2015年6月30日火曜日

集団的自衛権行使で2人の元最高裁判事:砂川判決を合憲引用に疑問、言い過ぎと言う

集団的自衛権行使で合憲の根拠に最高裁の砂川判決を引用したのは疑問(園部さん)、言い過ぎ(那須さん)と2人の元最高裁判事が朝日新聞のインタビューに答えた(朝日新聞2015.6.30)。2人とは園部逸夫さんと那須弘平さんだ。

安保関連法案に野党や憲法学者から「違憲」と追求され、安倍政権は集団的自衛権行使の合憲の根拠に最高裁の砂川判決を引用していたが、砂川判決は憲法9条の下で在日米軍を認めるかどうかの判断であって集団的自衛権の行使は争点になっていない(園部)というのが正しい見方だが、集団的自衛権の問題は無関係ではないと那須さんは言う。

それによると、判決にある裁判官の個別意見の中に集団的自衛権を意識した主張と理解出来る記述があるというのだ。

この記述を引用する格好で政府の見解が出来上がったのだ。恐らく内閣法制局が考えたのだろう。

那須さんは判決では集団的自衛権の行使について容認するとも否定するとも言っていない。これが判決の実体に一番近いというのだ。

これで大体経緯が分かってきた。

そして憲法解釈の変遷について、内閣法制局が憲法9条に関し精緻な解釈を積み重ねて来たが今回はその限度を越えている(園部)と言うし、72年の憲法解釈を変更しなければならない深刻な国際情勢が発生したというのは本当か、具体的に何かを政府は説明するべきだとも言う(那須)。

ここは先ほどの党首討論で、安倍さんが集団的自衛権の行使をホルムズ海峡の掃海を念頭に置いていることに対して岡田さんが「ホルムズ海峡で何か変わったことでもあったのか」と問うたが、安倍さんは直接説明することは避けた。岡田さんは「私の質問に答えていない」と批判すると安倍さんも「私の質問に答えていない」と応戦の仕合になった。

今までに80時間の国会審議を経たと言っても根本的なところは説明不足で安倍さんが「丁寧な説明」と言うが安倍さん自身の説明も自分の知識の範囲内での答弁だから要点を避けた説明にしかなっていない。

自民党の高村さんは「国民の命、生活を守るのは政治家であって憲法学者ではない」と言い、「違憲か合憲かの最終的判断は最高裁がする」と言って砂川判決を持ってきた。

しかし私は「最終的な判断は主権者である国民だ」ということをブログの記事の中で書いたが、園部さんも判決では第1次的には内閣と国会、最終的には主権者たる国民の政治判断に委ねられると判断しているという。

今回の2人の元最高裁判事のインタビュー記事は安倍政権が引用する砂川判決の根拠の是非をよく説明し、政権が無理強いする理由がよく分かった。

そして最後に、憲法はその時の国際情勢によって生かされている。国会議員は党派を超えて改憲の是非を議論し良心に従って安保政策と今後のあるべき憲法の姿を国民に問うべきだという(園部)。

安倍系保守が幅をきかせリベラルがダンマリを決め込む今の自民党に集団的自衛権行使を担わせることが出来るか。


スワッ 新幹線テロか:東海道新幹線「のぞみ」が火災で緊急停車

火災事故で緊急停車した東海道新幹線「のぞみ225号」
NHK 首都圏ニュース845
スワッ 東海道新幹線でテロか、そう思わせるような事件が起こった。11時40分ごろ、東京発新大阪行きの新幹線「のぞみ225号」(16両編成乗客1000人)で車内火災が起こりトイレで爆発音がし、新大阪―小田原間で緊急停止したというニュースが流れた。

メデイアの報道を拾うと、70代の男性が床と自分に油(ガソリン?)を撒き火をつけたという。同時に1号車のトイレでも爆発音がしたらしい。トイレの非常ボタンが押され緊急停止した。

男性(運転免許証のコピーを持っていたらしい)は1号車の運転席の真後ろで倒れており、トイレ付近のデッキには乗客と思われる女性が倒れていたようだ。この事件で2人が死亡し、20人が重軽傷だという。

緊急事態発生に乗客は逃げ迷ったというが想像できる。おまけに情報は「1号車で火災が発生した」という以外はなかったようだ。

政府は11時50分に官邸内の危機管理センターに情報管理室を置いたという。

イスラム国の問題で各地でテロが発生している時でもあり新幹線テロを疑ったが、どうなのか。

でも不思議なことがある。焼身自殺するのであれば他人に迷惑をかけなくてもできる方法はあるし、テロだとすると爆弾は使わなくても可能性はあるが今回はチョット幼稚すぎる。

しかも、ガソリンのような液体をポリタンクに入れて持ちこめば不審物として乗務員や車内販売の人には分かるのではないか。最近久しぶりに新幹線に乗ったが車内放送で「不審物があれば乗務員に知らせてほしい」と聞いた覚えがない。

