2013年3月21日木曜日

東電・福島第一原発の仮設現場、ネズミによる電源喪失のお粗末

原因となった仮設配電盤
今後は室内配電盤に変更するという
朝日テレビ報道ステーション
2013.3.20

廃止に向けて復旧作業が続く東電・福島第一原発の仮設現場、ネズミによる電源喪失のお粗末さには唖然とした。今でも一歩間違えば再び放射能汚染を加速する危険がある現場は、仮設装置だらけで、東電の安全意識の低さには驚くばかりだ。

停電で冷却装置が止まったが、基準である水温が65℃まで上がるには、まだ3日ぐらいの余裕があるとの東電の発表に、又かの不安がよみがえった。

当初原因は不明としていたが、分かるに従い配電盤が原因らしいという。しかし、驚いたことにこの配電盤は仮設だというのだ。仮設と言ってもトラックに乗せたままの仮設配電盤なのだ。すでに事故後2年が経過しているというのに、何故、仮設なのか。

配電盤内の焦げ付いた跡
更に、配電盤に焼け焦げた跡が見つかり、近くに25cm位の死んだ小動物が見つかったらしい。端子の間隔が15cmだから跨げばショートする。

仮設配電盤内にネズミが入り込んでショートさせ、電源喪失に至り、9つの重要設備で機能が停止したのだ。常設配電盤ではネズミなどの入り込みは防いでいるので、今後は建屋内の配電盤に変えるという。

東電という会社は不思議な会社だ。重大事故に結びつく事象が出ない限り対策をとろうとしない。2年もの間、今のような状態だったとはあきれかえる。

ビニール廃刊からの水漏れ
更に、テレビの映像を見ると、ボルトでのつなぎ合わせだけの汚水タンク、水漏れの激しいビニール製配管が地面を這っているのだ。

停止しているとはいえ、今でも危険な設備であることに違いはない。否、大事故を起こした設備なのだから、その危険は遙かに高いはずだ。

先のNHKスペシャル「メルトダウン」の検証番組で、調査に当たった一人が「思いつく対応策は、すべて失敗だった」と言う意味のコメントをしていたが、この仮設配電盤もその一つだったのか。

ボルトでのつなぎあわせだけの
汚水タンク
もっと真剣にやれないのか。

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