自民党が提示しようにも提示できない自民党改憲草案、下村・自民党憲法改正推進本部長は議員の職場放棄と言うが、これも国民の民意では。国会にも「国民の見えざる手」が働いているのか。新聞報道によると、自民党の下村さんが「議論しようということさえ議論できない」のは高い歳費をもらっている国会議員の職場放棄ではないかと訴える。しかしこの状況は暗に国民の民意が働いている結果ではないか。「憲法改正」の政策優先順位は最下位に等しいのだ。
当初、自民党は自民党憲法草案を今国会に提出すると言っていたが、いつの間にか「提示」すると言い出した。同じ意味なのか、トーンダウンしているのかわからない。
憲法改正草案よりも前に国民投票法改正案が出されている。これも政府・自民党と野党の考え方の違いが明確になっているがこれを突破口に憲法審議会開催をたくらむ自民党の目論見は消えそうだ。
憲法審査会は開催のめども立っていないらしいが、委員の定数50に対して小会派にも各議席配分することで自民党と立憲民主党が議席を譲った。
私も早く「安倍化」自民党憲法改正草案を見てみたい気もするが、一度憲法審査会を開き、草案提示となると議席数に物を言わせて自民党は一挙に突破に向かう危険があるので気を許せない。
安倍さんが言うように憲法9条2項を残し自衛隊明記するということで違憲論が解消するのか。国会審議で安倍総理は「憲法学者の20%しか合憲を言っていないのを解消したい」と言うのだ。
反対で、今の違憲論よりさらに複雑な憲法解釈が出てきてかえって混乱するのではないか。弁護士資格を持つ野党党首は「安倍総理は憲法をもっと勉強しろ」と迫る。
野党も考え方が分かれている。
立憲民主党は安倍総理の下では憲法改正反対と言う。そりゃそうだろう、国会審議でとんでもない解釈が出てくることも考えられる
一方、国民民主党は「議論できる環境づくり」を主張し、自民党の補完的存在をにおわせていたが、最近は変わったようだ。このままでは自民党に取り込まれて存在自体が危うくなる。政党支持率1%、党内事情を考えると玉木代表の苦悩は続くだろう。
政権与党の公明党は「急がず」だ。自民党もあきらめたか。創価学会婦人部の
意向は無視できない。
安倍総理は自分の任期中に憲法改正をやりたいらしいが、いかに党是とはいえ、拙速すぎる。憲法改正は「新しい国つくり」だ。前のめりの安倍総理では何をしでかすかわからない。「安倍総理の下では憲法改正はやらない」も一理ある。
安倍総理は推進を急ぐあまり、今まで努力してきた船田さんや中谷さんに変えて下村さんを本部長に据え、自民党総務会対策に加藤さんを総務会長に据えた。
しかし、自民党内にも異論がある。総務会での全員一致は難しいとみると総務会のメンバーを変えることも考えるだろう。
安倍―下村―加藤で憲法改正を推進するなんて恐ろしくないか。
国会での憲法審議が遅れているのは、国会でも「国民の見えざる手」が働いている証拠ではないか。
急がず、万機公論に決すべしだ。今の憲法でも不自由はない。我々国民の権利を守ってくれている。以前、自民党草案を見たが国民の義務ばかりで為政者に都合のいい内容だった気がする。
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