我が国では新幹線テロは以前から危険視されていたことだ。航空機ほどの監視はされていないが万一起きれば脱線で大惨事に結びつく。

今回の事例をよく検討し安全対策に努めてほしい。


今、「解散総選挙」したら、「安保法案で信を問う」大義は十分だが

今、「安保・解散総選挙」をしたらどうなるか。「集団的自衛権行使、安保法案の信を問う」という大義は十分だが、先の衆院選からまだ6か月、傲慢な安倍さんにしても負け戦はしないだろう。

「丁寧な説明」(?)と安倍さんは言うが国民への理解は広まらず、憲法学者のほとんどは「違憲」と断じ、安倍政権の繰り出す「合憲」根拠も無理筋の中で自民党敗北の気配を感じる。

しかし、そんな状況下でもメデイアの報道によると永田町では「安保・解散総選挙」の話が流れているという。反対論で挑戦する野党も今選挙にでもなれば困ることは決まっている。だから野党牽制の狙いもあるだろうし、文化芸術懇話会での百田発言や3人の報道機関弾圧発言は安倍さん寄りの人間が関わったと言うことで自民党内にも緩みが出たと感じたのだろうか、党内引き締めの狙いもあったはずだ。

ところがまずいことに、関係者を処分して沈静化を狙った自民党だが安倍さんをヨイショする議員から不満が飛び出している。一方でリベラルと思えるグループはダンマリだ。安倍系保守vsリベラルでリベラル系から離党者が出ないか。組織が大きくなりすぎると分裂する傾向がある。今、自民党はその時ではないか。

国会審議がもめればもめるほど、憲法学者、有識者、メデイアが反対すればするほど国民の理解は進むのではないか。それが良い方向か、悪い方向かは分からないが。

まだ先の選挙から6ヶ月しか経っていないが、前回の選挙より今回の解散総選挙(?)はその意義は大きい。国会議員を除いて反対する人はいないだろう。

2012年の政権交代、2014年の「アベノミクス解散総選挙」での議席は自民293→290,公明31→35,自公で2/3を確保し勝利したというが「現状維持」だ。原因は野党がだらしなかった。それだけ民主党政権の失政は国民から見放されたままだ。

民主62→73で11人増えたと言っても喜べないのが本音だろう。維新42→41、参院を入れると51人だが大阪vs非大阪の党内対立は橋下さんを抱えている以上は永久に続く構図だ。ところが共産は8→21と大きく躍進した。アベノミクスの恩恵を感じていない層の支持を得たのか。考えがぶれていない、正論を吐く、混迷時は共産は強いのではないか。

そして、今「安保・解散総選挙」をしたらどうなるか。

自民は無理筋の安保関連法案成立に突き進むだろうから自民の議席は減るだろう。その反対票がどこに行くか。

自民は減少し240250と大きく減らすだろう。政権交代時は290あったが自民党政権は他の政権に較べてマシという考えもあるので250を割ることはないだろう。

公明は3035,「合憲か」「違憲か」ではダンマリを決め込んでいるが、選挙には強い。

民主は100~130か。民主は国民の信頼を取り戻せていないことがダメな原点だ。労組系vs非労組系で党内自身も政策の一致点を見い出せないままで弱点をさらけ出すが、自民の反対票はここに集まるしかないか。

維新35位、ここも大坂系vs非大阪系での抗争、橋下系は安倍さんにすり寄る傾向だし、人気も陰りだし信頼も落ちている。候補者が小西さん程度では指示も広まらないだろう。

共産は30位か。先にも言ったように政策がしっかりしてブレていない。高校生などが政治に参加で選挙模擬を行っているが、政党名を隠して政策を比較させると共産党支持が多いのではないか。

今、解散総選挙したら自民党敗北だ。

安倍保守系に駆逐されようとしていた自民党リベラル系の議員はダンマリを決め込んでいたが、安倍人気の陰りで息を吹き返し発言力を強めるか、離党し政界再編に動くのか。政策の節目節目で自民党の大物議員は離党し新しい党を設立した経緯がある。

でも新しい党を設立しても支持が広がらない。自民党に残った議員は2世など世襲議員が多く、とてもじゃないが1流とはいえない。だから力のある(?)安倍さんのような総理が出てくるとすり寄り忖度して行動する。


今は安倍政権、与党の言動を厳しく監視していかなければならない。

2015年6月28日日曜日

安倍・自民党政権はいつから気が狂ったか

安倍系保守がリベラルを駆逐か
自民党本部
自民党・安倍政権はいつから気が狂ったのか。そんな危惧が出てくる今日であるが、安倍さんが自民党総裁選に出て来て勝利し総理の座に就いた。安倍さんは何をしようとしたのか。取り敢えずは日本経済の再生だろう。そして持論である憲法改正、独自憲法の制定だ。メデイアでよく報じられる岸信介さんを越え、安倍晋太郎さんの出来なかったことをやろうとする意欲が大きいのだろうか。

