朝日新聞(2024.3.19)の「派閥の蹉跌 岸田派解散 想定外の激震」の記事を追ったら党三役経験者が、小泉純一郎元首相の言葉を引き合いに「岸田さんは小泉さんより自民党をぶっ壊している」とコメントしたことが目に留まった。
小泉さんは「自民党をぶっ壊す」「私の政策に反対するものはすべて抵抗勢力」と批判し自民党重鎮をだまらせ、反対が多かった郵政民主化を達成した。これに反対した綿貫さんや亀井さんが離党し、新党を結成した。
しかし、小泉さんは最後に「自民党をぶっ壊すのか」と質問され、「ぶっ壊す必要はない」と政治生命に区切りをつけ去っていった。
小泉さんは清和会に所属し、森政権の時は清和会会長として支えた。加藤さんや山崎さんが森政権打倒を訴えていた時、小泉さんはそれに同調しなかった。
森内閣の支持率が18%になったとき、皆の反対を押し切り総裁選に出馬し、本命の橋本さんを退け、総裁、総理になった。
この時から組閣も派閥の推薦は受けず、官邸主導の人事を行った。幹事長にはYKKの一環である山崎さんを登用、外相に小泉総理を支持していた田中真紀子さん、民間からは竹中さんを登用し経済財政諮問会議を主導させた。
一世を風靡するような感覚を国民に与えたものだが、郵政民営化も米国の年次要望計画の中に入っていて、郵政の甘い汁を米国にも与えたことになる。この時以来、政府の政策は米国の言いなりと感じることが多きなった。
自民党をぶっ壊すには世襲制もぶっ壊さなければならないが、小泉進次郎氏を後釜に政界を引退した。その進次郎が今、次の総理に期待する2番目に名前が挙がっている。トップはいつも石破さんだ。
一方、岸田さんにとって「政治とカネ」問題で自民党は最大のピンチにかかっている。派閥のパーテイー券のノルマ以上を不記載で還元し裏金とし岸田さんはまず、政治活動や個人の生活に使っていた疑いが出て、岸田さんは派閥の解消に手を付けた。カネ、人事で派閥に頼らない運用をするという。しかし、政策集団としては存続させるようだ。
小泉さんは党内でいろんな意見が出ることに「私の政策に反対するものは抵抗勢力」と排除したが、岸田さんは自民党存在の基盤である派閥の解消を目指したのだ。
今後自民党はどうなるか。派閥の代わりに政策集団はよいという。○○派という代わりに○○会とひょぷ減が変わるのだ。安倍派ではなく清和会ということになると何ら変化はないのではないか。
自民党改革は3年以内に反故になる可能性は100%か。
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