米国民の7か国の首脳の信頼度調査で、1位マクロン59%、2位安倍57%、3位メルケル55%、4位トランプ48%、習主席39%、最下位はプーチン21%だったと読売新聞(2018.11.7)が伝えている。
米国の民間調査会社が今春実施した「国際問題の解決」に当たって7か国の首脳の信頼度をたずねる調査結果だ。
マクロン、メルケルさんは国内で右翼ポピュリズムの台頭で政権も不安定になってきた。安倍さんがどうして2位なのか、そしてトランプさんは国内では評価されても国際問題の解決では逆方向と米国民の良心が反映されているのか。
習主席は覇権主義でアメリカに代わろうとしていることを脅威とみているし、プーチン大統領はロシアンゲート事件で米国民は厳しい見方をしている。
1位のフランスのマクロンさんは、余り印象がない。25才年上の元教師と結婚したぐらいで、最近ではフランスも極右ポピュリズムの台頭で内政は混乱しているようだ。襲撃未遂事件も起きている。しかし、欧州を変革しうる人物として評価を受けているようでトップになったのもある意味では頷ける。日本での報道が少ないせいか。
2位の安倍さんには驚いた。国際的問題を解決出来るとみられているのだ。外交が得意と海外を飛び回っているが北朝鮮との拉致問題、竹島問題や慰安婦問題での対韓国、尖閣諸島、領海侵犯問題の対中国、そして北方4島返還問題での対ロシアと問題は一向に解決に進んでいない。
拉致問題は独自のパイプを持たないために米朝会談時にはトランプ大統領に口添えを依頼するほどだ。しかし、それでもアメリカが信頼するのは常に日本の政権は米国大統領との信頼関係の上に成り立っていることに安心感を持っているのではなかろうか。
3位になったドイツのメルケルさんは首脳会議でも一番長く世界をリードできる政治家と思っていたが、ここに来て難民受け入れ問題で反発を買い21年に政界を引退する事になった。今後は求心力も落ちるだろうから新しい首相を選ぶ動きになるノではないか。
4位がトランプさんだ。国内では「保護主義」「偉大なアメリカを再び」は人気があるが「国際問題を解決」での信頼度は落ちるのだろう。中東問題、G7,G20首脳会談では孤立化しとてもではないが問題解決ではなく、問題を起こす立場になっている。北との非核化も会談はするが内容がなく失望だ。ミサイルが飛んでこないだけ貢献しているのか。
中国は覇権主義で世界におけるアメリカの立場を脅かす立場になってきた。2030年にはGDPでアメリカを抜いて世界第一位になる予想も出ている。国際機関への拠出金を増やせば更にアメリカを追い落とす可能性もある。
ロシアのプーチンさんは国内の経済も沈滞しロシアンゲート事件でも疑惑が浮き上がっている。信頼度が最下位は当然だろう。
やはり世界のリーダーになるには「国内政治も安定」なのが一番だ。国内が不安定では世界のリーダーにはなれない。
アメリカの良心の一端が見えた感じだ。
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2018.11.6掲載
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