その過程で多くの抵抗に遭うが、何を思ったのか異論にも耳を傾ける姿勢はなく異論を封じる言動に出た。権力者になると怖い物はない。人事にも介入し政策をごり押し、党内のリベラルを押さえ込んでいる感じだ。こんな安倍政権にいつまで追随するのか。

先の衆院選は「大義なき選挙」といわれたが、願っていた勢力拡大は達成出来た。でも主要な経済政策のアベノミクスの恩恵にあずかる国民は少ない。70%が「恩恵なし」と答えていた。これでは選挙戦に不利と思ったのか自らテレビに生出演しアベノミクスを訴える戦術に出た。

ところが、TBSニュース23での生出演で放映された街角インタビューの映像でほとんどの人が「アベノミクスの恩恵なし」だったために安倍さんが猛烈に反論した。「チョット可笑しいのではないか」というのだ。そして今まで聞いたこともないような経済指標を矢継ぎ早にまくし立てアベノミクスによる経済の好転を主張し反論したのだ。

この番組を見ていたが呆気にとられた。インタビューでは恩恵を感じていない意見が多かったことは分かるが、成績の良くなった数値の経済指標をあげての反論はつまみ食いだ。

この件以降、官邸が「報道の公平性」を求める通達(?)をメデイアに出しメデイア牽制の批判が上がった。安倍さんの意向を忖度した側近の勇み足とも取られたが本気なのだ。

自分の進めようとする政策に異論を唱える報道にはシビアに反応するようになりメデイアの牽制につながった。安倍さんは国会審議で百田発言に対して「自民党は新聞社に圧力をかけるようなことはしない」という意味の発言をしていたが、どう思っているのか。自分たちのやっていることを忘れて正論を吐く安倍さんは信用できない政治家になってしまった。

アベノミクスも評価が難しい。大胆な金融政策も日銀任せ、財政政策、成長戦略も財政健全化と一体ではなかなか難しい。2020年度にPBの黒字化を政権は約束するが10%消費税増税でも9.4兆円が不足する。それを歳入改革、歳出改革で達成しようとしているがどうなるか。経済財政諮問会議の民間議員の提言で赤字額/GDP比も経済指標に加えたが、歳出削減で分子を小さくし経済成長で分母のGDPを増やせば計算上は達成出来るというのか。

2%の物価安定目標達成も日銀は期待感を煽るが民間エコノミストのほとんどは否定的だ。先の朝日新聞で元日銀副総裁の山口さんのインタビュー記事が載っていたが、山口さんは「目標が高すぎる。日銀は早く現実に目を向けるべきだ」とアドバイスした。

自らの経済政策がそんな状況であるにもかかわらず、今度は本論である集団的自衛権行使容認を国会審議を経ずに閣議決定し、今安保関連法案として11本の新しい法案と改正案を1本の法案にして一括提案した。先の訪米時にオバマ大統領に確約した手前、何があっても会期中に成立させるのが今の自民党の命題なのだ。会期中には難しいとみてか会期の延長を決めた。95日という過去に例を見ない長さだと言う。

ところが安倍さんにしてみれば「丁寧な説明」(?)をしているつもりだが、国民の理解が進まず世論調査でも69%が「丁寧な説明になっていない」という。野党は同じ質問を繰り返すし国会外では「9条を守れ」「戦争をさせない」「安倍政権打倒」が盛り上がってきた。

安倍さんのイライラは募るばかりだろうが、そこに自民党若手、中堅の安倍さん寄りの国会議員で立ち上げた「文化芸術懇話会」での百田発言、報道機関弾圧発言だ。

情報番組のMCも「こんな発言が出ることが悲しくてニュースにしたくない」と言わしめた程乱暴で、幼稚な発言だった。「これが自民党の今なのだ」と付け加えた。

国会審議で責任を追及された安倍さんは、正式な会合ではないことを理由に謝罪を拒否したが、「事実であれば大変遺憾なこと」と言わざるを得なかった。これに関連している議員や講師は安倍さんに近い人物で安倍さんをヨイショする気持ちが大きかったのだろう。

そしてこの安保関連法案は「合憲か」「違憲か」で論争になったが、3人の憲法学者と自公所属議員、一部評論家を除いては大方が「違憲」とみている。政府は砂川判決などを持ち出して合憲の根拠にしているがそもそも無理である。この法案を公明党とまとめた高村さんもテレビ番組などで説明するが理解はされていないようだ。

安倍さんに取っては不利な状況が続く。理解も出来ていない自民党議員、タダ安倍さんをヨイショするだけの議員がテレビなどに出演して失言、暴言を吐くことに危機感を抱いた自民党は情報番組への出演を取りやめるように指示したという。
それでもまともに(?)答えられるのは安倍さん、高村さん、中谷さんだとすると、岡田さん、志位さんは頑張っているではないか。蓮舫さんも「ソーリ、ソーリ」と頑張っている。

