1億総活躍社会実現に向け議論する民間議員を含む国民会議のメンバーが決まったという。ご多分に漏れず政府や官僚のやりたい政策にお墨付きを与える役目だけなのだろうか。タレントなども加えた人気取りの面も出ているが、御用学者や御用民間議員で他の会議の委員と重複している経団連の榊原さんや元総務相の増田さんなど多士済々とは言えずいつも顔を出すありきたりのメンバーで体裁を繕った感じだ。
テレビのニュース番組でコメンテーターが、「決められた時間内に決められたペーパーを読み審議したように見せる」会議に何も期待出来ないと言っていた。
私も時々政府の経済政策がきまる前段階の審議機関として経済財政諮問会議に注目し甘利大臣記者会見や会議の議事録要旨を見ているが、いつも気になることがある。
そこで最近の平成27年代15回経済財政諮問会議議事要旨(平成27年9月11日)で考えてみた。
開催時間は17時15分~18時18分、約1時間だ。安倍総理が出席出来る時間ギリギリの様な感じの設定になっている。
議題は(1)好循環拡大・深化に向けて、(2)経済・財政一体改革の具体化に向けて、(3)子育て支援、少子化などについてと重要なテーマが上げられている。とてもじゃないが1時間で議論出来るようではない。
説明資料も多い。資料11件に配付資料3件、議事要旨には添付されていないのでどういう内容なのか分からないが、提案議員はその資料に基づいて説明している。
議事進行は甘利さんが指名し議員や事務方が説明する。
一つの議題が終わると、甘利さんが意見交換を行い議員が発言する。
そして次の議題も同じようなやり方で時間が過ぎる。この議題はこれまでと打ち切り、次の議題へ。
そして、報道機関の入室が許され、安倍総理が締めくくりの発言をする。よく経済財政諮問会議のニュースが流れると安倍総理がペーパーを読んでいる姿が映像で映るが棒読みだ。安倍さんが会議で考えたのではなく、事務方が既に用意した内容を読み上げているのだ。
甘利さんは、最後に総理の指示を踏まえ各議題に取り組んで欲しいと締めくくり終わる。
時々新浪さんが良いことを言っているようだが、政策に生かされているのかは分からない。
選ばれた議員、委員はいくら報酬をもらっているのか分からないが、議員に選ばれたことで本人にとっては箔が付くのだろう。日本道路公団の民営化で委員をやっていた前東京都知事がタクシー券をもらって私用でも乗り回していたことをばらされたこともある。
又、YESマンを集め、なれ合いの会議にすることも重要らしい。人選を間違えると衆院憲法調査会のように「安保関連法案は違憲」と発言され大混乱することもある。
この件は船田さんが人選を間違ったためにかえって国民に取っては議論を深める事に役立ったことにもなる。
1億総活躍国民会議も既に関連した会議が各省庁で設置されているようでアイデイアは出尽くしており何ら新しいことは期待出来ないのではないかと言う意見もある。
各議員のアイデイアを聞いて、官僚がデータなどで肉付けした資料を議員が自らの資料として説明するようでは新しいものは出て来ないだろう。官僚の考えと常識はかけ離れているのだ。
堺屋太一さんもよく会議の委員に選ばれていたが、ある時官僚の書いた内容では物足りず、自分が報告書を造ると言って官僚を排除したと発言していたが、さすがだと感心した。
自分で報告書、提案書を作成するぐらいでないと会議の委員や議員を受けるべきではない。
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