2013年10月12日土曜日

地震予知は、GPS解析とスロースリップ前兆で可能ではないか

日本経緯度原点 
3.11東北地方太平洋沖地震で東に27cm移動した
ために原点値を改正したという
日本経緯度原点 東京都港区
2013.10.12
地震予知は、GPSとスロースリップ前兆解析で可能ではないか。そんな気がしてきた。国の有識者会議は「南海トラフ地震の予知は困難」として、従来言われていた「東海88%、東南海70~80%、南海60%程度」としていた予測を、「南海トラフM8~9,30年以内に60~78%」の確率に一本化したという(朝日新聞2013.7.4)。

地震発生のメカニズムだってまだ分かっていないのに、予知など出来るはずがないというのだ。

東北地方太平洋沖地震で全く想定していなかったM9の発生を予知できなかったということは地震学者にとっては衝撃だったろう。歴史を顧みれば890年代に貞観地震という巨大地震があったことが分かった。それ以降専門家の地震予知は想定をはるかに超える内容になった。

実際に地震発生前に、その前兆をどうして捉えられないのか。

私の記憶では、関東大震災発生時、御前崎あたりでたまたま測量をやっていて、地殻の変動を経験したということを何かで読んだことがある。そこで地殻変動が一つの方法ではないかといわれていた。これは貴重な経験になるのだ。

予知技術としては、動物の異常行動、VAN法、大気中のイオン濃度測定、FM電波の異常、地震学者の間でも認められている井戸水位の変動が上げられているが、異常値を観測したために地震予知を公開したが、未だ的中した例はない。唯、不思議なことに公開していない事例では的中しているのだという。

そして最近は、東大名誉教授の村井先生がGPSで地殻の隆起、沈下を解析した結果、この手法が予知には有効ではないかと提唱している。

それによると、変動幅が1週間で4cmを越えると大地震のトリガーになること、四国、九州、紀伊半島で前兆が見られること、東海、東南海との三連動ではなく、南海地震単独の発生で、今年12月~来年3月ごろという(SAPIO2013.11)。

京大の鎌田先生も、高知県室戸岬、室津港で地盤の隆起を港の水深で計る昔の言い伝えを検証した結果、2035年に南海地震の発生を予測している(サンデー毎日 2013.9.23)。

東大地震研究所の瀬野先生は、南海トラフ巨大地震を解析した結果、宝永型地震と安政型地震に分類でき、次は安政型地震で次の東海地震は200年先ではないかという(地震 第64巻 第2号)。

そして、スロースリップも重要な前兆だ。東日本太平洋沖地震を事後検証していた研究者が、発生前にスロースリップが南下し、止まったところがこの大震災の震源域であったことを突き止めた。

スロースリップは、貯まった歪を感じることなく開放するので寧ろいいことのように考えていたが、近くのアスペリテイーで巨大地震が発生すると、スロースリップ域もすべるという研究が出てきた。

これから更なる研究、検証を経て予知技術として信頼性を高めていく必要があるが、GPS,スロースリップの解析は有効は巨大地震の予知技術ではないかと思われる。

GPS  岡山県内のブルーハイウェイ
にあるSAかPAにて
2004..8.12
現在は全国に1240カ所設置されている













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