2010年11月14日日曜日

車が家電製品になる日
















勿論電気自動車だ。駆動用バッテリーはリチウムイオン電池、機械的パーツは基板に代わる。先の東京モーターショーでもその予感があったが、三菱自動車と家電量販店のビッグカメラが「普及に関する基本協定」を結んだことから大きく前進した。

9日にビッグカメラ有楽町店で、展示イベントがあった。

翌日の10日に有楽町店へ行ってみたが、それらしい様子はない。男性店員に「車は何処に展示されているのですか」と聞くと、「済みません、昨日1日のイベントだったんです」という。「車が家電製品になったのかと見に来たんです」というと、「チョット待ってください。パンフレットがあります」と駆け足で店内に入って、パンフレットを持ってきた。

「いつから始まるんですか」と聞くと、「三菱さんの考え方次第です」という。ビッグカメラは展示場に来たお客を三菱自動車に紹介だけするらしい。価格交渉などは三菱自動車になる。車の販売は、店頭は勿論のこと、顧客訪問も重要な仕事であるが、店頭だけの販売では限度もあるのではないか。

家電量販店の拡大は目覚ましいモノがある。そんなに市場のあるモノなのか。テレビでは新店舗開店のCMが流れているが、地方紙の電子版をみると採算の悪い店舗を閉鎖するニュースも流れている。

家電業界市場は5.7兆円になったが、ヤマダ電器のように売り上げが増加しているところと、ビッグカメラのようにマイナス成長と明暗が分かれているようだ。成長は伸び悩みである一方、競争は激化している。

エコポイント、地デジ化は需要と供給のバランスを崩してしまった。

各社新しい分野へ進出しようとしている。その一環がビッグカメラの電気自動車販売だ。

電気自動車が家電製品という発想は面白いが、車と電器製品では販売方法が根本的に違う。来客者を自動車メーカーに紹介するだけでは、同じ形態かもしれない。三菱自動車の人が、他の家電販売会社にも拡大していくと言っていたが、販売網の整備はこれからだろう。

電気自動車の売りは、「走行中のCO2排出がゼロ」だ。しかし充電するのでその時点で電気を造る時に排出するCO2がある。それでもガソリン車に比べれば1/3程度だ。
価格は高い。三菱自動車のiMiEVではメーカー希望価格が398万円だ。クリーンエネルギー補助金が114万円(上限)なので、284万円になる。一回の充電での走行距離約150km、街中を走るには十分だろうが、長距離は充電設備が必要になる。

充電施設は、コンビニ店舗でもサービスを開始している。私の住んでいるマンションの近くのコンビニで充電が可能だが、今のところプリウス級か。

そう言えば、有楽町の西武が12月に閉店するためのセールをやっていた。その後を家電量販店が入るという話を聞いた。家電の激戦区になる。そのそばに「有楽町で逢いましょう」の碑がある。ビッグカメラ有楽町店の前の所有者である「そごう」のCMソングだった。
注:2010.12.2 ヤマダ電機が、首都圏の店で三菱自動車の電気自動車の販売を開始した
写真上段左:そごうのCMソングだった「有楽町で逢いましょう」の碑
写真上段右:コンビにでは、電気自動車の充電サービスが始まっている
写真中段:12月に閉店する西部有楽町店 その後に家電量販店が入るという
写真下段左:三菱自動車の電気自動車パンフレット
写真下段右:ビッグカメラ有楽町店 昨日一日の展示イベントがあった。今は通常の売り場になっていた。

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