2017年9月9日土曜日

7日、日ロ首脳会談:安倍総理! プーチン大統領のほうが一枚上手では

7日の安倍総理とプーチン大統領の日ロ首脳会談はプーチン大統領の強かさを浮き彫りにした。相手が一枚上手だ。対北制裁で安倍総理は圧力を掛け北の政策変換を狙って各国首脳を説得したが、プーチン大統領は圧力より対話、監視と投資の必要性を主張した。

「ロシアが動けば中国も変わる」と高をくくっていたが安倍総理の判断ミスだった。外交が得意のはずの安倍さんも「自分が説得すれば事態も好転する」と安易に考えていたようだが、対北では日米と中ロでは考えが違う。国連安保理決議もロシアが拒否すれば効果なしだ。

日米は制裁強化で石油の禁輸、繊維製品の輸出禁止、出稼ぎ労働者の雇用禁止、資産凍結などが新聞で報道されているが、石油禁輸は中国が実施すればロシアが変わって援助する。出稼ぎ労働者で北は外貨を稼いでいるが、ロシアは北の労働者受け入れ建設作業などに従事させている。

ロシアと北朝鮮の金体制には特別の関係がある。何かで読んだことがあるが北が帝国主義と闘っているときのリーダーが金日成でロシアが北朝鮮の指導者を決める時、ロシア領で反帝国主義闘争をしていた金日成を主席に祭り上げたのだ。金日成は何の根拠もなく成り上がった。それが今、金正恩委員長で3代続いているのだ・・正確さには問題があるが経緯はこんな感じだ。

ロシアが北に制裁など加えるはずがない。金体制は維持するのだ。そして中国が支援に尻込みすればチャンスとばかりに援助に出てプーチン大統領がキーマンとなる。

中国もロシアも今の北朝鮮との関係は維持したいのではないか。互いに緩衝地帯になるのだ。

一方、北方4島問題は、プーチン大統領は経済共同開発を優先する。ロシアの経済はクリミア半島問題で経済制裁を受けているので相当落ち込んでいる。極東開発には自国の資金ではなく日本や他国の経済支援を当てにしている。

安倍総理は返還へ一歩前進したいために4島への経済支援を約束するがロシアは経済特区としてロシアの法を適用するらしい。そこは日本としては同意できない。強かさを見せるロシアのプーチン大統領だ。北方4島の経済開発で日本にどんなメリットがあるのか。経済界だって共同開発に尻込みするのではないか。

田原総一郎さんが安倍総理に「政治生命を懸けて」と言ったテーマは訪朝だったと言うが、核開発、ミサイル発射で頓挫、拉致問題も進展は無さそうだ。

「北には対話」と中国、ロシアは言うが、金正恩委員長が外国首脳と会談したことがあるのか。そんなニュースは一度も見たことがない。対話など出来ないのではないか。

そして金正恩委員長は新聞報道によると「先端武装装置の一つ一つが肉親のように大切に感じる」と言っているようだ。金委員長にとって核、ミサイルは濃い血の繋がりがあるというのだ。


核やミサイルしか信用できるものはないのだ。「止めろ」と言っても聞くはずがない。

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