2018年11月18日日曜日

大型加速器ILC:宇宙や私たちのことを知りたいが、7000億円投資の是非


NHK おはよう日本 2018.11.18
大型加速器ILC(国際リニアコライダー)を建設し研究すれば、宇宙や私たちのことを知ることができるというのだが、その建設費が7000億円超で各国負担もはっきりしていない。日本も先進国一債務国だが、日本国内に建設する是非が問われている。

ビッグバン以降の宇宙、私たちは量子物理学では粒子からできている。粒子が質量を持ち宇宙を生み出し、物質世界を生み出している。

「ビッグバン」→「ヒッグス粒子」→「ヒッグス場」→「粒子が質量」→「物質世界」→「宇宙」ができている。

NHK おはよう日本 2018.11.18
そのビッグバン直後を再現し、物質に質量を与える「ビッグ粒子(宇宙の成り立ちに重要な役目)」の性質を詳細に調査するためには光速に加速した電子、陽電子を正面衝突させ出てくる粒子を観測するためには超高エネルギー加速器であるILCが必要になるのだ。

日本でも1990年代に高エネルギー加速器研究機構を中心に構想があったそうだ。海外でも類似の構想があったが2004年に基本技術を統一し2015年に完成を目指すという。

ところが、建設費が7000~8000億円かかるために、日本学術会議に、その是非の検討が依頼され近く報告書が出るといわれ注目されているが、厳しい内容になるのではないかと言われている。

一国では負担できない。建設後の維持管理費もわかっていない。また、今までも研究費が削減されているがさらに少なくなるのではないかと危惧されている。

一方、誘致したい宮城県、岩手県は東北地方太平洋沖地震からの復興に寄与させたいようだ。ILCが建設されれば経済効果、人口増、周辺機器の開発企業の進出など期待できるのだ(NHK おはよう日本 2018.11.18)。

宇宙の起源、謎の物質「ダークマター」の存在など興味は深いが、1091兆円の国、地方の債務、格差社会、貧困生活者の救済のことを考えると判断が鈍る。

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