2009年12月21日月曜日

自民党よ 「少しは変わった」と言えるか


鳩山内閣の支持率が50%を切って48%に急落した世論調査(朝日新聞2009.12.21)が発表された。鳩山首相のモタモタ感、政権発足当初の閣僚の勢いが亡くなってきたのが原因だろう。技術系の首相だから、政策課題にいろんな条件を絡めて、一番よい結果を出そうとするから途中過程で揺れるのは当然かも知れない。

 それでも、政党支持率では、民主党42%、自民党18%で圧倒的な支持を得ている。まだ国民は民主党政権で「政治が、何か変わりそう」な期待を持っているのだ。鳩山さん自身の問題かも知れない。

 しかし、その鳩山さんの政治献金疑惑でも、40%が辞任すべきであると言うが、54%は辞任の必要はないと言う。鳩山さん自身は「知らなかった」と弁解するし、小沢さんのような悪事性は低いと判断しているのだろうが、脱法行為の疑いもある。「知らなかった」ですまされる程、甘くはないと思うのだが・・。

 これらの状況は、逆に自民党に有利に展開できる可能性がある。

 通常国会での審議を考えたときに、鳩山さん及び鳩山政権にとっては苦難が続くだろう。第2次補正予算、赤字国債発行での財政規律の問題では自民党政権時の違いを争える。マニフェストの初志貫徹か、臨機応変かでは自民党の現実重視で議論できるし、税制改革では増税なき財政再建の難しさでも民主党政権と渡り合える。

 自民党は、「変わろうとしている」ことを国民に示さなければならないが、今まで何をしてきたのか。

 「政治とカネ」では、二階さんの処分で従来と同じような対応に終始したが、中堅議員からの猛反発で役職を降りた。本人が議員辞職でもしていれば、もっと状況は変わっていたはず。民主党が繰り出す政策に何ら反論できていない。これでは間違っていたことを認めるだけだ。鳩山政権にはビジョンがないと言われている。自民党にこれが成長戦略だというビジョンはないのか。今一番大事なのは生活苦難者の救済と雇用創出であるが、何も政策がなかったのか。

 さらには、悪い情報ばかり目に付く。離党者も続いている。自民党は消滅するしかないとか、名称を変えて出直すしかないとか、ネガテイブな情報ばかりだ。

 今、民主党政権は、理想から現実への直面で大きく揺れているのだ。まず自民党は変わってきていることを示せ。

 まず、総選挙敗北の総括をすることだ。森さんや青木さんら今まで政権を維持してきた長老に気兼ねしていては、自民党は変われない。世代交代も進めることだ。来夏の参議員選では思い切って長老は辞退すべきだ。「政治とカネ」の問題では、党内で厳しく対応すべきだ。

 そして、成長戦略のビジョンを示せ。政権の座から滑り落ちると、莫大な情報を持っている官僚組織からも遠ざかることになるが、民主党に出来ないことを先んじてやることだ。

 自民党には、しっかりしてもらわなければ、健全な二大政党制は難しい。民主政治を守るためにも、自民党は今までのしがらみから脱皮し、がんばらなければならない。

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