安倍系保守が幅をきかせリベラルが影を潜めた今の自民党がこういった不祥事を露呈させているのではないか。

安倍さんも他人の意見に耳をかさず自分のやりたいことをごり押しする政治姿勢に不安を感じるが、総理の資質にかける人間が一旦権力を握ると人事を振りかざして周囲を恐れさせる。

チンピラ議員が安倍さん寄りの言動をしてチャンスを狙う。党内でOBを除いてブレーキをかける人材もいなくなった。

昔なら戦争に導いても可笑しくない状況であるが、今はそんな事は出来ないから助かっているだけだ。


2015年6月27日土曜日

報道機関牽制、批判:報道の自由を守るためメデイア論・学者は声を上げよ

報道機関への牽制、批判が続くなかで「報道の自由」を守るため、今度はメデイア論・学者が立ち上がるときではないか。先の衆院選でのメデイアへの報道の介入、牽制は目に余るものがあったが今度の百田発言は「報道機関を潰せ」という乱暴な発言になった。

百田さんは自分の発言が余りにも大きくメデイアに取り上げられ批判されたために、その後「私的会合に一私人で参加したときの発言だ」、「言ったことは事実だが本音は違う」と言い訳を始めた。

私的会合と言うが、自民党本部で党・青年局長が代表の「文化芸術懇話会」だ。誰が見たって私的会合とは思えない。しかも参加者も安倍政権の要職にある議員もいた。

国会で野党に責任追及された安倍総理は、あくまで私的会合での発言と言い張って謝罪を拒んだが、「事実とすれば大変遺憾なこと」というのが精一杯だった。

自民党の二階総務会長は「会の責任者がトータルで責任を負うべきだ」と発言していたが谷垣幹事長は27日夕方の記者会見し代表の木原青年局長を1年の役職停止、更迭させ、3人を厳重注意とした。

一方民主党の岡田代表は「首を切ればいいとは言えない」と言い、谷垣さんも「思ったことを話して良いとは浅い責任だ」と批判した。

新聞では上智大学でメデイア論を担当する音好教授が政治家として恥じるべき発言、成熟した民主主義にジャーナリズムは必要、多様な意見があることは政治の健全化にもつながるとコメントを載せていた(読売新聞2015.6.27)。

正論だ。

ここでメデイア論の学者が集まって声を上げたらどうか。 先の衆院選で安倍政権がメデイアを牽制して以来、政権は異論を封じてきたことは確かだ。メデイアも政権から睨まれれば放送も許認可権がある。経営者はびびるだろう。コメンテーターも変わった。白黒をはっきりさせる人よりも中立的発言をするようになった。でもTBSテレビのニュース23で岸井さんは結構はっきりコメントしている。なんか賞をもらったそうだ。

このまま自民党・安倍政権に好きなようにされれば国民の「知る権利」も侵害される。

報道の自由、言論の自由、表現の自由、国民の知る権利、守らなくてはならない自由はたくさんある。メデイア論担当の学者は憲法学者と同じように声を上げるべきではないのか。

百田さん自らの発言に反論:「言ったのは事実だが本音ではない」と、では本音は何だったのか

百田さんが自らの発言に反論、「事実は認めるが本音ではない」というが,「では何だったのか」と問いたい気持ちだ。自民党「文化芸術懇話会」での「沖縄の2つの新聞を潰せ」発言がメデイアで大きく報道され社会問題化し、安保関連法案を審議する特別委員会の審議にも影響が出、官邸、自民党は火消しにおおわらわだったが懇話会の責任者である党・青年局長を更迭することで幕引きを狙っているようだ。

百田さんは安倍さんに近い人材としてNHKの経営委員に送り込まれるなど発言にも問題の多い人で何かと注目されている。如何に私的な会合での一私人としての参加での発言だと弁解しても世間はそう見ないのだ。

一方の百田さんはメデイアのインタビューに答える格好で弁明した。

産経新聞によると、「2つの新聞が潰れれば良い」と言ったのは事実だが講演の中ではなくその後の雑談的質疑応答で「沖縄の2紙はやっかいですね」と聞かれたので「ほんまや潰れたら良い」と応えたというのだが、記者は後援会はシャットアウトされガラス戸に耳をこすりつけ盗み聞きし大々的に報道されたという。

でもこう言う勉強会の開催を記者らが知るのは自民党本部の記者クラブのある階の掲示板に開催の情報が張り出されるのだが、頭撮りでシャットアウトされるだけでは記事にならない。盗み聞きされるのは常識ではないのか。

そしてある議員が「偏向報道するマスコミをスポンサーに圧力をかけて懲らしめたらどうか」というと百田さんは「それはしたらいけない」と諭したそうだ。しかしこのことをメデイアが報じないのに不満を表していた。

