2018年11月19日月曜日

アルゼンチンでの米中首脳会談決裂なら米中貿易戦争突入か


米中の睨み合い貿易摩擦がAPECを吹き飛ばし日本は板挟みに。アルゼンチンでの米中首脳会談の結果次第だが、決裂で米中貿易戦争に突入か。メデイアはもっと戦争突入の危険を煽り、その結果を検証すれば米中も熱が冷めるのではないか。

習主席曰く「対抗への道→冷戦→貿易戦争→真の勝者なし」と。こういうことが起きてはいけないので各国首脳が集まり知恵を出し合う会議を設けていたが、経済支援でカネの取り合い、社会主義国の旗頭として覇権主義を拡大する中国と今は保護主義を主張するが自由主義を推進する両国が張り合う結果になった。

トランプ大統領の「保護主義」は米国発の米国流グローバリゼーションの見直しである。グローバリゼーションで企業は大儲けしたが、アメリカ国家は経常収支で慢性的赤字体質になった。

貿易赤字を縮小するために輸入製品に高い関税をかける。中国はその報復としてアメリカからの輸入額に匹敵する高関税をかけるが、もともとアメリカに比べて輸入額が小さく、関税競争も「弾切れ」の状況だ。

一方、中国はロシアの弱体化をしり目に社会主義国の代表として覇権主義を拡大、一帯一路構想を掲げて陸上、海上で拠点づくりを急ぐ。さらに軍事化へと向かう。

知的財産権の侵害、国有企業に補助金をつぎ込み先端技術で覇権を目指す。これにアメリカは危機感を持って中国をたたいている。政治体制の違う国だから中国は何でもできるだろうが、そこは国際慣習がある。アメリカはあらゆる国際会議を使って反撃するだろう。

中国の常識は世界の非常識になる場合がある。

今回も中国の不公正貿易を含めて知的財産、国有企業への補助金はWTO改革に関する問題でAPECにはそぐわない(?)がペンス副大統領はやってのけた。

米中の批判応酬でAPEC首脳宣言も発表できない異例の事態になった。

APECらしい議題と言えばインド太平洋インフラ構想vs一帯一路構想だろう。中国は17兆円支出するというがアメリカは約7兆円だ。

日本はどちらにもいい顔をして板挟みの状況だ。習主席からエールを送られ、トランプ大統領との友好関係も仲介役としては役不足なのだ。マクロン大統領、メルケル首相は国内問題で難問を抱え、メイ首相はEU離脱で国内は混乱している。

比較的安定なのが日本なのだが残念だ。


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