2010年7月31日土曜日

ねじれ国会:自民党は復権に向け信を得るチャンスだ


「ねじれ国会」は、野党の出方によっては法案、人事案件が停滞する可能性があると過去の事例を挙げて暗いニュースが流れるが、対応次第で自民党は復権に向けて信を得るチャンスでもある。

国会で法案を真剣に審議すれば、政権与党の一方的な政策を廃して、国民全体のためによりよい内容の法案に近づける。そのためには、委員会での審議に十分な時間を確保することが必要であり、通年国会で審議時間を確保する国会改革も必要になる。

野党提案の法案、政策であっても政権党の都合によって無視して葬り去ることは出来なくなる。

ねじれ国会は、これから3年は続く。民主党が衆院で318議席持っているとは言え、ごり押しの強行採決の繰り返しは出来なくなる。

先の国会での郵政改革法案のように、自民党は民主党の強行採決を批判していたが、自民党だって政権を握っていたときには、同じような強行採決を繰り返し、民主党は批判していた。

民主党も自民党も、今まで通りだとお互いに批判しあい、国会が空転することになる。

こんなことを繰り返していては、自民党に復権のチャンスは遠のく。

今回の参院選では、各党の獲得票数を見ても自民党は選挙区、比例区共に民主党を下回っている。世論も民主党が混乱しているが、それでもまだ自民党に政権を執らそうとは考えていないようだ。もうしばらく様子見か。

ここで自民党は、国会で「大人の対応」をすべきだ。何でも反対、「反民主」一辺倒ではなく、国政に責任のある対応をすれば、政権に戻る国民の信を取り戻せるチャンスになる。

自民党は、成熟した政治へ一歩を踏み込んだら同化。

谷垣さんは地味すぎて、自民党のイメージチェンジに不向きであると、総裁の交代を訴える動きもあるが代わりになる人材がいそうにない。

でも「権力闘争の政治」から「成熟した政治」へ向かうのだから地味な谷垣さんで良いのではないか。老練な議員も沢山いる。

さらには、自民党の地方の支持基盤はまだ良さそうだ。小泉さんにぶっ壊されたと思っていたが、今回の選挙の結果でも伺える。逆に民主党は労組などの組織に頼りすぎ、小沢流の利権誘導の票集めで古い体質をさらけ出した。参院選の総括でも「風頼る」ではダメだと記している。

議席数に拘った強硬手段よりも、政策に対する国会審議で自民党は復権できるチャンスがあるのだ。その姿勢を見せて欲しい。

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