出版社や新聞社に権力や他の力で圧力をかけることは絶対にしてはならない」と百田さんは考えていたのだという。

だとすると何故、「潰れれば良い」(あるいは「潰さなければならない」?)と言ったのか。

朝日新聞デジタルでも「沖縄の2つの新聞社は絶対につぶさなあかん」といったという。そして雑談中にポロッと軽口、冗談のつもりで言ったのであって本音ではないというのだ。

「やっかいやなあ」「つぶさんとなあ」とは言ったが本当に潰さないといけないとは思っていないという。

どうも「つぶれれば良い」(百田さん自ら言う)といったのか「絶対につぶさなあかん」(メデイアが報じる)といったのかはっきりしないが、ことの重大さに驚き「つぶさなあかん」から「つぶれればいい」と言いかえたのではないか。

出版社や新聞社はアンタッチャブルな領域で権力によって圧力をかけるべきではないとも言う。それにしてもついつい本音を喋ってしまった脇の甘さが露呈したのではないか。

安倍政権寄りを自負(?)する余りメデイアを牽制するつもりだったのだろうが、安倍さんにして「事実なら遺憾なこと」と言わしめた。

安倍政権側に異常な言論が続くことに不安を感じないか。

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2015.6.26掲載
百田さんの「沖縄の2つの新聞を潰せ」発言:安倍政権が醸し出す異常な言論


安倍さんの「我々が限界」発言:憲法9条解釈ばかりでなく安倍政権自体も?

安倍さんは26日の衆院特別委員会で集団的自衛権行使の憲法解釈は「我々の解釈が限界」と答弁したが、安倍さん自身の政権ももう限界ではないか。このままだと日本の民主政治、立憲主義が土台から崩壊する危険を感じる。これ以上はやらないと言ったって誰が信用するか。

新聞報道によると維新の党の井坂さんの「更に集団的自衛権の行使拡大が必要になってくる可能性があるか」との問に安倍さんは「現憲法が認める集団的自衛権の解釈変更において我々の解釈が限界」との考えを示した。

民主党岡田さんは「武力行使するかどうか重大な判断を政府に白紙委任する結果になっている」と追求しているが、安倍さんは「その判断は政府により異なる可能性はある」といったことがある。

能力のない政府であれば正しい判断は出来ないことになるのだが、思い込みの激しい安倍政権に正しい判断が出来るのかも疑問だ。

また、安倍政権の憲法9条解釈改憲が限界というが集団的自衛権行使の根拠に挙げている最高裁の砂川判決も集団的自衛権の行使を判断したものではないことは専門家が指摘しているところで「いいとこ取りのつまみ食い」だ。根拠の薄い資料で合憲性を主張する手に国民が乗ってはいけない。

立憲主義に反し独断横暴な政治手法をこれ以上許してはいけないのだ。

さらに、アベノミクスに対するメデイアの報道を政権が牽制することに端を発した「言論の自由」「報道の自由」を踏みにじるような発言が自民党内に蔓延し政権にヨイショする雰囲気が強い。

自民党内の若手、中堅で立ち上げた勉強会で「メデイア虐め」、「新聞を潰せ」発言が出たことには驚く。安倍政権の醸し出す異常な言論がまかり通っているのだ。

人事にも介入し自分の思うがままの政策をごり押し、ポスト安倍の芽を摘んで長期政権を築こうとする安倍政権をこのまま放置していたら日本の民主政治を土台から壊してしまうことになる。

自民党内は安倍系保守がリベラルを駆逐する勢いのように見えるが、自民党政権を維持するのであれば自民党内から自浄作用が現れても良さそうに思うのだが。

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百田さんの「沖縄の2つの新聞を潰せ」発言:安倍政権が醸し出す異常な言論

2015.6.26掲載

自民党に危険な兆候:安倍系保守がリベラルを駆逐する

2015年6月26日金曜日

百田さんの「沖縄の2つの新聞をつぶせ}発言:安倍政権が醸し出す異常な言論?

驚く発言が飛び出した。百田さんが「沖縄の2つの新聞を潰せ」と発言したそうだが、安倍政権の醸し出す異常な言論? 安保関連法案の「違憲」「合憲」発言に始まり今、異常な言論がはびこっている。特にメデイアに対する弾圧発言は見過ごしできない。

全ては安倍政権の政策に対するメデイアの反対意見をけん制することに端を発しているのだろうが、安倍政権寄りの発言であれば何を言ってもかまわないと考える雰囲気が出来上がったのではないか。人間は愚かな者でそう思い始めると限界が分からなくなるのだ。

