主流派経済学者こぞって反対していたリフレ派の異次元金融緩和策だったが、正式な効果の検証もせずに 終わらせ、「緩和な利上げ」の政策転換し、やっと金融政策の正常化を目指すことになった。これも安倍さんが亡くなったための動きだと思う。
安倍さんが総理に就任した時、円高、株安で日本経済は苦しい金融政策をとっていたが、リフレ派の市場にカネを流せば、円安になるというアドバイスで安倍さんはリフレ派金融政策を採用した。
時あたかも安倍さんに味方した。日本の円高、株安に海外の投資家が日本に狙いをつけ投資に向かっていた。円高は円安に、株安は株高に転換することで、経済界、市場、国民は「さすが安倍さん」と称賛し、その後の政局に大きく影響を与えた。
慎重な白川元総裁は慎重に緩和策を採用していたが、安倍政権の性急な要望に応えず、任期をか月残して辞任した。安倍政権はリフレ派経済学者を日銀に送り込んだのだ。
後を黒田前総裁が就任、安倍さんの意向を推進するために「2年で2倍」の語呂のいいキャッチフレーズで目標を示したが、物価上昇2%の目標達成はなかなか難しい。マイナス金利などあらゆる手段で目標を目指した。
しかし他の先進国が金融緩和でインフレの傾向が出た、利上げに踏み切った。しかし日本だけが目標達成が難しいのは日本経済の本質に問題があるのではないかと誰でも考えた。
要は、高齢化、人口減、企業の人件費=コストの考えが市場も縮小、他の先進国に比べて早い高齢化、人口減傾向に問題があったのではないかと私も思う。
ところが最近、消費者物価が3%を超える事態にもなり、2%をクリアーする機会が増えたが、実質賃金は22か月マイナスだ。
物価は円安による輸入物価の高騰で上昇している。3%程度の賃上げでは物価上昇に追いつかない。岸田総理は経済界にさらなる賃上げを要望、経済界も労働者、国民の生活苦を解消するため賃上げの動きを作った。経済界から「金融政策の正常化」「金利のある社会」の話が出てきた。
今回の春闘で5%を超える賃上げを達成したが、問題は中小企業だ。企業の70%は中小企業だからここを賃上げしなければならないが、経営者は「賃上げの原資」がないという。
さらには、米国の「利下げ」の動きも気になる。米国が利下げすれば日本との金利差が縮小し、再び円高か。140円台になるのか。株価はどうなる。今は半導体関連で株高だが、半導体の動きは難しい。
我が国は、先進国で先頭を走る人口減、高齢化にしっかり対応し物価上昇の限界を知るべきだ。日本は脱デフレだろうが中国はデフレの突入か。
海外の経済政策導入から日本の独自の経済政策を作り出せないか。
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