臨時国会を前に何の審議もしないで9月25日、10月22日の解散風が吹いてきた。何時ものパターンで「自民の勝ちに不思議な勝ちあり、民進の負けに不思議な負けなし」の結果になるのか。しかし今回は安倍政権も政策論争では不利な面があるが、野党も民進のゴタゴタ、離党騒ぎ、共産との共闘など問題を抱え決して有利ではない。
民進党が共産党など野党共闘すれば自民党と対等に闘うことが出来るのだが、どうなるか。前原さんが就任挨拶で各党挨拶回りしたが共産党だけはコーヒーも出て歓待された。「共闘を」と言えばすかさず松野さんが「そうしましょう」と笑顔で答えた。でも民進党全体ではそうはいかないのだ。
それにしても今回の解散総選挙は多くの政策課題、争点を抱え有権者の判断を仰ぐ必要がある。何時ものように不利な政策は争点隠しし議席獲得と見れば豹変し大上段に掲げる自民党政権は好まない。
安倍政権一強で、経済政策でも成果が見られた前回は「他の内閣に較べてマシ」と言う事だったが、今回は「安倍総理が信用できない」が内閣支持率下落の要因になっている。
しっかり、争点を明確にすべきだ。
憲法改正では安倍総理は2段階改正を考えている。一回目は9条1,2項を維持し、自衛隊の存在を明記し、2回目に2項を削除して9条改正を達成する方法だ。自民党もそう考えているようだ。でも公明党は慎重派だし、国民は早急な改正は望んでいない。
森友、加計学園疑惑に見るように戦略特区構想も行政上の公平性に欠ける。お友達が新しい事業者になる依怙贔屓は許されない。安倍総理自身、説明責任に欠けているし夫婦揃っての悪巧みは許されない。
恐らく選挙となると80項目以上の政策課題が上げられるだろう。
消費税増税、財政出動か財政再建か、アベノミクスをどう考えるか、2%物価目標の評価、異次元の金融緩和の出口戦略は総理が「2%物価目標」に拘るから日銀が方針転換できない。2020年の財政再建、森友学園疑惑での国有地格安払い下げ、官僚の忖度政治、北朝鮮によるミサイル発射での軍備拡大の是非、諮問会議、審議会重用での国会審議軽視など行政改革に改善が多い。
大義名分がないまま民進党の不安定、野党共闘のゴタゴタ、小池新党が固まる前の解散断行での自民党議席確保は姑息な手段だ。
民進党も不甲斐ない。政権交代を目指せる政党と言うが、民主党政権時のダメさ加減が尾を引いている。その時、権力の二重構造と批判された小沢さん(現・自由党)と前原さんが関係修復をしようとしている。
政策、自分の立ち位置が不明確になり細野さんが離党し、小池さん、若狭さんと新党形成を目指しているが旧細野グループの2議員が離党し加わるようだ。
離党し渡り歩いた議員は「自分が選挙で勝てること」が第一目標で動く。そしてそのような人たちは落選の憂き目に遭ったり復党を待つことになる。
この時期、民進党で踏ん張る心意気のない議員に何が出来ると言うのか。小池新党、若狭さんの「日本ファーストの会」、細野新党も今回の解散で支持が得られるか。総選挙を経る毎に落選者を出す運命ではないか。
民進党に関連するニュースが出るとゴタゴタ問題だ。民主政治確保のためには健全な野党第一党の存在が必須だ。メデイアも含めて民進党を育てる姿勢が必要ではないか。
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