7日に1か月の期限を迎え、政府は栃木を解除し、残り10都府県の緊急事態宣言の延長を決めた。専門家が「結果を見るには1か月必要」と言ったから菅総理は「一か月で成果」とコメントしたが、感染者数に減少傾向が見えるが病床使用率はひっ迫状態であることに変わりはないという。
更に1か月延長となると前半1か月の検証し新しい政策が必要になる。品質管理でいうとP→D→C→Aのサイクルを回し感染拡大防止の目標に向かう必要があるが、C→Aへの工程がされているのか。
ただ政府のやることだ、検証はしているが国民に公表しないだけではないのか。
外出自粛、時短要請、医療施設のひっ迫で「悩み、考えながら自分なりに頑張ってきた」と菅総理は本音を吐露しているようだが、確かに最高責任者は国民の健康と安全を守る責任がある。いろんな人がいろんな考えをアドバイスするだろうが、総合的に判断するのは菅総理だ。
「後手後手」と批判されるのはつらいだろう。そこに来て4人の議員の不祥事、自らの会食が国会で追及されている。自民への逆風が地方選で惨敗の結果が出ている。「これじゃまずい」と自民党内でも「菅総理で大丈夫か」と思う。
総選挙、総裁選、東京オリンピック開催などを考えると緊急事態宣言を延長し、感染者数の減少を安定的に維持することが大事と判断したのだろう。
3月7日は菅総理も政治生命をかけるのか。成果の可能性を聞かれ「すべて私の責任」と成果が出なければ「総理辞任」を臭わす決意が見て取れたがどうか。
今回の記者会見で菅総理は前、左右を見ながらの会見でペーパーに目を落とし読み上げる姿は見られなかった。プロンプターを使用したという。自分の考えを少しでも国民に伝えようという意思の表れか。質問も十分に答えていたようだ。今までのように2~3の質問に答え会場を去る姿はなかった。
ただ、3月7日の緊急事態解除の条件が見えてこない。新感染者数が100人以下とかステージ2などが言われるが医療機関の感染対応がポイントだろう。成果が出なければ「休業要請」の話も出てきた。私権を制限する要請であり、その時菅政権に体力があるかどうかだ。
一方で、政府は改善が見られる自治体から解除する意向も持っているようだが、自治体からは「気の緩み」が出るのが怖いという。首都圏から栃木に人出が増える危険もないか。
新聞報道によると、政策には少し変化があるようだ。
外出自粛は日中も同様だ。県境をまたいだ移動も自粛になる。午後8時までの時短は飲食業にとっては不満らしいが、お客は酒を持って公園で酒盛りするらしい。テレビの映像を見るとお客と従業員との間にトラブルも多いらしい。国民がしっかりした意識を持つことだ。
テレワークで7割削減ともいう。満員電車での通勤で感染拡大が出ているのか。富岳によるシミュレーションでは大丈夫と言う結果も出ていたようだが、どうなのか。これは緊急事態宣言解除後の問題でもある。
自宅療養が増え急変で死亡する事故も増えている。パルスオキシメーターを支給するという。今病院がひっ迫、経営難の問題も出ているが、ICUからの回復患者を一般病院に移送するシステムの構築を目指すらしい。高齢者と言うことになると即退院は難しい。既往症、介護での問題が残るのだ。
検査も集中的に実施と言う。無症状者をどう隔離するか、街を動き回り市中感染、家族、介護施設への感染拡大はクラスターの発生の危険もある。
専門家はモニタリングを強化し予兆をつかみ再感染拡大での第4波に備える必要があるというがそう簡単にはいかないだろう。今までも新感染者数の増加傾向で素人でも第3波ではないかと思っていても政府は認めようとしなかった。第4波である条件を今からしっかり決めて公表すべきではないか。
緊急事態宣言での一見厳しすぎると思われる政策も短期にしっかり取り組めば後に続く経済再生も短期の犠牲で終わるのだ。
政策研究大学院の土谷教授が2月7日、3月7日の推計予想数を公開した(テレビ朝日 ワイドスクランブル 2021.2.2)。2月7日約154人、3月7日約14人、解除した場合3月末で約46人、2月下旬からワクチン接種も想定されているが100人以下のレベルで維持できるのか。
政策研究大学院 土谷教授による 2021.2.2テレビ朝日 ワイドスクランブル |
政府は京大の西浦教授の参考人招致を拒否しているが、土谷教授も招致してどういう条件がインプットされこのような状況が維持できるのか。そのインプット条件と政府が発表した政策の内容の相違点を議論すべきではないのか。
政府関係者は「専門家の意見を聞き」とたびたびいうが、分科会の尾身会長の意見ばかり聞いていては片手落ちにならないか。
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