読売新聞(2019.12.18)の「日米共同世論調査」で日本人がトランプ大統領をどう見ているか、参考になる調査結果をもたらした。日本の政府はアメリカ大統領と良好な関係を築くことで政権維持を図ってきた。しかし、今のトランプ大統領を頼る安倍総理の異常なまでの友好関係(?)を見直す時ではないか。
オバマ大統領が伊勢湾サミットで日本に来れば付きっ切りのアピール、急きょ広島まで同行する始末だ。そして未だオバマ政権でありながらトランプさんが次期大統領に決まればいち早くお土産を持ってトランプ詣でをやる。執拗な政治ショーはむしろ恥ずかしかった。オバマ政権から「今はまだオバマが大統領だ」とクレームがつくほどだった。
そして今回の調査で
「トランプ大統領の再び当選する方がいいか」との設問に「そうは思わない」76%で、「再び当選する方がいい」14%を大きく引き離した。さらに「外交の基本姿勢であるアメリカ第一主義を評価するか」では「評価しない」が75%で、「評価する」はたったの15%だった。
世界がトランプ大統領の「アメリカ第一」「保護主義」に引っ掻き回されている現状を日本の国民は良くないと思っている。早く従来の世界での立ち位置を回復してほしい思っているのだ。地球温暖化での「パリ協定」離脱、米中貿易戦争での世界経済の下降リスク、米軍駐留費の増額要求で同盟国関係にひずみを生じさせている。その隙間をぬって中国、ロシアが暗躍してる。
米国民ばかりでなく、日本国民も危惧しているのだ。
「日米安保条約は役立っているか」の設問に「多少役立っている」が51%、「大いに役立っている」22%で日本国民は期待している。米国民も同じ考えだ。
しかし、尖閣諸島問題では中国が領海侵犯を侵している現状ではアメリカもなかなか動きが鈍いが、トランプ政権はやっと「日本の施政権の範囲にある」と言及した。オバマ政権時もなかなか認めなかったのだ。
我が国に駐留する米軍は日本を守るのが目的ではなく、アメリカの世界戦略の一つなのだ。沖縄の海兵隊もアメリカが海兵隊組織を維持するには沖縄に基地があることが一番安くつくのだ。それでも駐留費を5倍にしろと言う。今2000億円として1兆円にもなるのだ。
北朝鮮が「核ミサイル開発をやっているが脅威と感じるか」との設問に「大いに脅威を感じる」は日本が58%、アメリカは29%、「多少脅威に感じる」は日本26%、アメリカ46%で日米で北の核、ミサイルの考えが大きく違っている。トランプ大統領の北への姿勢も影響しているのか。
兎に角、トランプ大統領とは距離を置いた関係を築くべきだ。知日派と言われる共和党のアーミテージさんも「いつまでも続くわけではない。方針が変わる可能性もある」と警告しているほどだ。
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