自民党主流派を中心に与野党拮抗する政治が続くか。先の衆院選では自公が過半数割れ、一方国民民主、れいわ新選組など新興政党が議席を得てきた。国民民主は7議席から28議席へと躍進し、自公政権にキャスチングボードを握り部分連合で是々非々の対応をするという。
自民、立憲が「裏カネ問題」で論戦を張っている間に国民民主は「国民のフトコロを増やす」と「103万円問題」を公約に掲げ躍進した。
自民党が大きく議席を減らした要因としては、裏金問題、政治資金規正法で腰が引けた対応をしたからだ。それは党内最大派閥の旧安倍派の意向が大きく影響している。最後の決め手は「2000万円のバラマキ」だ。公認候補のいない支部にも軍資金を配った。これに非公認候補の間でも批判が高まった。
石破政権は自民党では非主流派、党内基盤の薄い人材だ。政策、人事に「石破色を出すと叩かれる」というのだ。これじゃ、石破さんが出てきた価値はない。
やっぱり、主流派がものをいう。
「自民党をぶっ潰す」「反対勢力は抵抗勢力」と人気を得たのが小泉政権だ。郵政官僚と何があったのか知らないが「郵政民営化」をやってのけた。長老連中も反対できなかった。しかしこの政策も日米政府間で交わされた「年次要求事項」の一環だった。小泉さんは非主流派だったか、年金問題が社会問題になりそうになり早々と辞任した。汚点を残したくなかったのだ。
党内最大派閥からの総理となると何でもできるか。安倍さんの1,2次政権だ。2次政権は総裁任期を2年から3年に変更して8年の長期政権となった。異次元の金融政策であるアベノミクスは十分な検証もせずに8年も実施、今では成果がなく副作用が大きいという。
裏かね問題、旧統一教会問題が出てくれば派閥の有力者が必ず関係している。自民党最大派閥だったから、誰も安倍さんに反抗できなかった。人事で跳ねのけされたのだ。
そして、裏金問題、政治改革に対する国民の不満が自公が過半数を割る選挙結果になった。このピンチに出てきたのが「正論」を吐く石破さんだ。
しかし非主流派だ。党内外にパイプがない。党内は森山さん頼みだ。少数与党になったから野党の政策も考慮しなくてはならない。正論は党内では通じない。派閥解消と言っても最大派閥だった旧安倍派の連中の意向は無視できない。政治改革などでは改革の意思が薄いと批判される。
万一不信任決議案が出ると解散総選挙の道はあるというが、石破政権にとってはリスクが大きい。ただ、ポスト石破の話題がまだ出てこない。いつになったら世論調査でポスト石破の名前が出てくるか。
その時は誰か。茂木、小泉、高市さらには岸田ということになるか。とにかく主流派が出てこなければ政権は安定しない。
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