番組ではことごとく否定し、「自分の何処が悪いのか」と逆襲に出た。そこが常識と違うことを分かっていない。

第三者委員会の設置を認めたようだが、この結果も見ないままに8日12時に会長が進退を決めるという。

続投→第三者委員会の報告→辞任のパターンならないことを願うばかりだ。

2018年8月7日火曜日

今日の新聞を読んで(171):地球温暖化は地球生態系の回復力にあるのか


地球温暖化は地球生態系の回復力によるという。今まで地球温暖化はCO2人為説に立ち排出量の削減が主張され今も変わってはいないが、異常気象の度に地球温暖化が原因と言われてきた傾向は落ち着いたようだ。

今までもCO2排出量は増加しているのに、ここ20年ほど平均気温の上昇が緩やかな現象が見られた。原因は700mより深い海水域での水温の上昇が見られるのだ。これも専門家は後数十年で再び気温の上昇が始まるとみている。

更に2015年と2016年にCO2排出に歯止めがかかったのにCO2が急上昇する現象も見られ、森林や海の自然生態系がCO2を吸収できなくなった。所謂、回復力の喪失のサインだという(朝日新聞2018.8.2 「地球環境 限界なのか」)。

ストックホルム・レジジエンス・センター所長のヨハン・ロックスとロームさんは、「プラネタリーバウンダリー」で10年前に安全でいられる限界値を示したが、9分野の内、生物多様性(生物種の絶滅)、気候変動、土地利用の変化、生物地球科学的環境(N,P)の4分野で危機的領域なのだという。

でも決して悪い方向ばかりでなく再生可能エネルギーなど地球の限界内で発展するロードマップも作られているのだ。

その他いろんな事を指摘している。

西日本豪雨は地球温暖化の影響かと問われれば「イエス」とも「ノー」とも言えない。いろんな要素が絡み合ってCO2人為説だと断定できないのだ。常識にある考えだ。

気温の上昇は大気中の水蒸気の量が増加する事は確かだが異常気象と気候変動を結びつける証明ができないと言う。

でも、温暖化→気候変動→気象異常が起きているのは確かなのだ。ただ異常高温だけでなく異常低温も起こすのだ。

パリ協定では1.5℃の上昇を目指しているが実際には4度以上のパターンになっていると言うから注意が必要だ。テレビで放映していたが2100年の天気予報では東京は44℃になるらしい。

言えることは最終氷河期終了後、地球の気候は最も高くなっているのだ。

異次元緩和を強化:正常な金融政策を放棄した日銀?


正常な金融政策を放棄した日銀? 欧米の中央銀行が2%の物価目標未達でも金融政策の正常化に向け緩和縮小、出口戦略を急ぐが日銀だけが非伝統的金融政策(異次元の金融緩和)をとり続けて物価安定で国民生活に貢献する日銀の仕事を放棄している感じだ。

金融政策とは金利を調整しながら景気対策に対応するものだと思っていたし、そう教えられた。

景気がフィーバーすれば金利を上げ、景気が停滞すれば金利を下げて経済を安定させるのだ。ところが今までの日銀の長期金利を低く維持する政策ではそれが出来ないのだ。

現在日銀は、2%物価目標が未達なので異次元の緩和を強化するという。国債の大量購入、株の購入、ゼロ金利政策は市場を混乱させ更に悪いことには銀行経営を悪化させる副作用が出て来た。

そこで長期金利を少しだけ上げる手段に出た。

日銀は今の日本経済をどう見ているか。「緩やかな回復基調」という見方を続けている。雇用も、各種経済指標も好調でバブルを警戒する声も出ている。安倍総理も自らの経済政策の好調さを主張する。時には更にアベノミクスのエンジンを加速するとも言う。

しかし常識では金利を上げるときだ。そうすると異次元の金融緩和策を否定することになり安倍政権のアベノミクスの破綻を意味する。これは自民党総裁選で3選を目指す安倍さんにとっては避けなければならない。

安倍総理に信任された黒田総裁にとっては出来るはずがない。

ある経済学者が「経済政策は実験できない」と嘆いたことがある。実験できれば良い結果が出た政策を実行に移せば良いのだが、金融、経済政策はやってみなければ分からない。

やって失敗したら国民を犠牲にする事になるが、それが今の日銀の金融政策ではないか。

朝日新聞(2018.8.7)の経済気象台によるとウィリアムズ・ニューヨーク銀行総裁の講演を紹介している。

それによると、「何時かは景気は後退する。景気が穏やかなときに備える必要がある」という。FRBは金融政策の正常化を目指し利上げのタイミングを計っている。今年中に2.5%まで利上げすれば景気が後退したときに備えることが出来ると言うのだ。

今の日銀の長期金利をゼロ金利に維持することをやっていては景気後退に備えられないのだ。

日銀の総裁任期切れの時、異次元の金融政策の見直しを目指すか、今後も維持をするか。転換点だったが安倍政権は黒田総裁続投で異次元の金融政策継続を図った。

私はその時、前FRB議長のイエレンさんを招聘したらどうかとブログに書いたことがあるが、その後同じようなことを言う専門家も出て来た。

今、日銀の政策委員はリフレ派で占められている。安倍政権が送り込んだ人選だ。

黒田さんが辞める時は安倍総理が求心力を失ったときが、今後3年は持たないだろう。その前に日銀の良識を示したらどうか。

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2018.5.6掲載
2%物価目標:FRB「1.8%近づく」、日銀「0.9%で見通せず」


2018.2.4掲載
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2017.12.02掲載
日銀は金融正常化へ:黒田総裁の後任にイエレンFRB議長を選んだらどうか
yamotojapan.blogspot.com/2017/12/blog-post.html



2018年8月6日月曜日

自民党派閥は利権がらみの烏合の衆で政策論争は嫌う?


自民党総裁選の安倍総裁側の票固めを見ると、自民党の派閥は利権がらみの烏合の衆で政策論争は苦手か。永田町の自民票のうち安倍さんが290票、石破さんが25票、野田さんが2票で7割近くを安倍さんが固めたという。

未だ、今まで6年の政策の総括もせずにこれから3年の政策の議論もせずに圧倒的多数(?)の票を固めたことに驚く。

一方、石破さんは自らも政策通を自負するほど政策に明るいが、自民党内では嫌われている。一番大きな原因は自民党が下野し一番苦しかったときに離党し、復党したことだろう。このことを根に持っている連中が多い。

でも、二階派を見ると離党し復党した訳あり議員の加入で一大勢力を築き他の派閥に白い目でみられている。

野田さんも政策を発表しているが如何に銭、世論調査でも支持は低い。岸田さんと同じで論外だ。

自民党は派閥の長が方向を決めればそっちに流れ易い。政策など関係ないのだ。一方、野党は政策により流れを作るのでなかなかまとまらない。国民民主党と立憲民主党の折り合いが悪いのもそのためだ。

安倍政権が指示されている要因の1つに「他の内閣よりマシ」がある。一体どんな内閣と比較しているのか知りたいところだ。恐らく民主党政権の事が頭にあるのだろうが、第一次安倍内閣はどうか、その他の自民党政権、福田、麻生内閣とも較べているのか。

「今の安倍政権よりマシ」な内閣を作ってみようと思わないのか。麻生さんは3年後に党内政権交代出来る派閥を作るという。その時、安倍さんは表から去っている。だからやりやすいのか。

党内政権交代を狙うのであれば「今ではないか」。