問題の百田発言は安倍政権寄りの若手議員の勉強会である「文化芸術懇話会」で出たという。若手議員がメデイアいじめの発言をし、集団的自衛権行使に賛成の百田さんが「沖縄の2つの新聞は潰さなければならない」と発言したようだ。百田さんと言えばNHKの経営委員をやり一期で辞任したはずだ。NHKの経営委員のままで発言したとなるとただでは済まされない問題だ。事の是非の判断ができるのか。

この発言が批判の的になると菅官房長官が「憲法で表現の自由が認められている」と是認の姿勢だが、沖縄の新聞の政府批判も許された自由というが、政権寄りの発言は「表現の自由」「言論の自由」で擁護し、政権に反する発言は牽制するのが安倍政権の常套手段だ。

しかし、良心もある。石破さんは「政権の側にいる者として言論弾圧と受け止められないように心しなければならない」と言うし、山口沖縄担当相は「場所柄をわきまえよ」と自民党本部内でも勉強会で飛び出した発言として重要視する。谷垣幹事長も「メデイアに対する批判、反論はあっても良いと思うが主張の仕方にも品位が必要」と言う。

ところで百田さんは安全保障関連法案で「国民に対するアピールが下手、気持ちを如何に訴えるかが大事」といったが、では百田さんはどう国民にどう訴えるのか。一度聞かせてほしいものだ。

又、週刊誌はとんでもない安倍さんのオフレコ発言を報じている。気に入った記者を相手の発言だったと思うが外に漏れ出ること自体安倍さんの脇の甘さが目立つ。

言論界の重鎮となる人がいなくなり下品な言論人が好き勝手なことを言い、それを小者も議員が利用し、それを小者で品のない政権が利用する。

可笑しな世の中になったものだ。全てが「違憲」と思われる安全保障関連法案おごり押ししようとする政権の姿勢が表している。「ゆとりのない」政権の政策に何かしら落とし穴がありそうだ。国民の命、生活を守ると豪語する割には、逆に危険に晒している感じだ。

ところが今も尖閣諸島への中国船の領海侵犯が続いている。安倍政権は次にどういう手を打つのか。集団的自衛権行使が認められなければ強い対応が出来ないとでも言うのか。







自民党の危険な兆候:安倍系保守がリベラルを駆逐するか

安保関連法案をめぐり自民党内に危険な兆候が見えている。安倍系保守がリベラル系を駆逐しようとしているのだ。安倍総理の国会運営は横暴を極め野党との溝は深まるばかりだが自民党内にあっても安倍総理にすり寄る議員とそうでない議員(?)との間に溝が出来ている。

新聞報道によると、リベラル系と見なされる宏池会の議員が立ち上げた「分厚い保守政権を目指す若手議員の会」が予定していた会合を取りやめた。講師が安倍政権に批判的立場で執行部に気兼ねしての処置だったのだろうが、党幹部の1人が「安保関連法案の審議に影響する」と中止を求めていたそうだ。

又、これも酷い話だが安倍系の若手議員が立ち上げた「文化芸術懇話会」という勉強会でメデイアを虐めろというのだ。広告を出す企業やテレビ番組のスポンサーに働きかけてメデイア規制を強化しろというのだ。

政権に批判的な報道を規制しようというのだろう。若手議員がこんな考えを持っているとは驚きだ。そんなに安倍総理は理想的な政治家なのか。

憲法審査会で招聘した3人の憲法学者全員が安保関連法案を「違憲」と断じて以来、国会の審議は滞りがち、野党はとことんそれを根拠に繰り返し批判、反対の声を上げる。

国会外では憲法学者、有識者、民間団体が「違憲」「憲法9条を守れ」「戦争をさせるな」「安倍政権打倒」と声を張り上げる。

朝日新聞の最近の世論調査によると、安保関連法案への賛成は29%、反対が53%、今国会での成立は不要が65%に上る。民意はあくまでも反対だ。

ところで自民党はこの民意を反映した議席になっているのか。安倍政権にこびて法案成立に邁進する議員は30%、反対が70%となっているのか。

9月の自民党総裁選では対立候補が見当たらないのだ。自民党は挙げて安倍さんの毒牙にやられたのか。それとも強権政治に恐れを成し、安倍さんが体調不良で退陣するか、任期満了で退陣するのを待っているのか。

今、自民党の支持者は中国や北朝鮮、中東情勢を考えれば日米同盟を強化し抑止力を高める事に賛成する人も多いだろう。でも「安保関連法案は不要」、「急ぐ必はないのでは」、「自民党支持を止めた」という意見も多いはずだ。 

自民党内のリベラル系議員は何を考えているのか。所属議員が多くなると、考え方もマチマチで統制が難しくなる。政治手法、考え方の違い、主導権争いで分裂することになるのだが、昔は派閥の長も大物でチャンスがあれば総理の座を狙っていた。今はどうか。派閥の領袖も小者になった。重要人物が内閣に取り込まれているのであれば大臣を辞任してでも反対の立場を強調すべきだ。

