菅政権が支持率を39%に落としている。30%台の危険水域だが、立憲、国民、社民の連立政権の可能性も出てきたのではないか。そのためには「まとめ役」のリーダー?、この難局を転換できる政策を国民に示すことができるかが課題になる。
ところが朝日新聞(2020.12.22)の世論調査では野党第一党の立憲の政党支持率は相変わらず5%、国民、社民は0%で自民の38%に引き離され、投票先も自民41%に対して立憲14%、国民1%、社民は0%で政党存続の危機だ。
これじゃ当座は政権交代できる状況ではないが、読売新聞2020.12.22の「政治の現場 衆院選の足音」を見ると最大野党が100人超で過去に政権交代した例があるというのだ。
それによると、立憲151人(衆院108人、参院43人)が現在の勢力であるが、09年に民主党が政権奪取した時は民主党115人、2012年に自民党が取り返したときは118人で議員数から考えると政権交代の可能性もあるのだ。
しかし立憲は合流を急いだために「政策のまとめ」もできず副作用も大きいという。国民は対案で自民政権と対峙するというが議席数の多い自民に丸め込まれる危険がある。社民は政党存亡の危機で期待はできないか。
でも09年の時の「政権交代しませんか」の民主党のキャッチフレーズは小沢さんという強力な「まとめ役」がいた。そして国民は安倍、福田、麻生と続く自民党内の政権のたらい回しに批判的だった。政局は常に「解散総選挙」が念頭にあり、それが「いつだ」が大きなテーマになっていた。
そこに小沢・民主党が割り込んで政権交代の期待感が出てきた。メデイアも同調した。
一方、2012年の自民党が政権を取り戻したときはどうだったか。
当時の総裁は安倍さん、国民は民主党政権に批判的だった。政局は「いつ解散総選挙か」の一色だった。経済は長期デフレ、円高、株安に悩まされていた。
そこに安倍総裁が「市場にカネを流せば円高から円安になる」、「そんなことがわからないのか」と自民党の新人候補まで街頭演説していた。そして日銀総裁を更迭して量的緩和に踏み切った結果、当初はそれなりの成果を得て安倍さんの評価が高まった。
自民党は政策で民主党政権を倒したのだ。しかし、野田政権は「前に進める政治を推進」した。党首討論で政治改革など約束を守ってくれれば明後日解散するとの発言し、解散総選挙になったが、民主党は惨敗した。後になって野田さんが予算委員会で「安倍政権は約束を守っていない」と批判した。安倍さんは約束を守る政治家ではないのだ。
政権中に東北地方太平洋沖の巨大地震、津波により福島第一原発の放射能事故を起こした。その対応に菅政権は批判にさらされた。
しかし、今、安倍政権、菅政権は新型コロナウィルス対策で四苦八苦、安倍政権は対応で不満を買い安倍さんは政権放り出し、後を受けた菅政権も経済再生と感染防止の両輪で政策を運用したが前のめりだったGOTOトラベルも感染拡大が止まらず全国一律の一時停止になった。業界を救済するつもりが逆に混乱を巻き起こす結果になった。
ここで野党はインパクトのある政策を打ち出せれば国民の支持は一気に野党になびくことになる。党内のごたごた解消に腐心するのではなく、一本の政策で生き返るチャンスがあるのだ。
安倍さんは事あるごとに「あの悪夢のような民主党政権」と揶揄していたが、近いうちに「あの悪夢のような自民党政権」になる日が近いか。
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