2015年7月21日火曜日

安保関連法案の「違憲」判断:最高裁には任せられず、最後は国民が審判を下すのだ

安保関連法案の「違憲」判断を最高裁には任せられない。一次的には国会、最高裁だが最終的には主権者である国民が判断することになる。ところが長谷部さん、小林さん、杉田さんなど私立大の憲法学者は「違憲」を主張しているが東大、京大の現役憲法学者はどう思っているのか。

文科省が発表した国立大学法人の文系学部の見直し要求で何か言えば逆風になることを心配して委縮しているのか。確か京大名誉教授の佐藤さんがシンポジウムで反対意見を陳述していたと思うが他に記憶がない。


国民が最終判断を下すとなると近くでは来年の参院選だ。それまで安保関連法案の反対運動を切れ目なくやっていく必要がある。そのためにも憲法学者や有識者の反対意見陳述は大事なのだ。

安倍さんは参議院で「丁寧な説明」をすると相変わらずワンパターンだ。でも安保関連法案で具体的な事態をどう想定しているかを説明しても机上の空論だ。最後は「総合的に判断する」と言うことになるし手の内を相手国に公開することはしたくないのだ。

でも大切なことは「憲法に違反しているかどうか」なのだ。

政府は唯一の根拠として最高裁の砂川判決を挙げてきたが、これが問題なのだ。2人の元最高裁判事が新聞紙上で砂川判決を評していたが、確かに記述としてはどちらにもとれそうな内容でもあるが、「違憲」であるし、これを合憲の根拠とするには「言い過ぎ」と言っていたが納得がいく。

ところが、砂川判決には当時の最高裁長官が判決が出る前に駐米大使と情報交換した疑いがあると言うことが以前報道されていたが、朝日新聞(2015.7.21)の社説で米国の公電が公開され本当だったと言うことだ。

田中最高裁長官は「世論を乱す少数意見は避けたい」と言ったそうだ。一審判決の「違憲判断」が政府にとっては不都合だったので最高裁はそれを避けた過去があるのだ。

そんな恣意的判決を合憲の根拠にするなどとんでもないことだ。新聞が言うようにしっかり検証する必要があるだろう。

日本の裁判は下級審では違憲判決が出るが上級審に行けば差し戻しか合憲になる。

つい最近も変な検察の不起訴処分があった。

トヨタの元役員のハンプさんが麻薬取締法違反容疑で逮捕拘留されたが、不起訴処分で帰国したそうだ。その背後には検察のトップにいた人間を顧問弁護士に雇い検察に圧力をかけると同時に週刊誌の情報では駐日米国大使が不起訴に暗躍したそうだ。

だから今の日本は誰を信用して良いのか分からない。最後に頼るところがこんな調子なのだ。

そこで国民が審判を下すとなると国政選挙だ。

幸いに近くに参院選がある。60%の人が反対している法案を強行した安倍政権の内閣支持率が30%台になり強権的手法は使えない状況になってきたが、「支持率は落ちても政治家としてやらなければならない事もある]と豪語した政治家もいたが憲法に反する法案をごり押ししようとしていることに反省はないのか。

衆参同時選挙で信を問うことも出来るだろうが安倍さんでも負け戦はしないだろう。このままでも衆院では多数の議席を得ているので有利な条件を使わないわけがない。

だから出来ることは切れ目ない反対運動をまずは参院選まで持って行き、国民の審判を下すべきだ。


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2015.7.16掲載
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