もっと国会議員は11人の良心で行動したらどうなのか。

昔、安保改定の時、国会を取り巻く安保反対運動に屈し岸信介総理は「声なき声」に耳を傾けるとコメントし辞任した。自分は辞任するが「安保改定に賛成の国民は多い」と言うことを言いたかったのだろう。

一方、安倍総理はどうするか。多くの国民が反対しているにもかかわらず少数意見を押し通そうというのか。

自民党は分裂する勇気を持て。


安保関連法案でデイベート開催?:違憲派憲法学者が合憲派憲法学者に挑戦状か

安保関連法案の合憲か違憲かで憲法学者が活発な意見を発しているが、その違憲派の代表である小林先生が、安倍政権の政治手法を批判した24日の「立憲デモクラシーの会」で合憲派憲法学者に公開討論を申し込んだ。

今までそれぞれが別々に記者会見し自らの主張と相手側の主張を批判していたが、一堂に両者が会しての討論は意義が大きい。

小林さん流に考えると、中立の司会者を立て、違憲派、合憲派それぞれ3人位でやるのだろう。合憲派憲法学者が受けて立てば参加する憲法学者の名前は想像が付く。それほど合憲派の憲法学者は少ないのだ。

NHKの政治討論もあったが、政権寄りの籾井さんでは無理だろう。

日本記者クラブでの開催も考えられるが、聴衆者も多いだろうから日比谷公会堂か日比谷野外音楽堂でどうだ。新緑に囲まれての政治討論も良いのではないか。

更に自民党の高村さんは「国民の命、生活を守ルのは政治家の責任、憲法学者ではない」と言う意味の発言をし、違憲派憲法学者をバカにしていた。

そこで、この安保関連法案を取りまとめた高村さんと公明の北側さんを交えて違憲派憲法学者との公開討論もやったらどうか。

安倍政権の横暴な政治手法、安保関連法案に対しては切れ目のない討論をすることが大事だ。そして参院選で国民の審判を下すべきだ。

2015年6月25日木曜日

トヨタよ お前もか(4):慢心のトヨタにお灸、ハンプ容疑者は執行猶予つきで国外追放か

女性常務役員の麻薬取締法違反容疑での逮捕は、2兆円の利益を出し慢心気味のトヨタにお灸を据えたことになる。メデイアはトヨタを上得意の広告主として報道を控えていたのかと思ったが毎日新聞web版(2015.6.25)が「父が小包発送 トヨタ役員供述」で最近の状況を伝えた。当初「麻薬を輸入した考えはない」と言っていたようだがこれは犯罪者の常套句だ。

犯罪成立要件にどう当たっているか分からないが初犯なら執行猶予付きで国外追放になるのではないか。社会的責任を考えても容疑を受けただけでも脇が甘すぎた。

どうしてハンプ容疑者の空輸小包に麻薬であるオキシコドンが隠されていることを税関、警察が知り得たのか。ハンプ容疑者はアメリカでは乱用セレブとして有名だったとしてもこの小包に忍ばせて日本に送ることをどうして知り得たのか。送り主だった父親が誰かに話したのを取り締まり当局がキャッチして日本へ通報したとも考えられる。

日本にあっては実際にハンプ容疑者が手にするところを確認する必要がある。そこまで警察にマークされていたのだ。

麻薬であることを容疑者は知っていたはずだ。オキシコドンを入手するにはその薬剤がどんなものか調べるはずで、鎮痛剤に使う麻薬であるとともにヘロイン様の作用もあることぐらいは知っているはずだし、その取り扱いも知っていたはずで日本での取り扱いも知っていたとみるべきだ。

そして報道されている荷造りの仕方が余りにも幼稚すぎないか。子どもっぽいペンダント、ネックレスに加えて麻薬をいかにも隠すように梱包している。プロ(?)だったらもっと違うやり方がある。父が送ったと報道されているが4月に日本に来て一度帰国している。その時に自分で荷造りし後で日本に送るように依頼したのではないか。

何故、容疑者にオキシコドンが必要だったかと言うことだが、末期の癌ではなさそうだし容疑者は膝が痛かったためと言うがそのためにモルヒネの数倍強い麻薬を使用するか。正常な使用目的ではないことが分かる。

そして何故、帰国したのだから自分で持ち込まなかったのか。医者の処方があれば持ち込みは法に違反しないと言うがやっぱり使用目的に違法性があったためにためらったのだろうか。
本人が本当のことを言わなければ辻褄の合わないストーリーになり麻薬取締法違反の疑いが高まる。

それでも初犯と言うことで執行猶予つきになり国外追放になるのか。

今回の容疑者の本社常務役員登用は安倍政権の女性の活用に応えたものであったろうが、豊田社長の個人的考えも強かったようだ。年々利益を上げ2兆円企業に育ってきたトヨタに慢心が無かったか。

