2015年10月27日火曜日

メタボ健診:大事なのは特定健診専門医の育成、指定から

これからも増えていくだろう生活習慣病にかかる医療費を抑制しようとメタボ健診の結果をきちんと評価する事も大事であるが、もっと大事なのは特定健診専門医を育成しメタボ健診を実施する医療機関を指定することではないか。

自らの知識と経験から指導できる医師を育成することだ。今のように内科医なら誰でも血圧を測ったり、血液検査をし基準値と比較して「異常なし」、「経過観察」、「要治療」などの判断をし基準値を外れれば即治療と言うことをやっていては医療費が高騰するばかりだ。

そして今、従来の基準値と人間ドック学会の基準値があり、どちらが理想的か議論があるところだ。専門に研究している医者なら良いが、開業医が検診を受けた人に自信を持って説明する事ができるのか。

確かに老人の医療費は高くなっている。11年度の国民医療費は38.6兆円(2014年度は40兆円超え)、そのうち老人医療に13.3兆円、これを何とか抑制しようとしている。

読売新聞(2015.9.5)によると、メタボ健診結果の効果測定をしようとしたが患者情報システムの欠陥で出来なかったことが会計検査院の検査で指摘されていた。厚労省は高齢者医療確保法に基づき、18年度に医療費抑制策の実績評価を行う必要があったと言う。

私も高齢者医療の矛盾に突き当たっている。

医者の前で血圧を測ると高く出る。医者はそれだけで健診結果に「要治療」と記入する。でも家庭での血圧測定を10年近く実施しているので自分の血圧は分かっている。ただ基準値が「年齢+90」、「16090」「13080」「140,90」と変わるのでその度に判定が変わってくる。おまけに人間ドック学会の基準値は確か「147.94」だ。

医者に「年齢によって血圧は違ってくるのではないか」と聞くと「そんな事はない」とにべもない。でも年齢によって血管も硬くなり全身に血液を送るには血圧も高くなると考えるのが常識ではないか。若い人と同じというわけにはいかない。

そうなると私の血圧の最高値の基準は160mmHgだが、実際は今の規準の140mmHgをクリアーしている。

でも高齢者で降圧剤を飲んでいながら脳梗塞かなにかで亡くなるケースが多い。知人の奥さんが亡くなったので葬儀の手伝いに行った。原因を聞くと「朝起きてこないので見に行ったらなくなっていた。今朝、医者に行く予定だった」というのだ。

また、人間ドックでコレステロール値が220の基準値を超えているので高脂血症と言われ、薬を飲む羽目になった。確か240とか250の数値だったと思うが、いつの間にか評価がLDLコレステロール値、HDLコレステロール値に変わった。

薬の服用を1ヶ月やめるとLDLコレステロール値は人間ドック学会の178はクリアーするが従来の基準値ではオーバーする。医者は飲んだ方が良いと言うが迷っている。ところが最近LDL/HDL比も大事で2未満は正常だが、2.5を越えると心筋梗塞などの危険が高まるということがわかった。私の場合、服用を止めると2を少し越えることになる。

以前、市が実施する健診での医者による問診で「コレステロール値がこの程度なら止めてみたらどうか」とアドバイスされたことがある。「医者は飲んだ方が良いと言いますよ」というと「黙って止めてみるんだよ」という。その時は判断できなかった。

又、今「かかりつけの医者」を推奨しているが、これが難しい。田舎で近くに開業医しかない場合は、取り敢えずはその内科の医者に行って相談することになるが、必要なら他の専門医を紹介されることになる。あちこち回されれば医療費は高く付く。ところが都会で近くに病院があると内科ばかりでなく必要な診療科を受診することになるが「かかりつけの医者」など出来にくい。一つのカルテを持ってあちこちの診療科を回ることになるのだ。

毎年7月の特定健診の時期が来ると、しっかりした専門医の判断が欲しいと思う事がたびたびだ。

開業医でもどこの医院がメタボ健診を専門にしているのかどうか分からないが、駅の看板で「特定健診 ご相談に応じます」というのがあった。専門的にアドバイス出来る医者なのかどうかは分からない。


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