2009年12月14日月曜日

「政治が変わる」のなら、どんなことも許すのか


「どんなことでも」とまでは言わなくて、「少々のこと」と言うべきか。

 何やら民主党政権もおかしい。

 中国に行った小沢さんのゴリ押しで、「無理」と判断されていた天皇と習・中国副主席会見が急遽決まったという。慣例上からの是非が議論されているが、内閣の要請があったとは言え、政治利用の疑念は消えない。鳩山さんは「特に日中関係を発展させると言う判断は間違っていない」というのだが・・。

 小沢さんのライフワークである草の根外交の長城計画で共に中国に行く細野副幹事長がテレビの取材で、トップ会談が予定されているとコメントしていたが、日本のトップは小沢さんなのか。こんなことを言うと完全におかしな政治構造になる。

 マニフェストに対する考え方、財政規律の考え、米軍基地問題などで鳩山さんの考えがフラフラしているように見える。基地移設問題では、どちら就かずで、二進も三進もいかなくなってきた感がする。これに08年サンフランシスコ連邦地裁のジュゴン訴訟も絡んでくるらしい。

 一方、辺野古移転では、埋め立てに大きな利権が絡んでいるらしい。利権問題で責任をとった元防衛事務次官の守屋さんの話だが、辺野古移転でも問題は消えない。

 そして民主党政権の総理、政権与党の幹事長という2人が、政治資金規正法違反疑惑に絡んでいる。そんな政治家が日本の政治を動かしている。鳩山さん自らの政治資金疑惑では、自民党も追求のためのプロジェクトチームを立ち上げ、通常国会で追及するらしい。これが理由で、国会審議が滞る恐れがある。

 国民に負託された民主党国会議員の多くが、小沢さんの顔色を見ながら行動しているのも問題だ。これでは民主政治ではなく、独裁政治のはじまりである。こんな議員に1人年間1億円モノ歳費を税金から拠出していて良いのか。国会議員は全国民の代表として行動しなければならない。

 鳩山さんは国民にメッセージを送れていない。官邸内の会見やぶら下がり会見では、誠意ある対応をしているように見えるが、ブレたり、決断できていないようにも思える。しかも政権内での意見の相違、官邸と与党・民主党とのコミュニケーションの欠如は、官僚につけ込む隙を与えることにならないか。「政治主導」が危うくならないかと心配になる。

 そして、数合わせの安易な3党連立はどうか。鳩山さんは「政権運営のベースは、民主党政権」と言うが、老練な国民新党の亀井さんとの太刀打ちは難しい。連立に拘るなら鳩山政権は危うくなるし、民主党に飲み込まれるようでは、社民党、国民新党は消滅の危険もある。

 政治にも規律がある。

 「国会審議の確保」・・国会審議に支障を来すようなことがあってはいけない。今までの総理の辞任会見での口癖は、「国会審議に支障を来す」だ。

 「政治家の道義的責任」・・当たり前のこと。政治家には特に必要で一般人よりも高いレベルの責任がある。「知らなかった」ではすまされないのだ。

 「滅私奉公」・・自分の名誉のため、自分の力を増すため出はなく、国民のために行動すべきである。故人の利権に走っては行けない

 「民主主義の厳守」・・一人の政治家に権力が集中する政治体制は避けなければならない。

 鳩山民主党政権は、まだ3ヶ月しか経っていない、鳩山さんは人柄が良いと言うことで許して良いのか。こんな政治規律に反する政府、与党を糾弾すべきではないか。

 12月上旬のテレビ朝日世論調査(回答者数571にん)で、内閣支持率が56.2%、民主党支持率は43.8%になったという。難問山積で政権内がゴタゴタしたようにみえた結果なのだろう。

自民党は今、政権復帰への力はない。民主党政権が何らかの形で続くだろうが、もっと襟を正すべきだ。

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