慢心にお灸を据える格好になった。「従業員や役員は私の子ども」、「子どものやったことは親が謝罪するのは当然」と言ってみたり「法を犯す意図はなかったと信じる」と容疑者を擁護してみたり、記者会見での豊田社長の言葉に何故か異様な感じがする。

「容疑を受けるようなこともあってはならないこと」とし即刻解任すべきだった。


[ 後記]
2015.7.1 日テレニュースeveryでハンプ容疑者が役員辞任届けを出しトヨタが池入れたというニュースを流した。
早い時期の辞任がトヨタのイメージダウンを最小限にすると判断したのか。
                                    (2015.7.1)


日本銀行バブル:日銀の異次元の金融緩和は期待出来ない、1日も早く現実路線へ目を

読売新聞 2015.6.24
「日本銀行バブルだ」。2年にわたる日銀の異次元の金融緩和策には期待出来ない。日銀の課題は1日も早く現実路線に目を向けるべきだ。黒田総裁はピーターパン流に「1度2%物価安定目標を疑うとその達成は不可能になる」と言い、追加緩和に迫られて現状維持政策の悪循環を繰り返しているが、実体経済は株価、地価のバブル状態、緩やかな物価上昇など期待出来ない。

更にFRBは金融政策の正常化に向け利上げのタイミングを計っている。日銀も出口戦略を考えるときが来る。国債買入量の削減はどう影響するか。国債価格下落は長期金利の上昇をもたらすと警戒されているが、今の極低金利でないとやっていけない経済こそが異常だという。

朝日新聞(2015.6.24)の「中央銀行バブル」での元日銀副総裁の山口さんのインタビュー記事は「やっぱりそうなのか」と納得のいく内容だった。24日、株価は20868円で2年ぶりに高値を付けたが、これも異次元の金融緩和で市場に溢れたおカネが株や土地の購入に廻りバブルのような様相を呈している。だから「中央銀行バブル」とタイトルを付けたのだろう。

リフレ派である安倍政権や日銀はマネタリーベース増を強調し市場に溢れるほどのおカネを供給した。でも経済を評価するのに大事なのは「マネーストック」だと山口さんはいう。銀行が貸出量を増やし企業や家計が自由に使えるお金をどの程度増やしたかが重要なのだ。

ところが異次元の金融緩和を実施しマネタリーベースは2倍になったがマネーストックは年に2~3%という低い伸びだという。民間企業の投資意欲が低く、おカネの需要がないのが要因らしい。企業は内部資金で十分設備投資できたのだ。

この点は経済財政諮問会議で以前、麻生財務相が「銀行口座におカネがあるが、そこから外にお金が出ない。そこが問題なのだ」と指摘したことがある。その時民間議員も「その点もしっかり議論しましょう」と同調したが議論したという形跡はない。

では何故に日銀は異次元の金融緩和を続けるのかというと、資産価格が上がることは景気の下支えになることは確かだし、国債の買い入れ量が金融緩和のシンボルにもなっているからだ。

しかし、FRBの利上げのタイミング、ECBの量的緩和の開始、ギリシャ問題、賃金も上がり始めたが2%物価安定目標達成は無理。目標に拘れば追加緩和に迫られる。
そこで日銀は早く現実に目を向け目標を変えた方が良いと山口さんはアドバイスする。

アベノミクスも1930年代の高橋是清の円安、財政拡大、日銀の国債受け入れ政策そのもので何ら新鮮みはないが当初は効果があった。でも物価上昇による緩やかなインフレは今のところ失敗しているし、2年で2%の物価安定目標も達成無理で先送りされたが、エコノミストのほとんどは可能性がないとみている。

資産の価格は予想、期待感で上がるが、物価は賃金コスト、供給力のゆとりの要素が大きく予想や期待感だけでは動かないのだ。

日銀は2%物価安定目標達成までは量的緩和を継続する意向であるが、日銀の金融政策だけではどうしようもない事態になっている。

国債の買い入れ額も大きすぎる。今赤字国債は年37兆円だが、日銀は80兆円の追加緩和をやっている。2%は過大な目標設定でもある。赤字国債を削減するには財政健全化を確実なものにしなければならない。2020年度にPB黒字化を目指すが未だ9兆円を超える赤字が予想されている。経済財政諮問会議の提案で赤字額/GDPの比も経済指標に入ってきた。歳出改革で分子を減らし、経済成長で分母を大きくすると達成可能なのか。

又、銀行の貸し出しを増やすことだ。需要を喚起し企業の投資意欲を高める必要があるがそれには成長戦略が関連する。

「人口減少社会に向って構造改革をしっかりやれ」と言うことだろうが日銀が出来ることは量的緩和維持で市場におカネを流し続けるか、緩和縮小に舵切りするかだ。金融政策の正常化に向け出口戦略も議論すべきだ。ゼロ金利でないとやっていけない日本経済にこそ問題があるのだ。 

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2015.6.21掲載

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