東京五輪開催が危うくなってきた。欧米での新型コロナウィルスによる感染拡大はマクロン大統領、メルケル首相、トランプ大統領が行っているように「戦争」状態なのだ。戦争を理由に「中止」決定すべきではないか。
「延期」論も出てIOCは4週間以内に検討するというが、この新型コロナウィルスのオーバーシュート現象が収まる保証はどこにもない。選手の健康、安全を考えれば「中止」だ。
大学の専門家が経済的損失を予測している。1年延期した場合は6400億円、中止した場合は4兆5000億円という。でも新型コロナウィルスによる経済損失はもっと大きいはずだ。
IOC,JOC,組織委員会の委員や理事の中に「延期」論を打つ人間が出てきて、そのたびにトップが否定、「予定通り開催」を訴えていたが、IOCも各国の「延期」の訴えに動かざるを得なかったのだ。
その中でカナダは、夏季開催であれば「選手を送らない」という。初めての不参加表明だ。
安倍総理もG7電話会談で「完全な形で」開催を了承されたといっていたが、ここに来て、やっと「今、開催できる状況ではない」と言い出した。「延期」も臭わせたのだ。今夜、トランプ大統領と電話会談するという。トランプ大統領は、「延期」論を打っていたが、安倍総理はどんなときもトランプ大統領頼みか。
聖火リレーも見送りランタンを車に積んでの移送という。リレー会場に人が集まるのを避けるためらしい。
日本は何とかオーバーシュートになるのを抑えているが、イベント自粛解除が出た途端に公園やイベント会場に人が集まりだした。安倍総理が「気が緩むと今までの努力がぶっ飛ぶ」と危惧していたが、そのとおりになりそうだ。
今、世界のトップ政治家は新型コロナウィルスの「戦争」に対応している。
今まで戦争というとアメリカは米国本土ではなく他国の領地でドンパチをやっていた。犠牲者は若い米軍兵士だった。ところが、今、米国の人口の1/3が新型コロナウィルスの感染者で、死者も出ている。大統領選を控え、当初の楽観論から危機感を持ち経済対策を打ち出しているが市場の不安は消えず、株価は下落だ。
新型コロナウィルスによる「戦争」状態だから、東京五輪は「中止」なのだ。たとえ1~2年「延期」したとしても、その時にまた同じような議論が進み埒が明かない。
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